嘉弥真島
嘉弥真島(2019年1月31日撮影)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス
嘉弥真島(かやまじま)は、八重山列島の島である。行政区分としては沖縄県八重山郡竹富町に属する。 石垣島の西約15キロメートル、小浜島の北東約2キロメートルに位置する、周囲約2.5キロメートルの平坦な島である。 2022年12月末現在の住民基本台帳人口は1人で[4]、沖縄県では有人島としている[2]が、無人島とされることも多い[3][5][6][7]。美ら花グループ[注釈 1]の加屋真島観光開発が、竹富町からこの島を賃借して管理を行っている[7][8][9][10]。 住民基本台帳人口[11][注釈 2]年度2011年2012年2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年 国勢調査人口[2][注釈 3]年1990年1995年2000年2005年2010年2015年2020年 平成14年内閣府告示第10号(沖縄特別振興特別措置法施行令の規定に基づき離島を指定した件)では「嘉弥真島」と表記されている[12]一方、国土地理院の2万5千分の1地図では「加屋真島」と表記されている。 島を賃借する美ら花グループは、グループ企業の社名を加屋真島観光開発株式会社とする一方、催行するツアー等では「カヤマ島」と表記している[6]。 最高地点の標高は19m。島には高い樹木がないので360度の遠望が可能である[5][6][13]。 地質的には、八重山変成岩類(石垣島のトムル層、小浜島の舟崎変成岩類に相当する層)からなる。変成斑れい岩や泥質片岩が見られ、片理は北西-南東から東西に走向し、南へ緩く傾斜する[14][15]。 海岸の砂浜ではハマゴウが繁茂し、背後地にはアダンやテリハクサトベラ等の潮風に強い樹木が分布してマント群落を形成している。その背後の内陸部は、高木相ではなくチガヤやススキの草原となっているが、これが嘉弥真島の植物相の特徴となっている。北側海岸の崖上にはコウライシバ、シオカゼテンツキ、ソナレムグラ等が見られる[16]。 島内には天然記念物のオカヤドカリが生息している[5][6]。環境省レッドリストで絶滅危惧II類に指定されているコアジサシの営巣地となっており、留鳥ではイシガキヒヨドリ、オサハシブトガラス、セッカ、メジロ等が見られる。また、メダイチドリ、シロチドリ等がこの島で越冬する[17]。 また、ウサギの島としても知られ、約450羽のウサギが生息している。このウサギは1943年頃に小浜島の夫婦が放した6匹が増殖したものであるという[18]。 石西礁湖に位置する小浜島から嘉弥真島や浜島にかけての海底にはサンゴが広く分布しており[19]、小浜島西側のヨナラ水道から嘉弥真島や浜島の北側を経て竹富島までの海域は、「竹富島タキドゥングチ・石西礁湖北礁・ヨナラ水道海域公園地区」として西表石垣国立公園の海域公園地区に指定されている[20][21]。 島の東側に位置する丘の頂上に石積みの遺跡が残されており、遠見台的な用途であったと考えられている。また、この丘の頂上付近から土器片や沖縄産陶器、南東側の低地で15世紀頃の中国産陶磁器が出土しており、少なくとも2つの時期の遺跡が存在する可能性が指摘されている(早稲田編年第III、IV期)[22]。 近世には、小浜島の住民が通って、田畑を耕作したり、牧場を開いたりした。また、船の避難所に適していたことから、1751年には、小浜島の農民を移住させて津口(港)の管理にあたらせるよう、八重山在番が蔵元を通じて琉球王府に上申したが認められなかったとの記録が、琉球王府と八重山蔵元の往復文書集である「参遣状」に残っている[22]。
概要
人口の推移
人口2人2人2人2人2人2人2人2人2人1人1人1人
人口1人0人4人4人6人--
島名の表記
地理
地質
生物
歴史
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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