夏の夜の夢
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「真夏の夜の夢」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「真夏の夜の夢 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
「ファースト・フォリオ」(1623年)から『夏の夜の夢』の表紙の複写.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}関連ポータルのリンク

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『夏の夜の夢』(なつのよのゆめ)、または『真夏の夜の夢』(まなつのよのゆめ、原題:A Midsummer Night's Dream)は、ウィリアム・シェイクスピア作の喜劇である[1]

タイトルの日本語訳についての論争は、「midsummer nightの時期と日本語訳題」参照。

アテネ近郊の森に足を踏み入れた貴族や職人、森に住む妖精たちが登場する。人間の男女は結婚に関する問題を抱えており、妖精の王と女王は養子を巡りけんかをしている。しかし、妖精の王の画策や妖精のひとりパックの活躍によって最終的には円満な結末を迎える。

幾度かオペラ化、映画化もされている。他にも後世に作られた同名の作品が複数ある。
登場人物
貴族

ハーミア(Hermia):ライサンダーの想い人。イジーアスの娘。

ライサンダー(Lysander):ハーミアの恋人。イジーアスには嫌われている。

ディミートリアス(Demetrius):イジーアスが決めたハーミアの
許婚。ハーミアに思いを寄せる。

ヘレナ(Helena):ハーミアの友人。ディミートリアスに思いを寄せる。

シーシアス(Theseus):アテネ(古名アテーナイ、英:アセンズ)の公爵。ギリシア神話ではアテーナイ王テセウスとして知られる。

ヒポリタ(Hippolyta):アマゾン国の女王。ギリシア神話ではヒッポリュテーとして知られる。

イジーアス(Egeus):ハーミアの父。

職人

ニック・ボトム(Nick Bottom):織工。ロバの頭をかぶせられる。

ピーター・クインス(Peter Quince):大工。

フラーンシス・フルート(Francis Flute):オルガンのふいご修理屋。

ロビン・スターヴリング(Robin Starveling):仕立て屋。

トム・スナウト(Tom Snout):鋳掛け屋。

スナッグ(Snug):指物師。

妖精

パック(Puck):ロビン・グッドフェロー(Robin Goodfellow)とも呼ばれる、いたずら好きの妖精。オーベロンの命令で媚薬を塗ったりするが、早とちりや勘違いから行った行為は登場人物たちを混乱させることになる。トリックスターの典型例としてしばしば引き合いに出される[誰によって?]。また一般的に考えられている小さな妖精のイメージはパックに由来すると言われる[誰によって?]。

オーベロン(Oberon):オベロンとも。妖精の王。花の汁から媚薬を作ったり、パックを使い画策を練る。ティターニアの夫。

ティターニア(Titania):オーベロンの妻、妖精の女王。とりかえ子を手元に置こうとしてオーベロンと喧嘩をする。日本では「タイタ(ー)ニア」とも表記される。

その他の妖精たち:豆の花(Peaseblossom)、蜘蛛の巣(Cobweb)、蛾の羽根(Moth)、芥子の種(Mustardseed)。頭がロバになってしまったボトムの世話などをする。

あらすじ

アテネ公シーシアス(テセウス)とアマゾン国のヒポリタ(ヒッポリュテ)との結婚式が間近に迫っており、その御前から舞台は始まる。ハーミアとライサンダーは恋仲であるが、ハーミアの父イジーアスはディミートリアスという若者とハーミアを結婚させようとする。ハーミアは聞き入れないため、イジーアスは「父の言いつけに背く娘は死刑とする」という古い法律に則って、シーシアスに娘ハーミアを死刑にすることを願い出る。シーシアスは悩むものの、自らの結婚式までの4日を猶予としてハーミアへ与え、ディミートリアスと結婚するか死刑かを選ばせる。ライサンダーとハーミアは夜に抜け出して森で会うことにする。ハーミアはこのことを友人ヘレナに打ち明ける。ディミートリアスを愛しているヘレナは二人の後を追う。ハーミアを思うディミートリアスもまた森に行くと考えたからだ。

シーシアスとヒポリタの結婚式で芝居をするために、6人の職人が一人の家に集まっている。役割を決め、練習のために次の夜、森で集まることにする。かくして、10人の人間が、夏至の夜に妖精の集う森へ出かけていくことになる。オーベロンとタイターニアの喧嘩:中央左がティターニア、中央右がオーベロン。ティターニアがかばうようにしているのがとりかえ子。周りには森の妖精が描かれている。

森では妖精王オーベロンと女王ティターニアが「とりかえ子」を巡って喧嘩をし、仲違いしていた。機嫌を損ねたオーベロンはパックを使って、ティターニアのまぶたに花の汁から作った媚薬をぬらせることにする。キューピッドの矢の魔法から生まれたこの媚薬は、目を覚まして最初に見たものに恋してしまう作用がある。パックが森で眠っていたライサンダーたちにもこの媚薬を塗ってしまうことで、ライサンダーとディミートリアスがヘレナを愛するようになり、4人の関係があべこべになってしまう。また、パックは森に来ていた職人のボトムの頭をロバに変えてしまう。目を覚ましたティターニアはこの奇妙な者に惚れてしまう。

とりかえ子の問題が解決するとオーベロンはティターニアが気の毒になり、ボトムの頭からロバの頭をとりさり、ティターニアにかかった魔法を解いて二人は和解する。また、ライサンダーにかかった魔法も解かれ、ハーミアとの関係も元通りになる。一方、ディミートリアスはヘレナに求愛し、ハーミアの父イジーアスに頼んで娘の死刑を取りやめるよう説得することにする。これで2組の男女、妖精の王と女王は円満な関係に落ち着き、6人の職人たちもシーシアスとヒポリタの結婚式で無事に劇を行うことになった。
物語の背景

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}ヨーロッパでは夏至の日やヴァルプルギスの夜に、妖精の力が強まり、祝祭が催されるという言い伝えがある。


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