国鉄キハ20系気動車
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国鉄キハ20系気動車
キハ20 32(一番手前側の車両)
基本情報
運用者日本国有鉄道
北海道旅客鉄道
東日本旅客鉄道
西日本旅客鉄道
四国旅客鉄道
九州旅客鉄道
製造所東急車輛製造
帝國車輛工業
富士重工業
日本車輌製造
新潟鐵工所
製造年1957年 - 1966年
製造数1,126両
廃車2011年
主要諸元
軌間1,067 mm
最高速度95 km/h[1][2]
車両定員キハ20: 82名
(座席70名)[1][2]
自重30.6 - 32.1 t[1][2]
全長20,000 mm[1][2]
21,300 mm(キハ52)
車体長19,500 mm[1][2]
全幅2,928 mm[1][2]
車体幅2,800 mm[6]
全高2,803 mm[1][2]
車体高3,680 mm[6]
床面高さ1,250 mm[6]
車体普通鋼[7]
台車枕ばね:ゴムブロック
軸箱支持:鞍型ウイングばね式
DT19A/TR49A
枕ばね:下枕2連コイルバネ
軸箱支持:ウイングばね式
DT22A/C / TR51A/C[1][2][3][4][5]
車輪径860 mm[3]
固定軸距2,000 mm(DT19系)
2,100 mm(DT22系)[1][2]
台車中心間距離13,800 mm[6]
動力伝達方式液体式
機関DMH17B/Cディーゼルエンジン[1][2] × 1基(キハ52は2基)
機関出力118 kW (160 PS) / 1,500 rpm(DMH17B)又は132 kW (180PS)/ 1,500 rpm (DMH17C)[1][2]
変速機新潟コンバーター製液体式(DF115)又は振興造機製液体式(TC2)[8]
変速段変速1段・直結1段[9]
制動装置DA1A自動空気ブレーキ[1][2]
備考諸元節の特記無きはキハ20形の値を示す。
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国鉄キハ20系気動車(こくてつキハ20けいきどうしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が1957年[10](昭和32年)に開発した一般形気動車[11]。キハ20形と同一の設計思想で製造された形式群の総称である。

1966年(昭和41年)までに系列合計で1,126両が製造され、日本各地で広く使用された。

なお、「キハ20系」という呼び方は国鉄制式の系列名ではなく、鉄道ファンなどが便宜的に使用しているものである。
開発の経緯

本系列が開発された1950年代中期の時点では、国鉄では普通列車用気動車として17系(当時はキハ45000形一族、現在では10系とも通称)が製造されていたが、これらは当時の一般的な20 m級客車と比較して車体断面が小さいために居住性が犠牲となっており、乗り心地の点でも問題があった[注 1]

これは、当時国鉄で気動車用として利用可能であった最大のディーゼル機関であるDMH17形の出力では、通常車体断面の20 m級車体とした場合、重量過大に伴う出力不足で十分な走行性能が得られなかったがゆえの苦肉の策であり、そればかりか当時の車体設計手法では小車体断面化だけでは出力不足を補いきれず、客室内の各座席の座り心地を犠牲にした軽量化、あるいは乗り心地が悪いことを承知の上での軽量設計台車の採用など、ありとあらゆる手段を講じてようやく実用性能が得られている状況であった。

しかし、1955年(昭和30年)の10系軽量客車の完成で状況は一変する。スイス国鉄流の準モノコック構造車体と、プレス鋼板による溶接組立台車の導入により、十分な強度を維持したまま、従来比3/4程度の大幅な軽量化が可能となり、これにより、非力な既存エンジンのままでも大型車体を備える気動車の製造に目処が立った。

こうして、10系客車の設計ノウハウを有効活用する形で、翌1956年(昭和31年)に大断面車体を備える21 m級[注 2]気動車の第一陣として、準急形気動車である55系(当時はキハ44800形一族)が製造され、ここに初めて電車客車と同等の車体(車内設備)を備える気動車が実現した。

その後、55系の成功を受ける形で、普通列車に用いる一般形気動車についても大型車体へ移行することが決定され、同形式に準じた設計で新たに開発されたのが本系列である。
形式一覧

表中の年は、各番台の製造初年度を示す。

キハ20系形式一覧形式車体
形状
バス窓二段上昇窓(除キハ22)備考
白熱灯車蛍光灯車
キハ20形
(キハ49000形)両運転台1 - 103
(1957年)201 - 484
(1958年)501 - 522


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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