国道
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この項目では、日本における国道について説明しています。

他国の国道に相当する道路については「国道 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

JR鶴見線の駅については「国道駅」をご覧ください。

廃止された浜中町営軌道茶内線の国道駅[1]については「浜中町営軌道#停留所一覧」をご覧ください。

日本の一般国道1号の標識

国道(こくどう)とは、日本において政令で指定した道路の総称である。国道が全国的な幹線道路網を構成し、それを都道府県道市町村道農道林道などが補完している。

道路法に基づき国が政令で指定しており、現在は高速自動車国道一般国道との総称となっている[2]。単に「国道」といった場合には、一般国道のことを指していることが多い[3]

一般国道は全国に459路線あり、1号から507号までの番号が割り当てられている(48路線が欠番)[4]。距離は最長である国道4号[5](742.5 km)、最短は国道2号神戸港を結ぶ[5]国道174号(0.1871 km)。幹線道路といっても、自動車が直接走れない船舶航路が国道に指定されている「海上国道[5]、徒歩でしか行き来できない階段国道、自動車の走行が不可能な区間(点線国道)または困難だったり慎重な運転が必要だったりする所謂「酷道」もある。

他国の国道に相当する道路も「国道」と呼ばれることがある(「国道 (曖昧さ回避)」を参照)。
概要

高速自動車国道は『高速自動車国道の路線を指定する政令[6]』により、一般国道は『一般国道の路線を指定する政令』により指定されている。

路線の正式名称は、各政令の別表の路線名に「高速自動車国道」または「一般国道」を冠したものとなる。

例えば「高速自動車国道九州縦貫自動車道鹿児島線」「一般国道1号」などという。

国道に指定される道路は、主な都市と都市を結ぶ道路や、高速道路と連絡する機能を持つ道路、主要港湾や空港をつなぐ道路など、これらの連係により国の産業経済の発展に欠かすことができないもの、あるいは国の産業発展に貢献するであろうことが将来期待されるものとして、重要視された道路である[7]

国道の種類、または政令(一般国道の指定区間を指定する政令)によって特別に指定されているかどうかにより、道路管理者(法律上認められた特殊な包括的権能を持つもの)は異なる。
種類

国道の種類を大きく分けると、高速自動車国道(高速道路)と一般国道の2つがあり、さらに一般国道は、指定区間と指定区間外に分けられる(道路法第三条および第五条)。高速自動車国道では、道路構造令によって道路の幅や設計速度などが細部にわたり定められているが、一般国道では必ずしも道路構造令による規定に準じて供用がなされている訳ではなく、道幅や歩道の有無など道路の整備の度合いに関する決まり事がないという大きな相違点があげられる[8]。呼び方についても、高速自動車国道は中国自動車道東北自動車道のように通過する広域地域の名称を付けて道案内の目安にするのに対し、一般国道では1号から507号まで(ただし、59号?100号、109?111号、214?216号までは欠番)の路線番号がつけられており、この中には江戸時代の旧街道の名前を通称として呼ばれる路線もある[9][注釈 1]

ただし、高速道路でも一般国道のバイパスとして建設される路線も少なくない。例としては、一般国道2号広島岩国道路、一般国道468号首都圏中央連絡自動車道(圏央道)などが挙げられる。
高速自動車国道
新設、改築、維持、修繕、災害復旧事業その他の管理は国土交通大臣が行う。ただし、ほとんどの区間においては国土交通大臣の許可又は認可を受けて、東日本高速道路(NEXCO東日本)、中日本高速道路(NEXCO中日本)、西日本高速道路(NEXCO西日本)が権限を代行している[3]。新直轄区間においては、国土交通大臣が事業および管理を行う。一般的に高速道路と呼ばれ、高速と略称されることも多い。
一般国道

指定区間
直轄国道ともよばれ[3]、新設は原則として国土交通大臣が行う。維持、修繕、災害復旧その他の管理も国土交通大臣が行う[2]。ただし、有料道路区間はその道路を管理している東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路、本州四国連絡高速道路地方道路公社が維持、修繕、災害復旧その他の管理を行っている。指定区間は一般国道の中でも特に重要な路線をいい、交通量も多く、道路整備も指定区間外道路に比べて優先されていることが普通である[2]。ただし、例外として北海道だけは全線が指定区間となっている[2]
指定区間外
補助国道ともよばれ[3]、新設又は改築は原則として国土交通大臣が行うが、維持、修繕、災害復旧その他の管理は都道府県又は政令指定都市が行う[2]。ただし、道路法改正時の経過規定などによって、新設や改築も事実上都道府県に任されていることが多い。有料道路区間は東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路、本州四国連絡高速道路、地方道路公社が維持、修繕、災害復旧その他の管理を行っている。
国道の歴史高速自動車国道については「日本の高速道路#歴史」を参照
明治時代.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキソースに道路ノ等級ヲ廢シ國道縣道里道ヲ定ムの原文があります。ウィキソースに國道表の原文があります。

近代の日本における国道は、1876年明治9年)太政官達第60号で、県道里道とともに定められたのを起源とする[10][11]。このときの国道は全てが東京日本橋を起点として、江戸時代五街道の伝統を引き継ぐ形となった[12]。さらに、一等国道、二等国道、三等国道の3種の等級をつけて分けられ、幅員はそれぞれ七(約12.7 m)、六間(約10.9 m)、五間(約9.1 m)と定められた[12][注釈 2]

一等国道は東京の日本橋から幕末に外国へ開港した6カ所の港湾を結んだ(横浜港大阪港神戸港長崎港新潟港函館港)。二等国道は東京と伊勢神宮および、東京府京都府大阪府陸軍司令部であった各鎮台(東京、大阪、名古屋仙台広島熊本)とを結んでいた[13]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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