飛行第74戦隊
第1中隊[1]の四式重爆撃機(キ67)。部隊マークとして垂直尾翼に隊号である「7」と「4」を一文字に組み合わせた意匠を描く四式重爆撃機(よんしきじゅうばくげきき)は、第二次世界大戦時の大日本帝国陸軍の重爆撃機。キ番号(計画名称)はキ67。愛称は飛龍(ひりゅう)。略称・呼称は四式重爆、四重、ロクナナなど。連合軍のコードネームはPeggy(ペギー)。開発・製造は三菱重工業。 航空撃滅戦に適した九七式重爆撃機(キ21)以降の重爆撃機に対する運用思想から、本機も重爆と称されながら同時代・同クラスの他国の機体と比べて爆弾の搭載量は低いが、強力なエンジンによる良好な飛行性能、急降下爆撃に耐える機体強度、長大な航続距離により大戦後期の実戦投入にもかかわらず際立った活躍を見せた。 また、陸軍航空部隊でありながらも連合軍艦艇への効果的な攻撃力が必要とされた結果、四式重爆はその性能を生かして航空魚雷を搭載する雷撃機としても使用された。 実戦に使用されたものでは、日本陸軍が最後に開発した双発重爆撃機である。 本機の開発に当たり、九七式重爆の欠点の一つであった縦安定性の不良を改善するため、後方胴体を長くして主翼と水平尾翼の間隔を拡げるとともに、降下を継続しても過速に陥る前に自然に機首を上げるよう設計されている[注釈 1]。前方胴体を長くしたのは良好な視界を得るため操縦席をプロペラ面より前に出した結果である[2][3]。 艦上爆撃機彗星にも採用された膨らまし舵面(断面を太らせた舵)により小舵が良く効き[4][5]、搭載量を減らした機体に2,000馬力級のハ104を搭載していることもあり運動性能は単発機並と評され、爆弾を搭載していない状態であれば曲技飛行もできると言われた。また、機体も運動性に相当する強度を持っており、重爆にもかかわらず急降下爆撃用の急降下速度計が装備され、600 km/h以上を示しても何ら異常は無かった[1]。 プロペラの選定に当たっては一式戦闘機「隼」や零式艦上戦闘機に使われていたハミルトン・スタンダード製の油圧式可変プロペラ(陸軍向けは日本楽器製造によるライセンス生産)が性能不足とされ、住友金属がドイツのVDM社
概要
特徴