大マゼラン雲
Large Magellanic Cloud
星座かじき座、テーブルさん座
見かけの等級 (mv)0.9m[1]
視直径10.75°× 9.17°
(650′× 550′)[1]
約42平方度[2]
(満月の約20倍)
分類SB(s)m 型[1]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)05h 23m 34.5s[1]
赤緯 (Dec, δ)-69°45′22″[1]
距離16.30万光年
(49.97 kpc)[3]
物理的性質
直径1.5万 光年
太陽との相対質量10 ×1010
他のカタログでの名称
ESO 56- G 115,
ESO 052400-6948,
ESO-LV 0561150,
RC1 A0524,
RC2 A0524-69,
PGC 17223,
(電波源として)
GLXY G279.0-34.4+262,
(ガンマ線源として)
2EG J0532-6914,
3EG J0533-6916,
GEV J0543-7031[1]
■Template (■ノート ■解説) ■Project
大マゼラン雲(だいマゼランうん)[4][5][6] (英: Large Magellanic Cloud, LMC) は、かじき座からテーブルさん座にかけて位置する、星や星雲の集合体である銀河である。 Sm 型の棒渦巻銀河[5]とされるが、Irr-I 型の不規則銀河に分類されることもある。小マゼラン雲とともに天の川銀河の伴銀河となっており、アンドロメダ銀河などとともに局所銀河群を構成している。南天にあるため、沖ノ鳥島などのごく一部を除いて日本からは見ることはできない。南半球では、かじき座とテーブルさん座にまたがるぼんやりとした雲のように見える。太陽系からおよそ16万光年(5万パーセク)の距離に位置し、質量は銀河系の10分の1程度、直径は銀河系の20分の1程度の矮小銀河であり、局所銀河群の中ではアンドロメダ銀河 (M31)・銀河系・さんかく座銀河 (M33) に次ぐ4番目に大きなメンバーである。形態は不規則銀河であるが、わずかに棒構造や渦巻構造の痕跡が見られる。このことから、かつては棒渦巻銀河であったものが、天の川銀河との相互作用によって変形を受けて現在の形状になったと考える研究者もいる。将来的には天の川銀河から離れていくと考えられているが、逆に今後20億年以内に天の川銀河と衝突合体するとする説もある[7]。 ハッブル宇宙望遠鏡を使って7年間の観測を行った結果、大マゼラン雲の回転速度が正確に測定され、その中央部は2億5000万年で一回転していることがわかった[8]。 大マゼラン雲には、局所銀河群の銀河の中でも最も活発なスターバースト領域である散光星雲のタランチュラ星雲 (NGC 2070) や、1987年に出現し、宇宙ニュートリノが検出された超新星 SN 1987A[9]が存在する。
解説