夏美のホタル
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夏美のホタル
著者森沢明夫
発行日2010年12月24日
発行元角川書店
日本
言語日本語
形態四六判
コードISBN 978-4-04-874160-6

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『夏美のホタル』(なつみのホタル)は、森沢明夫の小説。2010年に角川書店から出版された。

2016年、廣木隆一監督により映画化された。
あらすじ
仏師榊山雲月の最高傑作
榊山雲月は高校卒業と同時に、住職である父親の口利きで現代の名
仏師とされる竹岡鉄齋の工房に入れられる。雲月は入門5年後には師匠と同等の仏像を彫れるようになり、10年で師匠を凌ぐようになり、独立する。師匠は、雲月の仏像に生きているような躍動感があると評し、雲月もそれを早くから自覚している。運月の「生きた仏像」は評判となり、所帯をもつようになるが、女遊びが発覚して3年で離婚される。現在は工房「雲月庵」で黒猫の夜叉を相棒に、一木造り菩薩像を手掛けている。最後にお顔を彫り上げ、雲月は「俺の最高傑作だ」とつぶやきながら、「純米大吟醸こころころころ」をあおる。
たけ屋との出会い
国際芸術大学写真学科の相羽慎吾は、卒業制作の題材を探すため、夏美とツーリングで房総半島の山道を巡り、小さな集落にある「たけ屋」に暮らす福井ヤスエ、恵三の親子と知り合いになる。恵三じいさんは大けがの後遺症のため左半身が不自由であるが、毎日、「たけ屋」の前のバス停のところに立ち、通学の子どもたちを笑顔で見送ることから、集落の人たちから「地蔵さん」の愛称で呼ばれている。季節になると近くの川には無数の緑色の光がふわふわ浮かんでおり、慎吾は蛍の乱舞、それを追いかける子どもたち、蛍を入れたホタルブクロの幻想的な光を撮る。
夏休み
地蔵さんは古い離れを貸してくれるというので、慎吾はこの村と自然とをテーマに卒業制作を撮ろうと決める。慎吾と夏美はまず離れの掃除から取り掛かり、不具合箇所の修繕も行う。蛍見学時に出会った近所の小学生の拓也とひとみも手伝ってくれる。作業が終わった頃、作務衣姿の来客から「お前ら、家賃はいくら払うんだ」という不躾な質問を受け、緊張が走る。慎吾と夏美は夏休みを「たけ屋」の離れで暮らし、半月も経つと二人は川遊びや自然観察のいっぱしの達人となる。作務衣姿の感じの悪い男は、雲月という腕の良い仏師だという。
地蔵さんの生い立ち
地蔵さんは生まれる前に父親を亡くし、母子家庭で育てられた。恵三という名前は、三つの恵みがあるようにと父親がつけてくれた名前だという。若い頃は身体が強く、工事現場で働き、結婚して子どももできた。しかし、建築現場で事故に巻き込まれ、半身不随となる。若い妻の将来を考え、離婚は地蔵さんから言い出した。地蔵さんは息子の公英に「俺の子に生まれてくれてありがとう」と言えなかったことが心残りとなっている。9月になると学校が始まり、拓也とひとみがバスに乗り込むのを地蔵さんが見送る。集落での最後の夜に、地蔵さんが倒れ、救急車で搬送される。
市民病院
慎吾は、地蔵さんから「他人と比べないこと」を教わってから、自分の感性で、自分らしい写真を撮ることができるようになる。地蔵さんは脳動脈瘤の破裂により、意識は回復していない。雲月が地蔵さんのことをあの人に伝えたのかとヤスばあちゃんに問いかけると、ヤスばあちゃんはいまさらしょうがないと答える。離婚のいきさつを知っている慎吾と夏美は、地蔵さんがしていたように、ユキノシタでメモを書く。ヤスばあちゃんは「あの人」に連絡をとり、市民病院で35年ぶりに美也子と再会するが、罪悪感や怨念は消えてはいないようだ。ヤスばあちゃんがそのことを口にするのを遮って、夏美が離婚の真相を話す。
地蔵さんの死
夏美は一人で「たけ屋」を訪れる。秋の終わりになっても吊るされている風鈴についてたずねると、それは恵三の父親のお気に入りで、恵三も好きなので一年中出しているという。10時過ぎに地蔵さん危篤の電話が入る。夏美は、CBX400Fの後部座席に座ったヤスばあちゃんを帯で自分に縛り付け、全速力で市民病院を目指す。病室ではスタッフが心臓マッサージとAEDを繰り返す。ヤスばあちゃん「もう、いいよぅ」と言い、地蔵さんにしがみついて感謝とお別れを口にする。慎吾も霊安室に駆け付け、安らかな顔をした地蔵さんと対面し、たんぽぽの花を手向け、ヤスばあちゃんに断って写真を撮る。
葬儀
葬儀は「たけ屋」で行われる。店先のベンチで慎吾は地蔵さんと雲月との関係についてたずねると、よそ者だった自分を集落の人たちに溶けこませてくれた恩人だという。喪服の公英が現れ、二人は地蔵さんが大事にしていた古い写真を渡し、その裏に地蔵さんが「ありがとう」と書いた理由を説明する。公英は自分の名前が父の形見なんだとつぶやく。そんなとき、慎吾の写真が月刊写真世界の最優秀書に選ばれる。慎吾と夏美は「たけ屋」に行き、雑誌を見せてヤスばあちゃんを大いに驚かせる。慎吾は、地蔵さんとヤスばあちゃんのお陰ですと居住まいを糺して頭を下げる。
慎吾の依頼
ヤスばあちゃんは、拓也とひとみがバスに乗ったときの姿がなんとなく侘しいことを話す。慎吾にあるアイディアがひらめく。慎吾は実家の酒蔵から限定酒を一瓶送ってもらい、霊安室で撮った地蔵さんの「死に顔」のプリントをもって、「雲月庵」を訪ねる。慎吾は「お地蔵さまを彫って欲しい、バス停の方に向けてお地蔵さまを置きたい」と依頼する。雲月は料金について訊き、慎吾は10万円入りの封筒を差し出し、残りは出世払いでと答える。雲月は才能とは覚悟のことだと言い、慎吾の覚悟を問う。慎吾は肚に力を込めてありますと答える。雲月は菩薩像を収めるを造ることを指示し、10万円はそのための費用に回せと言う。
3年後の秋
慎吾と夏美は主のいなくなった「たけ屋」の前に立つ小さな祠の清掃に来ている。


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