夜は短し歩けよ乙女
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夜は短し歩けよ乙女
著者森見登美彦
イラスト中村佑介
発行日2006年11月29日
発行元角川書店
ジャンル恋愛小説
日本
言語日本語
形態四六判上製本
ページ数304
公式サイト特集サイト
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『夜は短し歩けよ乙女』(よるはみじかしあるけよおとめ)は、森見登美彦による長編小説2006年11月に角川書店より出版された。

第20回山本周五郎賞受賞作品[1]。第137回直木賞候補[2]、2007年本屋大賞第2位[1]。2017年2月時点で累計売上130万部を超えるベストセラーとなっている[1]

京都大学らしき大学や周辺地域を舞台にして、さえない男子学生と無邪気な後輩女性の恋物語を2人の視点から交互に描いている。諧謔にあふれる作品で、ときに現実を逸脱した不可思議なエピソードを交えている。古典文学や近代詩からの引用が多く、タイトルは吉井勇作詞の『ゴンドラの唄』冒頭(いのち短し 恋せよ乙女)からとられている。

文庫版が2008年12月に角川文庫から発売された。また後述の映画公開に合わせて、児童向けに振り仮名や挿絵などを加えた新書判が2017年4月に角川つばさ文庫から発売された。

湯浅政明監督によりアニメーション映画化され、2017年4月7日に全国公開された[3]。第41回オタワ国際アニメーションフェスティバル長編部門グランプリ、第41回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞受賞[4]
あらすじ物語は大学生の男性「先輩」とそのクラブの後輩である女性「黒髪の乙女」の交互の語り口で構成される。
第一章:夜は短し歩けよ乙女5月末。京都府木屋町の料理店にて大学のクラブのOBである赤川康夫と東堂奈緒子夫妻の披露宴へ出席した先輩は、席にて意中の女性である黒髪の乙女と懇意になるのを画策していた。黒髪の乙女は二次会への出席を断り、ひとり酒を求めて先斗町を練り歩き、錦鯉の生育を生業にする男東堂や、酒を求めて町を徘徊する羽貫、樋口の両人らと巡り合い、彼らから先斗町の界隈で密かに親しまれるカクテル「偽電気ブラン」の噂を耳にする。偽電気ブランを所有する高利金貸しの老人李白を求めて、乙女は羽貫と樋口と共に先斗町を練り歩く。大学の文化系サークル「詭弁論部」の送別会、還暦を祝う大学同窓の老人たち、行く先々で酒を交わして人と打ち解け、その人々を引き連れて「李白はいねかー」とまた歩いた。一方で先輩は乙女の行方を追う最中に追い剥ぎに遭って下着を奪われたところを東堂に助けられる。東堂は錦鯉の生育の傍らで春画の蒐集に没頭しており、商売の失敗によって李白に借りた金を返すべく、今夜は自慢のコレクションを、閨房調査団なる猥褻物の愛好家へ売る手はずとなっていた。ところが乙女が李白を探している噂に色めき立つ調査団面々の様子に影響され、東堂はやけを起こして春画を破り捨て死んでやると喚く始末。そこへ、李白を探して町を巡る乙女の一団が遭遇。さらに借金の取り立てのために李白が現れる。事情を知った乙女は李白へ、勝てばその場にいる全員の借金を帳消し、負ければ借金は2倍となる条件の下に飲み比べを申し込む。図らずして偽電気ブランにありついた乙女は幸福な気分で満たされ、次々に瓶を開けていく。ついに李白はもう飲めないと屈服し、飲み比べは乙女の勝利に決着した。
