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『四季・奈津子』(しき なつこ)は、五木寛之の長編連作「四季シリーズ」第一作[1][2]。またそれを原作とする映画・テレビドラマ[3]。 集英社のキャリアウーマン向け[4]ファッション雑誌『MORE』1977年の創刊と同時に同誌に1979年まで連載され[1]、同年11月に単行本になった[5]。映画公開時には100万部を超えるベストセラーになっていた[6]。同シリーズは、四季を冠した名を持つ4人姉妹「奈津子」「波留子」「布由子」「亜紀子」の愛の四重奏を描き、『四季・奈津子』以降、断続的に連載が続き[2]、2000年連載の『四季・亜紀子』で、執筆開始から23年後にシリーズとして完結した[1][7]。 『四季・奈津子』執筆動機として五木寛之は「働く女性が増加し、女性の社会進出が目立つようになった時代を背景に、男にうじうじくっつかず、自立した女性の冒険小説を書いてみようと思った」と話し[8]、シリーズ全体については「四人姉妹の流れを追いながら、ニッポンの23年間の変化を織り込んでいけたらと考えた」と話している[1]。
概要
ストーリーが望まれています。
映画
前田勝弘
出演者烏丸せつこ
佳那晃子
影山仁美
本田博太郎
風間杜夫
田村隆一
阿木燿子
藤田敏八
音楽田中未知
主題歌チェリッシュ「四季・奈津子」
撮影川上皓市
編集市原啓子
『四季・奈津子』(しき なつこ)は、五木寛之の同名小説を映画化した1980年の日本の恋愛映画[3]。烏丸せつこ主演[10]、東陽一監督。幻燈社・東映洋画製作・配給[11][12]。「四季シリーズ」はすでに刊行が終了しているが、映像化は2022年まで『四季・奈津子』のみとなっている。 福岡市の実家で父と暮らす四姉妹の次女・奈津子は、実家を出た他の姉妹たちと時々近況を報告し合いながら平凡な人生を送っていた。5月のある日奈津子は車を運転して飯塚市の病院に療養中の四女を見舞うと、その帰りに中垣という青年から福岡まで乗せてほしいと頼まれる。その道中、中垣が東京で写真家をしていると聞いた奈津子は、おもむろに「今度私のヌードを撮ってくれない?」と話を持ちかける。奈津子は以前から仕事や恋人・金森達夫との関係にモヤモヤしたものを感じており、それらを変えるきっかけを求めていたのだった。 写真を撮る約束をして福岡で中垣と別れた奈津子は、翌日反対する達夫に「古い淀んだ池に石を投げるの」と言って気持ちを押し通す。数日後奈津子は東京に向かう新幹線で偶然隣の席になった有名詩人との会話を楽しみ、「人は色々な経験をすることで魂の在り処が分かる」との話を聞く。東京駅に着いた奈津子は、中垣の案内で撮影場所として借りた彼の女友だちの自宅に訪れて、惜しげもなく裸体を晒して撮影に臨む。撮影後中垣から「近い内に上京することがあればまたヌードを撮らせてほしい」との申し出に、奈津子は承諾して福岡へ帰っていく。 6月奈津子が以前と変わらぬ日常を送る中、長女は離婚して第二の人生を歩み始め、東京で暮らす三女は学生運動に没頭し、四女は欲しかった詩集を手に入れて夢中になる。さらに父の恋人の存在を知った奈津子は、自分だけが取り残されたように感じて別の人生を歩んでみたいという思いが日増しに強くなる。三女が数ヶ月間北海道に行くことを知った奈津子は東京に引っ越すことを決め、仕事を辞めた後話合いで達夫との関係にピリオドを打つ。 7月頃上京して三女の部屋で暮らし始めた奈津子は、いくつかのバイトの面接を受けるがどれも採用に至らず1ヶ月が過ぎてしまう。そんなある日気晴らしにプールに行った奈津子は、偶然出会った有名俳優からスタイルの良さを買われて映画のヒロイン役オーディションに誘われる。以前中川とヌード写真を撮る約束をしていた奈津子は再び彼に会うが、オーディションに挑戦することを告げて急遽撮影を拒否してしまう。 後日オーディションに参加した奈津子は、監督の質問に答えると個性的な受け答えを気に入られてその場で採用が決まり、嬉しさのあまり涙が頬を伝う。数日後、以前詩人が言っていた“魂の在り処”を自分に問いかけた奈津子は、「今の私にとって魂は、肉体のことだ」と気づく。一週間後映画撮影に臨んだ奈津子は、初めてのシーン撮影直後の監督の「OK!」の声に晴れやかな笑顔を見せ、女優としてのスタートを切るのだった。
あらすじ(映画)
キャスト
奈津子
演 - 烏丸せつこ四姉妹の次女。福岡の飲料会社“九星飲料”の職員で配達業務をしている。数日前まで恋人との結婚を考えていたが、冒頭で気持ちが変わり別れを予感し始める。掴みどころがない性格で周りから見ると突拍子もない行動に見えるが本人にその自覚はない。ヌード撮影のこと以外にも普段からノーブラで過ごしたり別れを決めた後も達夫とセックスをするなど、性に対してあっけらかんとした言動をしている。明朗快活で家族思いな性格だが、自分や家族のことを侮辱するような人には怒りを露わにすることもある。