埼玉高速鉄道2000系電車
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埼玉高速鉄道2000系電車
埼玉高速鉄道2000系第2編成
(2022年5月 多摩川駅
基本情報
運用者埼玉高速鉄道
製造所川崎重工業
近畿車輛(川重のOEMによる製造)
製造年2000年 - 2001年
製造数60両
運用開始2001年3月23日
投入先埼玉高速鉄道線
主要諸元
編成6両編成10本(60両)
軌間1,067 mm(狭軌
電気方式直流1,500V
架空電車線方式
最高運転速度埼玉高速鉄道線・南北線内80 km/h
東急目黒線・東急新横浜線内110 km/h
設計最高速度110 km/h
起動加速度3.3 km/h/s
減速度(常用)3.5 km/h/s
減速度(非常)4.5 km/h/s
車両定員先頭車140(座席48)人
中間車150(座席54)人
車いすスペース付中間車151(座席51)人
車両重量22.1 - 31.4 t
編成重量167.2 t
全長先頭車 20,660 mm
中間車 20,000 mm
全幅2,780 mm(車体基準幅)
全高4,040 mm
パンタグラフ折りたたみ時 4,140 mm
床面高さ1,150 mm
車体アルミニウム合金
台車モノリンク式ボルスタレス台車
SS-157・SS-057
主電動機かご形三相誘導電動機 MB-5087-A形
主電動機出力190kW×4基/両
駆動方式WN平行カルダン
歯車比109:14(7.79)
制御方式2レベルIPM(素子自己保護機能付きIGBTVVVFインバータ制御
(3,300V - 1,200A)
制御装置三菱電機製 MAP-194-15V90形(1C4M制御)
制動装置ATC連動電気指令式空気ブレーキ回生ブレーキ併用)
保安装置新CS-ATCATC-PATOおよびTASC
備考出典[1][2]
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埼玉高速鉄道2000系電車(さいたまこうそくてつどう2000けいでんしゃ)は、埼玉高速鉄道通勤形電車である。
概要

埼玉高速鉄道線の開業に備えて、開業前年の2000年平成12年)から2001年(平成13年)にかけて川崎重工業で6両編成10本(計60両)が製造された。ただし、第8編成から第10編成までの3本は、川崎重工業ブランドによる近畿車輛での製造(OEM)であるが、これらの編成の車内シール式製造銘板は「川崎重工業」になっている[注 1]

2000年(平成12年)9月下旬以降に落成し、メーカーから甲種輸送により営団綾瀬検車区に搬入して整備や構内試運転が行われた[3]。その後、11月15日に路線整備が終了したことにより、順次浦和美園車両基地へ回送された[3]

本系列は帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)・東京急行電鉄東京都交通局・埼玉高速鉄道の4者による直通規格「相互直通運転における東急目黒線・南北線・三田線・埼玉高速鉄道線との車両申し合わせ事項」に合わせた仕様であり、ATOホームドアによるワンマン運転に対応した設計である[4]2023年3月18日より東急新横浜線との相互直通運転開始されていた。

設計に当たっては「すべてのお客様に優しく快適な移動空間の提供をできる車両」・「21世紀に開業を迎える路線にふさわしい清潔で未来感あふれる車両」を目指した[4]。2000系という形式称号は、2000年度に開業を迎えることなどに由来する[5]

埼玉高速鉄道では営団地下鉄に工場検査業務を委託することを前提に計画を進めていた[6]。このため、埼玉高速鉄道の車両を営団9000系電車と共通化させるために、1996年(平成8年)8月に両会社間で「埼玉高速線の車両に係わる業務受委託契約(新造車両)」を締結し、営団は9000系電車の技術情報を埼玉高速鉄道に提供した[6]

1編成(6両編成)の価格は8億8,000万円である[7]
車両概説
車体

前述のとおり営団9000系を基本としており、9000系と同様の大形押出形材を使用したアルミ合金製車体である[8]が、側構体の一部の溶接には摩擦攪拌接合(FSW)を用いることで外観の見栄え向上を図っている[4]。車体外部には埼玉高速鉄道のコーポレートカラーであるブルーとアクセントとしてグリーンのツートンカラーのラインを巻いている[4]。前面・側面には同社のシンボルマークである「SR」マークが貼られている。

前面形状は平面であり、フロントガラスには大形の曲面ガラスを使用しており、上部には遮光フィルムが貼られている[4]。また、地下線内における非常口貫通式としており、プラグドアが採用されている。下部には排障器(スカート)を設置することでシャープさ、力強さを感じさせるデザインとしている[4]

側面の客用ドアはコストダウンを目的にステンレス製としており、また車体外観のアクセントとしている[4]。20m級、片側4扉車体であるが先頭車はワンマン運転機器設置の関係で乗務員室スペースを広くとっており、中間車よりも66cm長くしている[8]

行先表示器は正面・側面ともにLED式である。書体は営団9000系と同じ明朝体である。

百の位の数字は号車番号と一致しているが、将来の8両編成化を見据えて3番目と4番目が欠けた状態になっていた。
室内

客室内は天井・側面・妻面など白色系の化粧板で明るくまとめられている[8]。袖仕切、連結面貫通扉はうすい紫色の化粧板である。床敷物は石畳をイメージしたグレーの色調である[8]

天井には全長に渡り冷房用ダクト、吹出口が設置してあり、中央に各車7台ラインデリアが設けられている[8]冷房装置は三菱電機製の能力48.84kW(42,000kcal/h)の集中式(CU713形・稼働率制御方式(ON/OFF制御方式))を搭載している[8]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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