第二章:深海魚たち盆休みに入った時期、京都府下鴨神社の境内では「下鴨納涼古本祭り」が催されていた。古本並びに古本市を毛嫌いする先輩だが、黒髪の乙女が古本市へ出かけると語ったのを噂に聞き、これは好機だと来場した。ところが乙女の姿を発見しても古本市の神を名乗る美少年に絡まれ、接触は叶わなかった。少年は恐るべき古書への知識に恵まれ、市場の古本を悪質な人々の手から正しき場所へ戻すのだと、市場の古本を操作していた。少年の虚言によって警察へしょっぴかれかけた先輩だったがすんでのところで救われる。救いの手を差し伸べたのは、かつて乙女と李白が飲み比べをした料理店「千歳屋」の若旦那であった。その若旦那に礼をしてくれとせがまれ、李白が主催する特殊な古書の売り立て会へ参加する。その舞台たる宴会場では「火鍋」と称されるとんでもなく辛い鍋が煮えたぎり、参加者は順々に火鍋を一口食べ、最後まで意識を保った者には望む古書を一冊進呈するというのだ。李白の蔵書の中には、乙女が幼児期に愛読していた絵本「ラ・タ・タ・タム」かつて乙女が所有していたそのものが収められており、先輩はこれを手に入れようと一念発起、千歳屋との約束を放棄して火鍋へ望んだ。参加者は幻覚を来すほどの辛味に悶絶し、次々に倒れていった。残る2人は先輩と、さっきまで乙女と談笑していた樋口であった。先輩は限界を超える死闘の末に樋口を打ち負かした。ところが勝負が決した直後にあの古本市の神の名乗る少年が現れ、李白の蔵書を「正しき場所」へと戻して見せた。李白の蔵書は「ラ・タ・タ・タム」諸共飛び去っていった。先輩は大慌てで古本市を探し回り、ようやく「ラ・タ・タ・タム」を発見し手を伸ばすが、偶然にも乙女が同時に「ラ・タ・タ・タム」へ手を伸ばした。先輩は巧い言葉をかけられず、本を譲ってその場を後にした。
第三章:ご都合主義者かく語りき先輩は乙女へ一目惚れして以来「なるべく彼女の目にとまる作戦」略して「ナカメ作戦」を実行、乙女と大学内外で偶然を装って出会い、その都度「先輩、奇遇ですね」「たまたま通りかかったものだから」と軽い挨拶を交わすのみであった。作戦始動から一向に仲が進展しないまま半年が経過し、晩秋。先輩と黒髪の乙女が通う大学へ学園祭の季節が到来する。学園祭では先輩の友人である事務局長が神出鬼没な集団「韋駄天コタツ」とゲリラ演劇「偏屈王」に頭を悩ませていた。樋口さんや羽貫さんなど御馴染みの人物に加え、新たにパンツ総番長や、須田紀子という女性が登場し、先輩と乙女はまた しても奇怪な事件に巻き込まれていく。乙女が偶然、ゲリラ演劇「偏屈王」の主演女優として抜擢されると、先輩は最終幕 でヒロイン演じるプリンセス・ダルマと再会することになっている偏屈王を演じるため奮闘する。パンツ総番長から偏屈王の役を奪い取った先輩は、見事に黒髪の乙女を抱きしめることに成功するのだった。
第四章:魔風邪恋風邪十二月も中旬に差し掛かる中、乙女は先輩の腕に抱かれたことを思い出しボーっとしていた。一方、先輩はアパートの一室で一人、風邪に苦しんでいた。実は風邪に苦しめられていたのは先輩だけでなく、樋口さんを始めとしたいつもの面々、そして京都中の人々が同じ症状に悩まされていた。樋口さんや東堂さんを見舞っていた乙女は、夏の古本市で出会った少年(古本市の神様)に出会い、どんな病気でも治せるという薬「ジュンパイロ」を譲り受ける。彼女がそれを京都中に蔓延している風邪の元凶であるらしい李白さんの元へ届けると、李白さんはそれを舐め、大きな咳をひとつする。すると、李白さんの身体の中で猛威を振るっていた風邪の神様が竜巻となって飛び出し、それに乙女も巻き込まれ、天空へと連れ去られてしまう。そこで彼女は、同じく竜巻に攫われていた先輩に出会う。そして先輩が下宿で目を覚ますと乙女が自分の手を握っていたのだった。その後、新年を迎えた二人は一緒にデートに行く仲にまで進展した。
登場人物
先輩
