「浦高」はこの項目へ転送されています。旧制の官立高等学校については「浦和高等学校 (旧制)」を、市立の高等学校については「さいたま市立浦和中学校・高等学校」をご覧ください。
埼玉県立浦和高等学校(さいたまけんりつ うらわこうとうがっこう)は、埼玉県さいたま市浦和区領家五丁目に所在する県立男子高等学校。
埼玉県の進学指導重点推進校。2014年、スーパーグローバルハイスクール指定校。学校選択問題採用校。通称「浦高」(うらこう)。 1895年(明治28年)、埼玉県第一尋常中学校として創設された旧制浦和中学校を前身とし、戦後、新制埼玉県立浦和高等学校となった。開学以来男子校である。 制服は男子校の伝統でもある金ボタン5個の黒詰襟学生服(標準学生服)。以前には学帽も存在していたが、現在は廃止されている。麗和会館に食堂も設置。 3学期制・隔週土曜授業。50分授業で6時限まで(週1日は7時限。土曜は4時限まで)。2年生より文型・理型別。現役での進路実現のため、3年間のプログラムを構築して指導。「浦和高校新世紀構想」として学力育成・進学指導を中心とした教育改革に取り組んでいる。 その一つが、高大連携教育である。2000年(平成12年)より埼玉大学での聴講制度が開始され、加えて現在では通信衛星を利用した東京工業大学や一橋大学の講義視聴制度も行っている。また、卒業生による特別講義「麗和セミナー」は、進路志望研究の場として利用されている。 授業では単位制の特性を生かし、各自の志望や興味・関心、習熟度に合わせて科目を選択できるようになっている。受験対応の授業をはじめ、ウィトゲンシュタインを読んだ上で各自のテーマで論文を作成する「倫理講読」、「近現代文学研究」、「解析学入門」、「幾何学入門」、「探究化学」など大学での学問・研究の入門的な授業や少人数授業による討論、論文作成なども多く取り入れている。 毎年、東京大学や京都大学をはじめとした難関大学に多くの合格者を輩出している。 平成時代における東京大学への累計合格者数は1069名で、公立校の中で全国1位である。 東京大学や京都大学の他、一橋大学、東京工業大学、東京大学・京都大学以外の旧帝国大学、国公立大学医学部医学科、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、私立大学医学部医学科へ進学する生徒が多い。また、ケンブリッジ大学等の海外の大学に進学する生徒もいる。 東京大学合格者人数の推移年度東大合格者数 全国第9位・公立第1位 神奈川県立湘南高校とは定期戦(「湘南・浦和定期交歓戦」(浦和高校では「湘南戦」、湘南高校では「浦高戦」と呼ばれる)が毎年5月に開催されていた。全校を挙げた1956年以来の伝統行事であったが、2002年をもって廃止となった。最終通算成績は31勝15敗であった[1]。 グラウンドやテニスコート2面、弓道場(OBにより建設)、体育館(2003年(平成15年)8月まで2棟存在した)、開閉式ドーム付きプール施設などがある。開閉式ドーム付きプール施設にはソーラーパネルが取り付けられている。校舎はA棟、B棟、C棟、芸術棟(通称、「D棟」)、家庭科棟などに分かれる。A棟とB棟の間の中には旧校舎の表玄関があり、パルテノンと呼ばれる。他には、同窓会館である麗和会館や自彊館(武道場)、運動部室棟、文化部室棟(通称、「長屋」)などが設置されている。麗和会館内には学食も設置。 「尚文昌武」を校是とし、自由な校風である。校則はない。ただし、慣行として、制服(学ラン)着用がある。その他、細かな規制は存在せず、校規検査も行われない。 また、学校行事では「雨天決行の原則」が存在し、台風襲来時の臨海学校の遠泳を除き、雨天時の行事中止はない。
概要
交通
電車
JR京浜東北線北浦和駅 東口より徒歩10分
バス
東武バス「浦高前」下車
車
埼玉県道35号(第一産業道路)「領家」交差点を北浦和駅方向へ曲がり、左側
国道17号(旧中山道)「北浦和駅前」交差点を駅と反対方向へ曲がり、右側
沿革旧制浦和中学記念碑麗和会館
1895年(明治28年) - 埼玉県北足立郡浦和町に開設。埼玉県立第一尋常中学校と称する。
1896年(明治29年) - 浦和町鹿島台(現・常盤)に校舎竣工(現在は浦和警察署や埼玉県知事公館となっている)、開校。
1899年(明治32年) - 埼玉県第一中学校と改称。
1901年(明治34年) - 埼玉県立浦和中学校と改称。
1906年(明治39年) - 初期の校旗と現在の校歌が制定される。
1937年(昭和12年) - 鹿島台から現在の校舎である領家へ移転。
1941年(昭和16年) - 埼玉県立敬和中学校(夜間中学)を併設。
1943年(昭和18年) - 敬和中学校を埼玉県立浦和中学校第二部に改組。
1948年(昭和23年) - 新学制により埼玉県立浦和高等学校と改称。第二部を定時制課程に改組。通信教育部の設置。生徒定員1050名、週5日制実験学校に指定。
1950年(昭和25年) - 埼玉県立浦和高等学校同窓会発足。
1955年(昭和30年) - 第二体育館竣工。
1957年(昭和32年) - 通信教育部が埼玉県立熊谷高等学校通信教育部を統合。
