『四日間の奇蹟』(よっかかんのきせき)は、浅倉卓弥の小説、またその小説を原作とする日本映画。 2003年(平成15年)1月に宝島社から刊行された。第1回『このミステリーがすごい!』大賞の金賞受賞作品。2004年(平成16年)1月に文庫化され、累計127万部。また、瓜生花子 新進ピアニストとして将来を嘱望視されていた如月敬輔は、留学先のオーストリアで強盗事件に巻き込まれた少女をかばい、薬指を負傷しピアニストの道を絶たれる。両親を失った知的障害の少女・楠本千織を引き取った敬輔は、彼女のサヴァン症候群による優れたピアノの才能を見出し、彼女と各地を演奏して廻ることとなる。 そうして招待された療養センターで敬輔たちは、敬輔の高校時代の後輩だった岩村真理子と出会う。真理子はかつて農家の息子に嫁入りし、子供が出来ないために夫の家族に一方的に離婚を言い出された、という辛い過去の持ち主だった。真理子と親しくなっていく敬輔・千織だったが、落雷による事故に巻き込まれて真理子は意識不明の重傷を負い、その真理子の心が千織の体に宿る。 真理子に与えられた期間は4日間。最期の時が来るまで、真理子は敬輔と共に自分の人生を見つめ直していくこととなる。 四日間の奇蹟 2005年(平成17年)6月4日に公開された。監督の佐々部清の出身である山口県下関市豊北町に位置する角島が主な舞台になっている。なお京都唯一の東映直営封切館“大宮東映劇場”閉館最後の上映作品でもある。 映画撮影用に建てられた教会 現在はキャンプ用の施設に再利用されている 「つのしま自然館」は、映画の序盤で真理子(石田ゆり子)と千織(尾高杏奈)が出会う療養所として登場映画の物語で度々登場する角島灯台 日没とともに三方へ光を放ち始める ロケで使用された特牛駅。ロケで使われた「伊上畑駅」の看板がある。
小説
ストーリー
映画
監督佐々部清
脚本佐々部清
砂本量
原作浅倉卓弥『四日間の奇蹟』
製作菊池淳夫
間瀬泰宏
岡本みね子
出演者吉岡秀隆
石田ゆり子
西田敏行
音楽加羽沢美濃
主題歌平原綾香「Eternally」
撮影坂江正明
編集大畑英亮
製作会社「四日間の奇蹟」製作委員会
配給東映
公開 2005年6月4日
上映時間118分
製作国 日本
言語日本語
興行収入5.1億円[1]
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キャスト
如月 敬輔(きさらぎ けいすけ)
演 - 吉岡秀隆千織の引き取り手。千織からは、“敬パパ”と呼ばれている。敬輔と千織のことをとある新聞記事を見た真理子により依頼を受け、センターでミニコンサートをする千織の付添いで訪れる。真理子の初恋の相手だが、高校時代は天才ピアニストと称されるも練習に追われるあまり彼女のことやクラスメイトの顔も覚えていない。過去の強盗事件に巻き込まれて左手の薬指を負傷し、手術を受けたが曲げられない状態。
岩村 真理子(いわむら まりこ)
演 - 石田ゆり子、(高校時代:松山まみ)、(少女時代:山田果琳)療養センター職員。藤本によると「センターの利用者にとって母のような存在」とのことで、多くの利用者から慕われている。食べ物の玉子が苦手。敬輔と同じ高校の一年後輩で、軽音楽部に所属しホルンを担当していた。敬輔の高校卒業時に、彼がピアノを弾いているすきにこっそり第2ボタンをもらった。敬輔の高校卒業以来12年ぶりに再会する。大学時代は、ワンダーフォーゲル部に所属。銀色の葉に赤いテントウムシがついたブローチ。
楠本 千織(くすもと ちおり)
演 - 尾高杏奈敬輔と共に生活。敬輔からピアノを教わり曲は弾けるが、彼によると「曲名や作曲者のことは覚えていない」とのこと。人見知りが激しく極端な引っ込み思案な性格だが、真理子とはその日の内に親しくなる。ウサギのぬいぐるみがお気に入り。好物は、オムライス。
長谷川 未来(はせがわ みく)
演 - 中越典子療養センターの看護師。真理子と親しくしており、職場で一切愚痴を言わずに明るくテキパキこなす彼女を尊敬している。敬輔と千織の2人と親しくなる。しかし落雷事故後の千織が普通に話す所を目撃し「実は敬輔が千織に天才的な障害者のフリをさせていたのでは?」と疑い始める。
倉野 順次(くらの じゅんじ)
演 - 西田敏行脳科学研究所勤務医。センターに来た敬輔から千織の音楽の才能に気づいたきっかけを聞き、サヴァン症候群について説明する。日々の仕事をしながら、和枝の介護生活を送る。数年前に和枝ととある山に散策に行った帰りに駅で、離婚して夫の家を出た真理子と知り合った。
倉野 和枝(くらの かずえ)
演 - 松坂慶子医師・倉野の妻。2年前に車が崖から落ちる事故に遭い、現在は研究所のベッドで寝たきりの状態で意識がない。離婚して傷心していた真理子に、自身が身につけていたブレスレットをお守りとして譲った。真理子にとって第二の母のように色々と気遣っていた。
後藤 則幸(ごとう のりゆき)
演 - 西村和彦真理子の前夫。老舗旅館の長男。真理子が大学生の頃に出会い、結婚した。しかし2年後祖母から、愛する真理子をかばいきれず泣く泣く離婚した。