『夜の女王のアリア』(よるのじょおうのアリア)は、エマヌエル・シカネーダーの台本、モーツァルト作曲のオペラ『魔笛』の中で、「夜の女王」(ソプラノ)によって歌われる2曲のアリアである。 『魔笛』の登場人物「夜の女王」が歌うアリアであることから、このように称される。「夜の女王」は劇中で2つのアリアを歌うが、2幕で歌われる2番目のアリア「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」のほうが有名であり、単に「夜の女王のアリア」と言えば、普通この曲を指す。 高い音を技巧的に駆使するため、ヒロインの母親役にもかかわらず、若手コロラトゥーラ・ソプラノの登竜門となることが多い。特にドイツ圏ではこの役をきっかけにスターに飛躍したソプラノが多く、その後で娘のパミーナ役を多く歌うようになる例も少なくない。前者の録音(オットー・クレンペラー指揮)の16年後に後者の録画(ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮)を残し、共に定評高いルチア・ポップなどはその典型であるが、彼女の場合は春に夜の女王を録音した同じ夏のザルツブルク音楽祭で「第一の少年」を歌って録画を残している。
概要
ああ、恐れおののかなくてもよいのです、わが子よ!.mw-parser-output .listen .side-box-text{line-height:1.1em}.mw-parser-output .listen-plain{border:none;background:transparent}.mw-parser-output .listen-embedded{width:100%;margin:0;border-width:1px 0 0 0;background:transparent}.mw-parser-output .listen-header{padding:2px}.mw-parser-output .listen-embedded .listen-header{padding:2px 0}.mw-parser-output .listen-file-header{padding:4px 0}.mw-parser-output .listen .description{padding-top:2px}.mw-parser-output .listen .mw-tmh-player{max-width:100%}@media(max-width:719px){.mw-parser-output .listen{clear:both}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .listen:not(.listen-noimage){width:320px}.mw-parser-output .listen-left{overflow:visible;float:left}.mw-parser-output .listen-center{float:none;margin-left:auto;margin-right:auto}}《ああ、恐れおののかなくてもよいのです、わが子よ!》ソプラノ:リタ・シュトライヒ
指揮者:フェレンツ・フリッチャイこの音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。
「ああ、恐れおののかなくてもよいのです、わが子よ!」(O zittre nicht, mein lieber Sohn)は、第1幕で歌われる。レチタティーヴォの後、ラルゴが続き、その後極めて技巧的なコロラトゥーラが出現する。コロラトゥーラ・ソプラノのための曲で、2番目のアリアと同様に極めて高い歌唱技術を要する。
復讐の炎は地獄のように我が心に燃え《復讐の炎は地獄のように我が心に燃え》ソプラノ:リタ・シュトライヒ
指揮者:フェレンツ・フリッチャイこの音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。
「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」(Der Holle Rache kocht in meinem Herzen)は、夜の女王が娘のパミーナにザラストロを殺すように迫る第2幕の場面で歌われる、『魔笛』でもっとも有名なアリアである。ザラストロへの激しい復讐の思いが、超絶技巧を要するコロラトゥーラで歌われる。ニ短調。詳細は「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」を参照
外部リンク
『新モーツァルト全集』における夜の女王のアリアの楽譜