本作の語り手。男性主人公。本名不明の腐れ大学生。冴えない見た目で、眼鏡を掛けている。入学以来成績は上がらず一定のままで、大学院に進学することを口実に、就職活動を先送りにしている。何の特徴も機転も才能もない今の自分にコンプレックスを感じている。1年前から同じクラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋をしているが、なかなか想いに気づいてもらえず仲は進展しない。「ナカメ作戦」を実行し大学や町の至るところで彼女を追い求めるうちに、様々な曲者たちと出会い彼らに振り回されながら、不思議な出来事に巻き込まれていく。交友関係は狭く、数少ない友人に学園祭事務局長がいる。映画版ではパンツ総番長も友人であるという設定。
黒髪の乙女
この作品のもう1人の語り手。女性主人公。本名不明。「先輩」が恋をしている女子大生で、同じクラブの後輩でもある。黒髪のおかっぱ頭が特徴的。物怖じしない好奇心旺盛かつ奔放な性格をしている。言葉遣いは基本的に丁寧語を用いる。酒に強く底無しの
うわばみで、特にラム酒を好む。一人で夜のバーに入り、何杯もカクテルを飲む。幼い頃から母に様々な武道を学んでおり、「おともだちパンチ」という奥の手を武器に持ち、年上の男性を撃退することもある。原作では母ではなく姉から伝授されている。同じクラブの「先輩」に好意を寄せられており頻繁に会うが、まったく意を払わず想いに気づいていない。趣味は読書と映画鑑賞で、幼少の頃に読んだ「ラ・タ・タ・タム」という絵本が好きで、心の指針にしている。好奇心の塊で、学園祭では「万国秘宝館」なる非常に怪しげな展示に入り込もうとしたり、ゲリラ演劇「偏屈王」のヒロインであるプリンセス・ダルマの代役を引き受けて熱心に演じたり、酒を飲みたい一心で夜の先斗町を渡り歩こうとしたり、納涼古本市に幼少の頃に読んだ「ラ・タ・タ・タム」を求めて訪れ、楽しみながら読みたい本を探すほど。夜の先斗町で羽貫や樋口をはじめとした様々な人達と出会い、不思議な夜を過ごすこととなる。山本周五郎賞の選考委員だった重松清は、同賞の授賞理由として著者が黒髪の乙女の「一人称の「天然」を描ききった」ことを理由に挙げている[5]
李白
高利の金貸しや偽電気ブランの卸元などをやっている富豪の老人。「電車」と称する三階建ての巨大な自家用車を所有する。「黒髪の乙女」と同じく酒豪。趣味は古本・骨董品集めと、手下に若い男を襲わせて下着を奪うことで、先輩も下着を奪われた犠牲者となる。東堂さんに借金を持ち掛けた張本人でもある。東堂さんから春画と借金を取り立てようと鴨川沿いの料亭に現れ、春画を目茶苦茶にされた落とし前として彼を殺そうとするが、彼を庇った乙女から借金の帳消しをかけた偽電気ブランの飲み比べの勝負を申し込まれ、これを受けたが、虚しそうに飲んでいた為に乙女に敗北し、東堂さんの借金を帳消しにした。納涼古本市では闇の売り立て会を主催し、超激辛の火鍋を参加者の収集家や東堂さんの頼みを受けた先輩に食わせて、最後まで残った者に自分のコレクションの本を差し上げるというルールを設けた。最後まで残った先輩に、乙女が幼少の頃に持っていた「ラ・タ・タ・タム」を差し出した。
樋口 清太郎
常に浴衣を着込んだ奇妙な男。かなり古いアパートで独り暮らしをしている。自らを天狗を自称し、空を飛ぶ、タバコの煙で鯉のぼりの形の煙を口から吐き出し空へ飛ばす、耳から悪趣味な金色の招き猫を出すなどのそれこそ天狗のような術を使う。羽貫と共に夜の先斗町で黒髪の乙女と出会い、彼女の心得や人柄を気に入り、夜の先斗町の渡り方を伝授するべく行動を共にしていく。その中で乙女と親しくなり、途中で出会った先輩とも交流を深めていく。学園祭では韋駄天こたつを設け、パンツ総番長の台本作りを手伝った。著者の作品である『四畳半神話大系』にも登場している。大学の八回生。
羽貫 涼子
樋口の友人で、他人の宴会に潜り込んでタダ酒を飲む特技を持つ大酒飲みの美女。歯科衛生士をしている。酔うと他人の顔を舐めようとする。樋口と共に夜の先斗町で黒髪の乙女と出会い、彼女の心得や人柄を気に入り、夜の先斗町の渡り方を伝授するべく行動を共にしていく。樋口と同じく、著者の作品である『四畳半神話大系』にも登場している。
東堂
