墨攻
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}この項目には、一部のコンピュータや閲覧ソフトで表示できない文字が含まれています(詳細)。

墨攻
著者酒見賢一
発行日1991年3月1日
発行元新潮社
ジャンル歴史
日本
言語日本語
形態単行本
ページ数195
コード.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-4-10-375103-8
ISBN 978-4-10-128112-4文庫

ウィキポータル 文学

[ ウィキデータ項目を編集 ]

テンプレートを表示

『墨攻』(ぼくこう、ぼっこう)は、酒見賢一歴史小説

1991年3月1日新潮社より単行本が出版された。1994年6月29日には新潮文庫版が、2014年4月10日には文春文庫版が刊行された。
概要

戦国時代中国を舞台に、平和を説き、戦争で助けを求められればあらゆる手段で依頼者を守るスペシャリストの集団、墨子教団に属する男の活躍を描いた歴史小説。

第104回直木賞候補作となり[1]、1992年に歿後五十年中島敦記念賞を受賞している[2]

「墨攻」という単語は、酒見が「墨守」という言葉を転じた造語である。また、台湾で2006年に出版された漫画版の単行本や映画はどちらもタイトルが「墨攻」であるが、香港で発行された単行本のタイトルは「墨子攻略」になっている。
メディアミックス

1992年から1996年にかけて、この小説を原作とした作画森秀樹、脚本久保田千太郎による漫画が「ビッグコミック」(小学館)において連載された[3]

2006年より合作映画『墨攻』(アンディ・ラウ主演、ジェイコブ・チャン監督)が公開されたが、こちらは森秀樹の漫画版の方を原作としている[4][5]

押井守によれば、1991年頃にスタジオジブリで押井を監督に起用した映画化が検討され、近藤勝也によるイメージボードも制作されたが、実現しなかったという[6][7]
あらすじ

兼愛非攻などの思想を説き、墨子が築いた墨家であるが、鉅子(きょし)の尊称で呼ばれた指導者も、3代目[8]・田襄子(中国語版)の代となると徐々にその体質を変え腐敗し、権力と結びつく道をとろうとしていた。

そんな中、大本である墨子の思想を貫こうとする革離は、趙・両国に挟まれた小国で軍に攻められている梁城城主・梁渓からの依頼により、田鉅子の命に背いて単身梁城に乗り込み、趙の大軍を相手に梁城を守ることとなる。

墨家の協力が得られないまま、革離はたった一人で梁城の民をまとめあげ、巷淹中将軍率いる趙軍を相手に奮戦する。
主な登場人物
革離(かくり)
本作の主人公である墨者。不穏な野心を持つかに見える田襄子の下、しだいに墨子の教えから離れつつあった墨家集団に逆らい、単身で梁城の防衛に赴く。本来の墨子集団は、複数人からなるチームがそれぞれの専門分野を担当して守城を行っていた。しかし命令に反する形で現地に赴いた革離は、旧弊で固まった軍事的にはあきらかに非力な城を、全て自分一人の指揮で守護しきらなければならなくなった。自陣に数倍する趙の大軍からの攻撃には、邑民4500を分けての部隊統率、穴攻戦術への対抗策、大型攻城兵器の破壊などの指揮すべてをひたすら不眠不休で成し遂げ、こと戦闘においては超人的なスペシャリストであることを存分に示し続ける。しかし守城の先行きにも目処がついたかに見えた時、思いもよらない方向から飛んできた一本の矢が彼の運命を決することとなった。小説では革離のようなスペシャリストは墨家の中に珍しくなく、特記するような人物ではなかったとして物語を締めくくっている。漫画版においては変質していった墨家と対決した恐るべき人物として描写され、やがては日本の歴史にも関与する存在となる。
薛併(せつへい)
墨者。墨家においては政治の面を担当し、田襄子の側近としても働く人物。田襄子に
への軍事協力を吹き込み、よって墨家集団を変質させた張本人とされる。革離を融通の利かない戦闘職人と見下す一方、革離からも儒者くずれの小人として忌み嫌われている。小説ではあっさりと殺される小悪党であるが、漫画版では墨家を事実上支配する巨悪として革離の前に立ちふさがる。
巷淹中(こうえんちゅう)
趙の将軍。は伯魯。梁城への侵攻を指揮する勇猛果敢な歴戦の名将。本来は攻城戦の名手としても知られていたが、墨者の守りが余りにも堅く、舌を巻く。守御者を高く評価しつつもさまざまな攻城術を駆使し、飽くまで梁城を攻略することに意欲を見せる。
梁適(りょうてき)
梁城の城主である梁渓の息子。怠惰で好色な父親を軽蔑している。覇気のある若者だがその反面やや世間知らずでもあり、趙の大軍に自力で勝てると思っている。そのため家臣が勝手に呼んでしまい、しかも領民の心まで易々と掴んでしまった墨者の革離に対しては、嫌悪感や警戒心を隠そうともしない。漫画版では梁城攻防戦の中で、次期城主として人間的にも大きく成長していく。
梁渓(りょうけい)
梁城の城主。梁適の父。守護のためには城中の実権を渡していただきたいと革離に迫られ、渋々それに従う。戦中においても女色に逃避先を求めるばかりで、息子である梁適からも内心蔑まれる。
書誌情報

『墨攻』

単行本(
新潮社1991年3月発行、ISBN 978-4-04-110136-0) 

文庫本(新潮文庫1994年6月発行、ISBN 978-4-10-128112-4) 

文庫本(文春文庫2014年4月発行、ISBN 978-4-16-790071-7) 


漫画

作画は森秀樹、脚本は久保田千太郎。「ビッグコミック」(小学館)において1992年から1996年にかけて連載された。戦国時代初期を舞台とした原作と異なり、秦が天下統一に動いた戦国時代末期・秦代初期を舞台としている(梁城も独立国ではなく、燕国の一城扱いである)。また、梁城の落城で終わった原作と違い、途中からオリジナルストーリーとなり(ただし、原作の末に書かれたその後の墨家の運命を題材として、話を膨らませている)、鼠編・邯鄲編と続く。

第40回(平成6年度)小学館漫画賞受賞。
漫画版あらすじ

(梁城編以降)見事に梁城を守り切った革離であるが、彼を梁城に迎えたいという梁適や城民の願いをよそに、いずこへと去って行く。やがて彼は秦へ軍事協力を行う、事実上薛併が率いる墨家と対決していく。雲荊、蘭鋳、娘という協力者を得て、梁城攻防戦の時は敵対した趙の邯鄲を守るために戦うが、墨家の「虫部隊」の前に敗北する。それでもなお墨家と敵対する革離は、最後にある行動に出る。
単行本

墨攻 (全11巻・小学館
ビッグコミックス

墨攻 (全8巻・小学館文庫


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:41 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef