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やノートページでの議論にご協力ください。国家安全保障(こっかあんぜんほしょう、英語: National security)は、国家の独立や国民の生命・財産などに対して何らかの脅威が及ばぬよう手段を講じることで安全な状態を保障することである。主として他国からの防衛をその主眼とするものであり、国防とほぼ同義語である[1]。 安全保障とは、国家・国民にとっての生存や独立、財産などかけがえのない何らかの価値を脅威に晒されない様に何らかの手段によって守ることを主に指すが、その概念は非常に多様である。歴史的・伝統的には軍事的脅威に対するものが主であったが、冷戦後は大量破壊兵器拡散、PKO、また発展的には経済、エネルギー資源なども含めるものへと研究領域が拡大し、一部で環境問題や人権を包括する主張もある。現代における国家間の主要な安全保障は軍事力の要素に基づきながらも、外交や経済・環境などを広範なものを含めるものである。 その研究対象の例を挙げると、軍事戦略、安全保障体制、文化政策(ソフト・パワー)、広報・教育宣伝政策(プロパガンダ)、地域政策、経済政策・金融政策、人的国際交流、地政学(ジオポリティクス)、国際関係論、エネルギー安全保障、宇宙政策、RMA、軍縮、小火器に関する安全保障(DDRなど)、大量破壊兵器、地雷、環境、人口問題、水資源、貧困問題、食糧問題などがある。特に貧困や民族・部族対立などの国内問題が安全保障問題に至るような事態になることを安全保障化という。 現代において確固とした安全保障の定義は存在せず、そのことは多くの専門家によって指摘されてきた。 安全保障は古代ローマにおいて精神的な心の平穏を意味するSecuritasを語源とし、英語ではSecurityやフランス語ではSecurite、ドイツ語ではSicherheit、イタリア語ではSicurezza、スペイン語ではSeguridadと表記され、こうした欧州の概念を日本などが輸入した結果、漢字表記としての安全保障という概念が成立することとなった。古代ローマにおけるsecuritasという概念はストア哲学の基本概念のひとつであり、政治的社会的な意味を帯びた結果、ローマ帝国時代における「ローマによる平和」即ちパクス・ロマーナ(Pax Romana)という概念に結び付けられるようになった。 伝統的な安全保障概念とは、軍事的な意味での国家の平和と独立或いは国家間の関係の中でとらえられてきたが、今日では人間の安全保障をはじめとして非国家的・非軍事的な概念が派生しており、その概念は時代によって変化し、また文脈や使用者、学派、価値観によってもその意味が異なることがある。このため、正確に安全保障という概念をとらえる上で、使用には注意を要する。 近現代では理論上、安全保障と防衛は厳密に区別される。安全保障とは『脅威が及ばないようにすることで安全な状態を保障すること』を目的としているのに対し、防衛は『及んできた脅威に対抗し何らかの強制力によってそれを排除する』ことが目的である。 以下では、ここでは伝統的安全保障をはじめ、新たな安全保障概念を含めて今日、国際政治上、論議される代表的な安全保障の概念について解説する。
概説
概念第24次西成暴動で出動した大阪府警察機動隊(2008年)ギリシャ沖でのシリアとイラクの難民(2016年)