嚥下障害
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出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2018年12月)

嚥下障害(えんげしょうがい)・摂食嚥下障害とは、摂食・嚥下の一連の過程のどこかに障害が生じている状態。誤嚥窒息脱水の原因となる。長期にわたると低栄養を引き起こし、また、誤嚥性肺炎の原因となる。

その原因は、摂食嚥下器官の奇形、欠損、腫瘍やその術後、炎症といった器質的要因や、摂食嚥下器官の感覚・運動障害(運動麻痺、失調、不随意運動、振戦など)といった機能的要因による。一般病院における嚥下障害患者の原因[1]
原因

嚥下障害の原因は器質的原因、機能的原因、心理的原因の3つに大別される。
器質的原因

先天異常、腫瘍炎症、外傷、加齢性変化(の脱落)などによって喉頭および食道の構造そのものが傷害されている場合。原因や疾患から分類する方法もあるが、たとえばリハビリテーションの見地から見ると、運動神経・筋群・硬組織といった出力系と感覚受容器・知覚神経といった入力系に分類する方が目的に適っているという[2]

嚥下障害の原因となる器質的疾患 (藤本[2]を改変)外傷・感染口腔、顔面/頚部
先天異常下顎、口腔、食道など唇裂口蓋裂, 先天性食道閉鎖など
頸椎疾患頚椎の変形による通過障害強直性脊椎骨増殖症, 変形性頚椎症
頚椎手術合併症頚椎前方固定術後
先天奇形頭蓋底陥入症, Chiari奇形
腫瘍腫瘍による障害神経浸潤:頭蓋底 (V, VII-XII)混合性喉頭麻痺, (咽頭癌, 頭蓋底腫瘍)
神経浸潤:下頚部, 縦隔 (反回神経)肺癌, 食道癌, 甲状腺癌
腫瘍による圧排や狭窄口腔癌, 咽頭癌, 食道癌
疼痛口腔癌, 咽頭癌
放射線治療による障害神経損傷, 切断 骨・筋の欠損
瘢痕/浮腫による運動制限脳腫瘍, 頭蓋底腫瘍, 頭頂部癌など

機能的原因

摂食・嚥下器官を動かす筋肉、神経に障害がある場合。脳卒中による嚥下障害や、神経変性疾患、その他の神経筋疾患はここに含まれる。また先天異常でも、形態異常ではなく、神経の異常あるいは筋力・筋緊張低下といった機能的な嚥下障害もある。
脳卒中

脳卒中は摂食嚥下障害を合併する頻度が高く、脳卒中の50%以上に摂食嚥下障害がみられると報告されている[3]。しかし、多くの場合、7日以内に摂食嚥下機能は回復し、6カ月後に摂食嚥下障害が残るのは、11?13%である[4]
神経疾患

パーキンソン病筋萎縮性側索硬化症(ALS)では摂食嚥下障害の合併が多い[4]。ALSにおける摂食嚥下障害の有病割合は47?86%と報告されている[4]
心理的原因

神経因性食欲不振症など摂食障害の他、認知症、うつ病などで食欲制御が傷害されている場合もここに含まれる。精神疾患患者においては、統合失調症患者の23%、双極性感情障害患者の27%に、口腔咽頭嚥下障害の徴候が認められたと報告されている[5]。精神疾患を持たない人の有病率が6%であるのに対し、精神疾患患者の32%が嚥下障害を持っている[6]。窒息事故の割合もはるかに高い (一般で100,000人中0.66に対して、精神疾患患者では100,000人中85)[7]。一方で、心因性嚥下障害に関しては明確な疫学データが存在していない[5]
認知症

高齢認知症患者における摂食嚥下障害有病割合は上昇しつつある[4]。嚥下造影検査の分析から認知症では84%の患者が何らかの嚥下障害を持っている、という報告がある[8]。また、認知症患者255人を対象に18カ月追跡調査を行った研究では、摂食嚥下障害の有病割合は85.9%であり、摂食嚥下障害を有する認知症では低栄養、重度認知機能低下の合併が多かった[4]。認知症患者では拒食などの食行動障害を有することも多い[4]
その他
術後摂食嚥下障害

もともと摂食嚥下機能が低下している高齢者では、外科手術後に摂食嚥下障害が顕在化することがある[4]。特に、頚椎前方手術、喉頭手術、肺切除術、心臓手術、食道手術などは、摂食嚥下障害を引き起こすことが知られている[4]

頚椎前方手術後の摂食嚥下障害発生割合は、40?60%と報告されている[4]。術直後から摂食嚥下障害を生じるが、骨棘の成長を含む構造変化が慢性の経過で摂食嚥下障害を引き起こす可能性もある[4]

心臓手術は術後摂食嚥下障害のリスクがあり、その発生率は3?67%と報告されている[4]
がん

14種類のがん患者239人における摂食嚥下障害合併について調査した研究では、全患者のうち54%に何らかの摂食嚥下障害がみられ、頭頚部がん(89%)、肺がん(78%)、骨軟部腫瘍(73%)、上部消化管がん(67%)などで摂食嚥下障害の合併が多かった[5]
脳性麻痺

脳性麻痺の50.4%が嚥下障害を、53.5%が食行動障害を有しているという報告がある[5]
内部障害

心不全入院患者の23%に、慢性閉塞性肺疾患の78%に、急性期入院高齢者の50%に、摂食嚥下障害がみられたとの報告がなされている[5]
疫学

摂食嚥下障害の有病割合は人種に関係がない[9]。地域在住高齢者における摂食嚥下障害の有病割合は16?23%であり、75歳以上では27%に増加する[9]。摂食嚥下障害の有病割合は、虚弱性の程度やADL低下の程度に応じて増加する[9]。入院患者や施設入所者に摂食嚥下障害を有している頻度が高い[9]
摂食嚥下障害による症状・事象
低栄養

摂食嚥下障害のある人では、そうでない人に比べて、低栄養のリスクは1.5倍であり、1年後の死亡リスクは2倍になると言われている[10]
肺炎詳細は「誤嚥性肺炎」を参照

脳卒中において、摂食嚥下障害の合併がある場合、肺炎のリスクが4.7倍、死亡リスクが1.8倍に増加すると報告されている[10]
嚥下障害の評価
反射
口蓋反射

左右の前口蓋弓を軽くこすると軟口蓋が挙上する反射。
咽頭反射

咽頭後壁をこすったときに軟口蓋挙上する反射。
水分嚥下試験(MWST)

3mlの水を注射器で被験者の口腔内にいれて嚥下してもらう。注入後5秒以内にむせ込みなく飲めれば正常である。
反復唾液嚥下テスト(RSST)詳細は「反復唾液嚥下テスト」を参照

30秒間に唾液を何回嚥下できるのかを検査する。2回以下では異常である。
嚥下造影
喉頭ファイバー


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