1963年(昭和38年) - 通信教育部を埼玉県立浦和通信制高等学校と改称して、本校に併設する形で独立校となる。
1965年(昭和40年) - C校舎竣工。
1978年(昭和53年) - 文化部室棟全焼。
1980年(昭和55年) - 管理棟A校舎竣工。
1982年(昭和57年) - 自彊館(格技場)・新体育館竣工。
1984年(昭和59年) - 合宿所・文化部室棟・自転車置き場竣工。
1985年(昭和60年) - 東京大学合格者が過去最高の61名。
1986年(昭和61年) - ランニングコース竣工。
1987年(昭和62年) - 浦和通信制高校が大宮市に移転。移転後の校舎を芸術棟に改築。
1988年(昭和63年) - 麗和会館(学食が設置されている)・運動部室棟竣工。
1992年(平成4年) - 弓道場竣工。
1993年(平成5年) - 学校用地(テニスコート)取得。
1995年(平成7年) - イギリスのパブリックスクールであるホイットギフト校
1996年(平成8年) - 家庭科棟竣工。埼玉県立熊谷高校との百年対決を決行
1999年(平成11年) - 単位制の導入。
2000年(平成12年) - 埼玉大学の聴講制度が開始。
2002年(平成14年) - 東京工業大学の聴講制度が開始。
2003年(平成15年) - 第二体育館が解体される。
2004年(平成16年) - 創立110周年記念事業として「浦高百年の森」事業を総会にて決定。
2005年(平成17年) - 一橋大学の聴講制度が開始。
2006年(平成18年) - 「埼玉大学高大連携講座に関する協定」を締結。
2010年(平成22年) - 埼玉県教育委員会の進学指導重点推進校に指定。
2014年(平成26年) - 文部科学省のスーパーグローバルハイスクールに指定。12月、キャロライン・ケネディ駐日アメリカ合衆国大使が来校。
授業
進路
(現・浪合計)備考
(順位は、全国は10位以内・公立は3位以内のみを記載)
195143全国第7位
195243全国第6位
195334
195423
195523
195634全国第10位
195722
195840全国第8位
195921
196025
196140
196230
196344
196437
196552
196640
196733
196849
1969-大学闘争のため東京大学入学試験が中止
197044東京都では公立高等学校入試における学校群制度導入後の初年度卒業生
197158
197250
197336
197460全国第9位・公立第2位
197555全国第10位・公立第2位
197659全国第9位・公立第1位
197745
197842
197959大学共通第1次学力試験の開始。全国第10位・公立第2位
198058全国第10位・公立第2位
198151全国第10位・公立第1位
198254埼玉県公立高等学校入試における学区制導入前の最終年度卒業生。全国第10位・公立第1位
198357埼玉県公立高等学校入試における学区制導入後の初年度卒業生。全国10位・公立第2位
198454全国第9位・公立第1位
198561東京都では公立高等学校入試におけるグループ合同選抜制度導入後の初年度卒業生
198656
198748国公立大学の入試における「連続方式」の開始
198862当校における最多合格者数を記録
198954
199060大学入試センター試験の開始
199158
199247
199348全国第10位・公立第1位
199449
199550
199624埼玉県公立高等学校入試における推薦・一般制度導入後の初年度卒業生
199732国公立大学の入試における「分離・分割方式」の開始
199829
199929
200032
200116
200228
200329
200422
200527
200616埼玉県公立高等学校入試における学区制導入後の最終年度卒業生
200733埼玉県公立高等学校入試における学区制廃止後の初年度卒業生
200833
200936
201029
201130公立第2位
201240埼玉県公立高等学校入試における前期・後期制導入後の最終年度卒業生
201346埼玉県公立高等学校入試における前期・後期制廃止後の初年度卒業生
201433
201527公立第1位
201622東京大学が推薦入試を導入(同時に後期入試を廃止)。
私立栄東高等学校の東大合格者数が27名となり、初めて埼玉県内の他の高校に首位を明け渡す
201732当校が再び県内で首位となる。公立第2位
201822公立第3位
201941公立第1位
202033大学入学共通テストの開始。公立第2位
202146公立第3位
202227公立第3位
202336公立第3位
202444公立第2位
学校行事
1学期
オリエンテーション
新入生歓迎マラソン
体育祭
臨海学校
スポーツ大会・文化大会
2学期
浦高祭
強歩大会
修学旅行
スキー教室
スポーツ大会・文化大会
3学期
卒業式
スポーツ大会・文化大会
施設
学生生活・学風
部活動
運動部
陸上部
体操部
柔道部
剣道部
Size:86 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
担当:undef