「東堂錦鯉センター」の経営者。厄介事がたび重なったうえ、最愛のたちを竜巻にさらわれたり、李白からの借金を抱えたことで娘とほぼ絶縁状態になり、酒場で落ち込んでいるところで「黒髪の乙女」と出会う。春画と借金を取り立てようと鴨川沿いの料亭に現れた李白に殺されそうになるが、自分を庇った乙女によって救われ、自分の借金の帳消しを賭けた偽電気ブランの飲み比べの勝負で乙女が勝ったことによって、借金は帳消しとなった。納涼古本市では、古本市の神によって濡れ衣を着せられた先輩を救い、彼に李白が主催する闇の売り立て会で春本を入手するように頼んだ。春画の蒐集を趣味としていて、かなりの助平で、「閨房調査団」という色ものに纏わる文化遺産を収集する団体に所属している。
千歳屋
京料理「千歳屋」の若旦那。文化遺産の保護を口実に、春画の蒐集を趣味としている好事家。「閨房調査団」の一員でもあるため、東堂さんとも友人関係にある。李白が主催する闇の売り立て会にも参加しており、春本を求めて超激辛の火鍋を食べるが、辛さに耐えきれずに気絶してしまう。
古本市の神様
眉目秀麗な少年の姿。あらゆるについての知識を持っていて、神をないがしろにした蒐集家の書庫から本を奪い元の売り場に還すと言われている。かわいい外見に似合わず、少々口と性格が悪い。納涼古本市に乙女を探しに来た先輩にソフトクリームをぶつけた挙げ句に、古本から値札を奪った罪を擦り付けた。原作では上記のように美少年の設定であるが、『四畳半神話大系』のOVAには小津をベースにした当キャラをモデルとした少年が登場しており、本作のアニメ映画でもOVAとは違うものの同じように小津がベースのデザインとなっている。声も小津と同じ吉野裕行が担当している。
学園祭事務局長
「先輩」の数少ない友人の一人。本名不明。男にしておくにはもったいないほどの美貌の持ち主で、多く女子大生からのバレンタインチョコを貰っているほどモテており、趣味はバンド落語や女装など多岐に渡る。女装については、学園祭で多くの男たちを不毛な恋路に引きずり込むほど悪名高い。東堂さんと同様に「閨房調査団(青年部)」に所属している為、東堂とは顔見知り。彼が局長を務めている「学園祭事務局」という組織は、元々「図書館警察」という未回収の本を学生達から取り立てる組織だったが、現在は秘密諜報機関としての機能を備えており、学生達のあらゆる情報を集めながら学生達を監視・管理する組織となっている。学園祭では警察のような役割を担ってる。学園祭で起こる様々なトラブルへの対応に忙しいが、本人は実の所引っ掻き回すほうが好きらしい。「先輩」の数少ない友人の1人で、彼が「乙女」への秘めた想いにも気づいており、ときにはからかい、ときには励ます。女装趣味は原作では軽く触れられる程度だったが、映画ではクローズアップされており、実際に女装するシーンも登場する。
パンツ総番長
樋口の知り合い。本名不明。1年前、学園祭で出会ったある女性への一目惚れをきっかけに、願いごと(もう一度彼女に会う事)が叶うまでパンツを穿き替えないと誓い、吉田神社へ願と下半身を懸けた大学生。運命の恋を信じるほどの、筋金入りのロマンチストでもある。歴代のパンツ穿き替えない記録を塗り替え、栄誉ある「パンツ総番長」という称号を手にした。ゲリラ演劇「偏屈王」の首謀者でもある(プリンセス・ダルマと呼ばれるヒロインが偏屈王という囚われの王を探す冒険ミュージカルだが、実在のサークルや団体,在学生等の実名や情報などを織り混ぜている為、虚実入り乱れたストーリーとなっている)。パンツを穿き変えないためか、下半身に病気を患っている。映画では「先輩」、学園祭事務局長とも友人関係。また、原作では想い人は紀子さんだが、映画では女装した学園祭事務局長となっており[注 1]、最終的には原作同様紀子さんと結ばれるもののそれまでの展開が大きく異なっている。


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