地雷
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この記事は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方
出典検索?: "地雷" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2017年5月)

地雷(じらい、: landmine)は、地上または地中に設置され、人や車両の接近や接触によって爆発して危害を加える兵器。「悪魔の兵器」とも呼ばれる地雷は[1]、無差別殺戮兵器としても機能し、78カ国が地雷で汚染されており、毎年15,000?20,000人が死亡し、死傷者の約80%は民間人とされる[2]。1999年に発効したオタワ条約により、対人地雷の使用や生産、貯蔵などは禁止されているが、米国ロシア中国などは未署名である。

本稿では、前近代の同概念の火器の1つである埋火(うずめび)についても解説する。
概説

基本的な感圧起爆方式では、一定の重量が信管にかかることで爆発し、通過した人や物を殺傷・破壊することを目的としている。この方式は構造の単純さから安価かつ信頼性があり、今でも配備・使用される地雷の多くを占める。対人地雷には、前述の圧力式のほか、ワイヤでピンが抜かれることで爆発するもの(引張式)、赤外線センサ式などがある。中には地雷探知機の発する磁気を感知して爆発するものもある。

設置方法はさまざまで、人力で設置する、地雷敷設車両を使って敷設する、ヘリコプターなど航空機の散布用ポッドから投下する、航空爆弾ロケット弾など大型の弾殻の中に入れて遠隔地から撒布するなどの方法がよく利用される。

踏むと瞬時に起爆するものが一般的である。第二次世界大戦中にドイツ軍が開発し、1935年?1945年にかけて製造・配備されたS-マインドイツ語読みではS-ミイネ)と呼ばれる対人地雷は、信管の触角に圧力を加えると信管が作動し、射出用火薬の爆発により地中から高さ1mほど飛び上がり、空中で炸裂して周囲に鉄球をばら撒くことで踏んだ人物以外にも被害を与える。

対応する重量によって、対人地雷・対戦車地雷などに分類される。第二次大戦中の対戦車地雷の感知重量は、90-200kgに設定されており、人が踏んでも爆発しないとされているが、踏み方によってはテコの原理で想像以上の力がかかる場合があり、決して踏んでも安全というわけではない。
地雷の欠点

地雷の欠点として、一度通過すればそこは安全地帯になってしまうということが挙げられる。一度爆発すればそこにはもう地雷はないし、爆発しなければそこにはそもそも地雷がない。そのため過去においては、捕虜に前を歩かせ、その後ろを行軍するといったことも行われた。また、巨大なローラーのようなものを車両の前に取り付ける対地雷装備(mine flail)も開発されている。

この欠点を補うために、複数回刺激が加わって爆発する地雷が造られた。先頭を歩いている者が踏んで爆発するよりも後続の隊列中間で爆発する方がより被害が大きいため、こうした地雷には隊列を組んで行軍している部隊に対してより多くの被害や脅威を与えられるという効果もある。一方で、このような地雷は残留地雷の問題をより厄介なものにしている。
地雷原

広範囲に地雷が埋設された場合、その地域は地雷原と呼ばれる。地雷原に対しては、爆弾や砲弾を大量に投入して地雷を誘爆ないし破壊したり、日本92式地雷原処理車のような対地雷器材を用いて無力化を図る(→地雷処理戦車)。敵前であったり、時間の制約があるなど地雷処理をすぐに行えない場合には、地雷原の範囲を味方に通報しつつ、迂回または後退することを余儀なくされる。

適切に敷設し、適切に管理された地雷原は比較的低コストで防衛ラインを設定できるため、国境線や海岸線の長い国にとっては、効果的な防衛に適している。また、進軍の阻止・遅滞だけでなく誘導を目的としたり、移動中の部隊が宿営地の周辺の要所に障害物と共に一時的に敷設して敵に備えることも行われる。この場合には、宿営地の撤収時に地雷は全て回収、または処分される。

しかし、目印も付けずに手当りしだい埋めるなど不適切に敷設されたり、地雷が大雨で流されるなど適切に管理されていない地雷原は敵だけでなく味方にとっても脅威となる。前線がいくつも独立しているような場合、内戦が長期化している場合など、地雷は敵・味方あるいは軍人民間人を区別せず爆発する。そのため、地雷を敷設した場合は、記録した上でそのことを直ちに友軍へ連絡する必要があり、戦闘終結後には速やかに地雷を撤去することになっている。そのため、正規軍が敷設する地雷は敵対勢力の脅威になりこそすれ、民間人や友軍の脅威にはなり得ない場合が多い。
撒布型地雷とスマート地雷

