初等幾何学における垂心(すいしん、英: orthocenter)は、三角形の3つの頂点から対辺に引いた三本の垂線の交点。
目次
1 性質
2 垂心の座標
3 関連項目
4 外部リンク
性質 三角形の垂心で交わる3本の頂垂線によって作られる6つの角には、図のように当該三角形の3つの角が2つずつ含まれる。 また、三角形の各辺を頂垂線との交点で分割し、分割後のそれぞれの長さの辺を持つ正方形を作り(6つ)、 図のように時計回りに赤・青・赤・青・赤・青とグループ分けして、赤と青の面積を求めると、両面積は等しくなっている。
3つの頂点を A,B,C、垂心を H、3本の垂線の足を Ha,Hb,Hc とする。 座標平面において、3頂点の座標を(xa,ya), (xb,yb), (xc,yc)とすると、垂心の座標は以下のようになる。 ( 。 − x b x c − y a 2 y a 1 − x a x c − y b 2 y b 1 − x a x b − y c 2 y c 1 。 。 x a y a 1 x b y b 1 x c y c 1 。 , 。 x a − x a 2 − y b y c 1 x b − x b 2 − y a y c 1 x c − x c 2 − y a y b 1 。
重心・外心と同一直線上にある。この線をオイラー線という。
直角三角形の垂心は、直角となる頂点である。鈍角三角形の垂心は、その三角形の外部にある。
垂心は三角形HaHbHcの内心か傍心となる。
垂心と外心の中点は九点円の中心である。
三角形ABHの垂心は、Cである。
A H ¯ ⋅ H H a ¯ = B H ¯ ⋅ H H b ¯ = C H ¯ ⋅ H H c ¯ {\displaystyle {\overline {AH}}\cdot {\overline {HH_{a}}}={\overline {BH}}\cdot {\overline {HH_{b}}}={\overline {CH}}\cdot {\overline {HH_{c}}}}
a sin α = b sin β = c sin γ = A H cos α = B H cos β = C H cos γ = 2 R {\displaystyle {\frac {a}{\sin \alpha }}={\frac {b}{\sin \beta }}={\frac {c}{\sin \gamma }}={\frac {AH}{\cos \alpha }}={\frac {BH}{\cos \beta }}={\frac {CH}{\cos \gamma }}=2R}
a,b,c は3辺の長さ。α・β・γは3つの角。R は外接円の半径である。
P を外接円上の点とし、M を PH の中点とする。
M は九点円上にある。
P におけるシムソン線は M を通る。
各頂点ABCを通る対辺に対する平行線を3本とも引き、新たな三角形A'B'C'を作る(右図参照)。このとき、三角形ABCの垂心と三角形A'B'C'の外心は一致する。
垂心の座標