この項目では、4次元の多胞体 (polychoron)について説明しています。一般次元の多胞体 (polytope)については「ポリトープ」をご覧ください。
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。
出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2017年8月)
六種の凸正多胞体
のグラフ{3,3,3}{3,3,4}{4,3,3}初等幾何学における四次元超多面体(4-polytope) または多胞体(たほうたい、英: polychoron, polycell, polyhedroid)は四次元の超多面体である[1][2]。四次元超多面体は連結かつ閉な図形で、より低次の超多面体図形(頂点、辺、多角形面、多面体胞(フランス語版))から組み立てられる。各面はちょうど二つの胞に共有される。
多くの胞からなる図形という意味で多胞体とも呼ばれるが、「多胞体」を任意の超多面体を表す polytope の訳語としても用いることがある[注釈 1]ため注意が必要である。以下、誤解の虞が無いならば、断りなく四次元超多面体の意味で多胞体と呼ぶことにする。
多胞体は二次元の多角形および三次元の多面体の四次元における対応物である。
位相的には、多胞体は一様ハニカム(英語版)に近い関係を持つ。例えば、三次元空間を充填する立方体ハニカム(英語版)との関係は、三次元立方体が無限正方形平面充填に関係するのと同様である。凸多胞体を「切ったり開いたり」して三次元展開図を作ることができる。
目次
1 定義
2 図示法
3 位相的特徴付け
4 多胞体の種類
4.1 正多胞体
4.2 半正多胞体
4.3 星型正多胞体
4.4 一様多胞体
4.5 準正多胞体
4.6 角柱・反角柱
5 双対
6 関連項目
7 注
7.1 注釈
7.2 出典
8 参考文献
9 関連文献
10 外部リンク
定義(wikidata))から組み立てられる。胞は面の三次元版で、それ自身は一つの多面体になっている。多面体の辺がちょうど二つの面と接続されていたことと対応することとして、多胞体の各面はちょど二つの胞に接続する。任意の超多面体がそうであるように、多胞体の要素全体の成す集合を適当に分割して、それ自身多胞体を成す二つ以上の部分集合にすることはできない。その意味で多胞体は素であり、合成的なものではない。
もっともよく知られた多胞体は、テッセラクトとも呼ばれる正八胞体(立方体の四次元版)である。 二十四胞体
図示法
投影図
シュレーゲル図(英語版)二次元直交射影三次元直交射影
多胞体は四次元的な広がりを持つのだから三次元空間内では見ることができない。しかし、それを三次元空間内の情報から視覚的に推察するための図示方法がいくつか存在する。
直交射影
多胞体の様々な対称方向を示すために直交射影は有効に用いられる。それにより頂点–辺グラフは二次元に表示でき、また目に見える射影被覆として立体面が三次元に示される。
投影図
三次元図形を平面の紙に投影するように、四次元図形を三次元に(あるいはさらに二次元に)投影することができる。よくもちられる投影図は、三次元球面上の点から三次元空間への立体射影を用いるシュレーゲル図(英語版)で、三次元空間内に描かれた辺、面、胞が真っ直ぐに接続される。
断面図
多面体を曲面による切断の断面によって調べるのと同じく、多胞体を三次元「超曲面」で切った断面から明らかにすることができる。つまり、そのような断面の列を組み立てて全体の形を理解するのである。余剰の空間次元を時間的変化で代用して、これら横断面の滑らかなアニメーションを作ることもできる。
展開図
多面体の展開図が多面体の全ての多角形面が辺で繋がれた状態で同じ平面上に描かれるように、多胞体の全ての多面体胞を同じ一つの三次元空間上に面で繋げて描くことで多胞体の展開図が得られる。
位相的特徴付け テッセラクトのシュレーゲル図
与えられた多胞体の位相はそのベッチ数およびねじれ係数(英語版)によって決定される[4]。
多面体を特徴付ける[5]ために用いられるオイラー標数の値は、そのままでは高次元に対して意味を持たせることはできない(任意の多胞体に対して、その基礎にある位相が何であれ、その値は零である)。