図像資料(ずぞうしりょう)とは、歴史資料のうち、絵画やデザイン、絵はがき、ポスター、写真、漫画、地図・絵図
などビジュアルなものの総称。文献資料を理解するときに大きな威力を発揮するだけではなく、文献資料だけでは得られない情報も非常に多いため、今日では歴史理解に必須の資料とされるようになった。絵画資料(絵画史料)は今日きわめて脚光を浴びているが、その最大の功労者と考えられるのが絵画史料論の開拓者東京大学史料編纂所教授の黒田日出男(1943年-)である。主著書に、
『増補 姿としぐさの中世史-絵図と絵巻の風景から』(平凡社、2002年10月、ISBN 4582764452)
『絵画史料で歴史を読む』(筑摩書房<ちくまプリマーブックス>、2004年1月、ISBN 4480042539)
『絵巻 子どもの登場―中世社会の子ども像』(河出書房新社、1989年8月、ISBN 4309611516)
『謎解き 洛中洛外図』(岩波書店<岩波新書>、2003年3月、ISBN 4004304350)
『謎解き 伴大納言絵巻』(小学館、2002年6月、ISBN 4096262218)
『龍の棲む日本』(岩波書店<岩波新書>、2003年3月、ISBN 4004308313)
があり、編書には、
『週刊朝日百科 日本の歴史 別冊 歴史の読み方1 絵画史料の読み方』(朝日新聞社、1988年)
がある。
また、五味文彦(1946年-)も早くから絵画資料に着目しており、主著に、
『中世のことばと絵』(中央公論社、1990年11月、ISBN 4121009959)
『絵巻で読む中世』(筑摩書房<ちくま学芸文庫>、2005年8月、ISBN 4480089330)
がある。五味の編著としては、
『絵巻に中世を読む』(吉川弘文館、1995年11月、ISBN 4642074767)
がある。
黒田・五味以外では、
網野善彦著『異形の王権』(平凡社、1986年8月、ISBN 458228454X)
宮本常一著『絵巻物に見る日本庶民生活誌』(中央公論新社<中公新書>、1981年1月、ISBN 4121006054)
なども絵画資料を駆使した優れた論考として話題を呼んだ[1]。
西洋史では、
樺山紘一『肖像画は歴史を語る』新潮社、1997年3月、ISBN 4104168017
がある。
デザイン
柏木博著『肖像のなかの権力?近代日本のグラフィズムを読む』(平凡社、1987年8月、ISBN 4582284590)
多川精一著『戦争のグラフィズム-回想の「Front」』(平凡社、1988年5月、ISBN 4582738060)
多川精一著『戦争のグラフィズム―「FRONT」を創った人々』(平凡社、2000年7月、ISBN 4582763499)