地獄の黙示録
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地獄の黙示録
Apocalypse Now

監督フランシス・フォード・コッポラ
脚本ジョン・ミリアス
フランシス・フォード・コッポラ
マイケル・ハー(ナレーション)
原作ジョゼフ・コンラッド
闇の奥
製作フランシス・フォード・コッポラ
出演者マーロン・ブランド
ロバート・デュヴァル
マーティン・シーン
フレデリック・フォレスト
アルバート・ホール(英語版)
サム・ボトムズ
ラリー・フィッシュバーン
デニス・ホッパー
ハリソン・フォード
音楽カーマイン・コッポラ
フランシス・フォード・コッポラ
撮影ヴィットリオ・ストラーロ
編集リチャード・マークス
リサ・フラックマン
ジェラルド・B・グリーンバーグ
ウォルター・マーチ
製作会社アメリカン・ゾエトロープ
配給 ユナイテッド・アーティスツ(1979年)
ミラマックス(2001年)
日本ヘラルド映画(1980年、2001年)
KADOKAWA(2020年)
公開 1979年8月15日
1980年2月16日(先行公開)
1980年3月15日(一般公開)
上映時間147分(劇場公開版)
196分(特別完全版)
182分(ファイナル・カット)
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$31,500,000
興行収入 $96,023,711[1]
配給収入 22億5000万円[2]
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『地獄の黙示録』(じごくのもくしろく、原題:Apocalypse Now)は、1979年アメリカ合衆国戦争映画。監督はフランシス・フォード・コッポラ、出演はマーロン・ブランドマーティン・シーンなど。ジョゼフ・コンラッドの小説『闇の奥』を原作に、物語の舞台を19世紀後半のコンゴからベトナム戦争に移して翻案した叙事詩的映画(エピックフィルム)。

1979年度のカンヌ国際映画祭で最高賞であるパルム・ドールを獲得。アカデミー賞では作品賞を含む8部門でノミネートされ、そのうち撮影賞音響賞を受賞した。それ以外にもゴールデングローブ賞監督賞助演男優賞全米映画批評家協会賞の助演男優賞、英国アカデミー賞の監督賞と助演男優賞などを受賞している。

2019年4月28日、公開40周年を記念してトライベッカ映画祭において『地獄の黙示録 ファイナル・カット』(Apocalypse Now Final Cut)が上映された[3]。このバージョンは同年8月15日にアメリカの劇場で一般公開され、8月27日にはホームメディアが発売された[4]

日本では1980年昭和55年)2月16日から東京の有楽座で特別先行公開され、3月15日から全国公開が始まった。2001年には、コッポラ自身の再編集による『地獄の黙示録 特別完全版(英語版)』が公開された。2020年2月28日に『地獄の黙示録 ファイナル・カット(英語版)』が公開された。
ストーリー

ベトナム戦争中の1969年アメリカ陸軍特殊部隊(グリーンベレー)のウォルター・E・カーツ大佐は、上官の許可を得ずに北ベトナム軍南ベトナム解放民族戦線(ベトコン)及びクメール・ルージュ軍に対して激しい戦闘を行っていた。さらに彼はカンボジア東部の人里離れたジャングルの中の前哨基地を拠点として、米国軍、山岳民族軍、地元のクメール民兵部隊を指揮し、独立王国を築き、彼らに半神と崇められていた。

南ベトナム軍事援助司令部・研究監視団に所属する工作員ベンジャミン・L・ウィラード大尉は、ニャチャンにある第1野戦軍本部に呼び出される。ウィラードは、CIAによる要人暗殺の秘密作戦に従事してきた経験が豊富だったが、戦地を離れていると無聊にさいなまれ、酒に溺れる日々を送っていた。彼は、カーツがベトナム人4人を殺害した罪に問われていることや、前述の独立王国を築いていることを告げられたうえで「カーツを殺し、その指揮を終了させる」よう命じられる。複雑な思いを抱きつつもウィラードは、フィリップス上等兵曹(チーフ)が指揮する米海軍の河川哨戒艇(以下、PBR)に乗員のランス、シェフ、クリーンと共に乗り込み、静かにヌング川を遡ってカーツの前哨基地を目指すことになる。

ヌング川の河口に到着する前に、ウィラードたちは「空の騎兵隊」と呼ばれている、精鋭の第1騎兵師団所属のビル・キルゴア中佐が指揮するヘリコプター空襲部隊である第9航空騎兵連隊第1大隊と合流し、川への安全な進入について討議する。キルゴアは、彼らの任務について通常のルートでは情報を受けていなかったので、最初は殆ど関心を持たなかった。しかし、ランスが有名なサーファーであることを知り、キルゴアは俄然、関心を持つようになる。自身も熱心なサーファーであるキルゴアは、ベトコンが支配するヌング川の河口の先まで彼らを護衛することに同意する。夜明けにヘリコプター部隊は拡声器で「ワルキューレの騎行」を流しながらナパーム弾でベトコンの拠点を攻撃する。

新たに制圧した砂浜で一緒にサーフィンするようランスを説得しようとするキルゴアから逃れ、ウィラードは乗員たちを促してPBRに乗り込み、任務を続行する。途中で燃料を供給するために米軍基地に立ち寄ったところ、その夜プレイボーイによる慰安活動が行われるが、興奮した軍人たちによって中止される。

燃料を供給し基地を出発したウィラードたち。彼は自分がPBRの指揮官であると考えていたが、艇長であるチーフはウィラードの任務よりも通常のパトロールを優先するため、緊張が高まる。ゆっくりと川を遡上する中、ウィラードは、自分の任務は重要であり、いかなる困難に遭遇しようとも遂行する必要があると説得するために、チーフに命令の一部を明らかにする。ウィラードはカーツの関連書類を読み、カーツが大佐より上への昇進の見込みのない特殊部隊への入隊のために国防総省での上級の任務から離れたことに衝撃を受ける。

到着したド・ラン橋の米陸軍の前哨基地で、ウィラードとランスは上流の状況に関する情報を求め、公用郵便物と私用郵便物が入った行嚢を受け取る。その前哨基地での指揮官を見つけることが出来なかったウィラードは艇長に遡上の続行を命じる。ウィラードは行嚢に入っていた文書を読み、嘗て、南ベトナム軍事援助司令部・研究監視団の別の工作員である特殊部隊大尉リチャード・コルビーがウィラードと同じ任務に起用され、その後カーツ側に寝返ったことを知る。

端の上流にさかのぼったころ、ボートは突然敵襲を受ける。ランスがLSDの影響下で発煙手榴弾を作動させたことから、敵の砲火を浴びることとなり、クリーンが戦死してしまう。ウィラードたちは彼の死を嘆きつつも、その先にあったフランス人のプランテーションに立ち寄ってクリーンを埋葬する。更に上流では、山岳民が投げた槍でチーフが串刺しにされ、死亡してしまう。

ウィラードは、今やPBRの艇長となったシェフに自分の任務を明かす。そしてPBRは遂にカーツの前哨基地に到着する。そこは山岳民で溢れかえり、犠牲者の遺体が散乱するクメール寺院であった。ウィラード、シェフ、ランスはアメリカ人フォトジャーナリストに迎えられる。その男はカーツの天才性を称賛しており、彼が言うにはカーツはと共に山奥へと入っていったとのことだった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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