変性疾患(へんせいしっかん、英: degenerative disease)は、継続的な細胞の変性過程の結果生じる疾患である。組織や器官に影響を与え、時とともに徐々に悪化していく[1]。
神経変性疾患では、中枢神経系の細胞は神経変性のために機能停止または死に至る。アルツハイマー病はこうした疾患の一例である[2]。変性疾患の他のグループとしては、循環系に影響を与えるもの(虚血性心疾患など)や新生物疾患(がんなど)がある[1]。
変性疾患には多くの種類が存在し、その一部は老化と関係している。通常の身体的な消耗や生活様式の選択(運動や食生活など)によって変性疾患は悪化する可能性があるが、その影響は疾患の種類に依存している[1]。疾患の主なまたは一部の要因は遺伝的なものであることもあり[3]、ハンチントン病のようにその一部は明らかに遺伝子疾患である[4]。ウイルス、毒素や他の化学物質が原因となることも、原因が未知であることもある[3]。
変性疾患の一部には治癒可能なものもあるが、常に可能であるわけではなく、症状の緩和のみが可能な場合もある[1]。
例
アルツハイマー病(AD)[5]
筋萎縮性側索硬化症[5](ALS、ルー・ゲーリッグ病)
がん[1]
シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)[6]
慢性外傷性脳症[7]
嚢胞性線維症[8]
一部のシトクロムcオキシダーゼ欠乏症(リー症候群