地域自治区(ちいきじちく)は、日本において、市町村が、その区域内の地域に、市町村長の権限に属する事務を分掌させ、及び地域の住民の意見を反映させつつこれを処理させるため設置する自治・行政組織の一つ。地方自治法第202条の4
以下で規定されるものと市町村の合併の特例等に関する法律第23条以下で規定されるものの2種類がある。2005年度に創設された。※以下、この節の条数は、全て地方自治法のもの。
地方自治法による地域自治区は、市町村長の権限に属する事務を分掌させ、及び地域の住民の意見を反映させつつこれを処理させるため、条例により設置され(202条の4
市町村の合併の特例等に関する法律(以下、「合併特例法」)によるものは、合併特例区と同様、市町村が消滅することに対する住民の感情面への配慮や合併後の市町村において地方自治が住民から離れてしまうことに対する救済措置の意味合いが強い。
地方自治法によるものとの差異は次の通り。
※以下、この節の条数は、全て合併特例法のもの。
設置は、合併前に、関係市町村の議会の議決を経た協議により決定される。
自治区の区域は、合併前の市町村の区域による。2以上の旧市町村の区域を1の自治区の区域とすることはできるが、旧市町村の区域と異なった区域割りはできない(合併特例法によらず、地方自治法による自治区を設置するのであれば可能)。
関係市町村の協議により存続期間を定めるが、限度はない(以上、第23条
市町村合併により設置された地域自治区の区域内では、住所の表記において、地域自治区名をつける。?区、?町、?村など。設置期間終了後、引き続き、旧市町村の区域を単位として地方自治法による地域自治区が設置される場合も同様(合併特例法第25条
)。