ベトナム戦争ではゲリラ戦が主だったこともあり、戦況が流動的で、地雷設置に時間を割くことが難しかった。そのため、航空機などから撒布する撒布型地雷が開発された。しかし、個々の撒布型地雷の設置場所は撒布部隊自身にもわからず、また、ゲリラ戦ゆえ戦場も流動的であるため、友軍が撒布した地雷が行軍上の障害になるという事態が発生した。

この問題を解決するために開発されたのが「スマート地雷」である。最初のスマート地雷は、アメリカ1978年に開発したFASCAM(Field Artillery Scatterable Mines、ファスカム)で、野砲の砲弾やロケット・航空爆弾に内蔵して投射、航空機から散布、あるいは地上車輌から敷設され、一定時間が経過すると自爆する。タイマーによる自爆・無力化以外に、暗号化された無線送信に対して応答して所在を知らせ除去を容易にするものなど、さまざまな技術が開発されている。しかし、自爆に失敗する確率が0.1-5%あるなど、完全ではない。

スマート地雷は、あくまで軍事上の必要性から生まれた兵器であるが、結果として、地雷の非人道性を減ずることとなった。つまり、今叫ばれている地雷の人道的な面での問題のほぼ全ては(コストは掛かるが)、技術で解決が可能なものである。しかし、昨今問題とされているのはこうした機能を持たない旧式の地雷および地雷を敷設する際のセオリーを守ることのない非正規交戦組織によるものであり、発展途上国では現在でも依然として安価且つ大量に製造販売が行われている。
戦略上の地雷

地雷は、原則として自分から敵に近付いたり、能動的に攻撃を行うものではない。その意味で、日本国政府が標榜する「専守防衛」という戦術的観念には適合している。しかし、陸上自衛隊は対人地雷禁止条約(後述)に従い、2003年2月までに処理訓練用のものを除く対人地雷を廃棄した。もっとも、遠隔操作のみで爆破可能な指向性散弾は、条約の禁止する対人地雷に含まれないため、代用武器として使用している。
地雷による被害

地雷による被害は、車両などが破壊されたり人畜が傷つけられる直接的な被害と、地雷が埋まっているかもしれない土地が不動産価値を失ってしまう経済被害に大別できる。たった1個の地雷が埋まっているかもしれないというだけでその土地を活用することができなくなり、その土地を通行することはおろか、農地や宅地として使用することができなくなってしまう。通行できない土地が多くなると流通にも支障をきたし、外国資本だけでなく国内投資もその場所を避けるので多大な経済損害を受ける。またゾウや牛など人間以外の大型動物も被害にあっている。一方で地雷原化された地域は人間がまったく立ち入らないため、野鳥や野生動物の聖域になる例もある。有名な被害者は、ロバート・キャパなど。
対戦車地雷ソ連製のTM-46対戦車地雷アフガニスタンバグラム空軍基地にて地雷除去作業を行う、南アフリカキャスパー装甲兵員輸送車

対戦車地雷 (Anti-tank mine) は、主に戦車などの装甲戦闘車両を破壊する事を目的として使用される地雷である。

地雷防護のない軍用車両は底部の装甲が薄いため、地雷による攻撃は有効な手段となる。一般的には5-10kgほど、または2-9kgほどの火薬が内蔵[3]されている。対戦車地雷を踏めば、主力戦車といえどもほぼ確実に履帯を切断され、足回りに損傷が生じて走行不能に陥る。戦車以外の車両への被害はより深刻で、装甲車装甲兵員輸送車程度の装甲があっても、車体を破壊したり転覆させることで、収容人員を死傷させうる。ゆえに、機械化歩兵が対戦車地雷を恐れて車の上面に跨乗するタンクデサントを行うことすらある。耐地雷性の高い車両を設計するには、高い車高や舟形の底板など、特別な配慮が必要で、低姿勢や軽量性という一般的な軍用車両に求められる要求と相反するものになってしまう。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:111 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef