営団9000系電車
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営団・東京メトロ9000系電車
東急目黒線を走行する9000系
(2017年4月22日)
基本情報
運用者

帝都高速度交通営団

東京地下鉄

製造所

川崎重工業[* 1]

川崎車両[* 2]

東急車輛製造[* 3]

日本車輌製造[* 4]

製造年1990年 - 2000年・2009年
2021年 -(増結用車両)
製造数23編成138両
運用開始1991年11月29日
投入先南北線
主要諸元
編成

6両編成(3M3T・4M2T)

8両編成(4M4T)[* 5]

軌間1,067 mm(狭軌
電気方式直流1,500V
架空電車線方式
最高運転速度

80 km/h(南北線・埼玉高速線内)

110 km/h(東急線内)

設計最高速度110 km/h
起動加速度3.3 km/h/s
減速度(常用)3.5 km/h
減速度(非常)4.5 km/h
車両定員本文参照
自重25.7 - 33.5 t
全長

20,660 mm(先頭車)

20,000 mm(中間車)

全幅2,780 mm
全高

下記は2次車以降。1次車はこれより5 mm高い。

4,080 mm(5次車4,042 mm)

パンタ付車両 4,140 mm

車体アルミニウム合金
台車

ボルスタレス台車

ESミンデン式:SS-122・SS-022

モノリンク式:SS-135B・SS-035B

5次車・増結用車両[1]はモノリンク式ボルスタ付台車

FS777A形

主電動機かご形三相誘導電動機
主電動機出力

190 kW

B修施工車 225 kW

駆動方式WN平行カルダン
歯車比109:14(7.79)
制御方式

GTO素子VVVFインバータ制御(A編成)

IGBT素子VVVFインバータ制御(A編成以外)

SiC-MOSFET素子VVVFインバータ制御(B修施工車)

制動装置ATC連動電気指令式空気ブレーキ回生ブレーキ併用)
保安装置新CS-ATCATC-PATOおよびTASC
備考^ 試作車及び1・2次車
^ 増結用車両
^ 3次車
^ 2・4・5次車
^ 2023年12月16日より[1]

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営団9000系電車(えいだん9000けいでんしゃ)は、1990年平成2年)に登場した帝都高速度交通営団(営団)の通勤形電車である。2004年(平成16年)4月の営団民営化にともない、東京地下鉄(東京メトロ)に継承された。
概要

「相互直通運転における東急目黒線南北線三田線埼玉高速鉄道線との車両申し合わせ事項」の規格を満たして設計・開発が行われ、「21世紀を指向し、先進技術の導入、地域との調和、人に対するやさしさ」をコンセプトに製造された。

試作車および1次車は、1991年(平成3年)11月29日の南北線の部分開業に併せて運行開始した。南北線の延伸に伴って、2次車から4次車が順次増備され、東京メトロ発足後は5次車および8両編成化の増結用車両が投入されている。

新路線に使用する車両ということで、基本設計は当時増備されていた「0x系列」に準じているが、形式称号は01系など、「0シリーズ」形式の登場以後ながら「09系」というような形式称号になっていない。

製造費用は試作車(第01編成)が4両編成で6億9,018万9,000円(1両あたり約1億7,254万円)[2]、1次車(第02 - 07編成)が4両編成で約7億225万円(1両あたり約1億7,556万円)[3]、1次車(第08編成)が4両編成で7億4,215万2,000円(1両あたり約1億8,553万円)[4]。3次車(第14・15編成)では6両編成で10億6,782万8,500円(1両あたり約1億7,797万円)となっている[5][注 1]
車両概説

本項では落成時の仕様および共通事項について述べる。次車別の詳細については次項を参照。
車体

東西線用の05系と同じ構造[6]アルミニウム合金製の20m4扉車体で、大形の押出形材中空形材(床板など)を使用し、これらを連続ミグ溶接工法で組み立てている。

前頭部は流線型に近く、フロントガラスは側面にもまわり込ませた曲面ガラスを使用し、運転士の視野を確保している[6]プラグドアによる非常用貫通扉を配し、非常脱出用の梯子も設置してある。ワンマン運転設備の設置で機器が多くなることから従来車よりも広く線路方向に約2.2m確保され、このために先頭車は中間車よりも66cm長い。側窓下には同線のラインカラーであるエメラルドグリーンのツートンが入り、中央部に白の細帯が入っている。
乗務員室

乗務員室内の配色はクリーム色、運転台は茶色の配色である。中央にワンハンドルマスコン[注 2]があり、ATO出発ボタン、ドア開閉ボタン、非常停止ボタンなどが設置してある。計器盤右側には車両情報管理装置 (TIS) のモニター画面が収納されている。また、左壁や運転台の右袖部も広げ、機器を設置しており、運転席に座った状態であらゆる操作が出来るよう機器を配置している。運転士用放送操作器(運転士操作器)は使用しやすいようにマイク形で、ワンタッチで連絡(両乗務員室間連絡用)・車内放送・車外放送(各左右別)用が切り換えできるものとなっている。

乗務員室と客室の仕切りには窓が3箇所あり、客室側から見て左から順に大窓・乗務員室扉・細長い窓であり、大窓のみ遮光ガラスが使用されている。遮光幕は大窓、乗務員室扉窓に設置してある。

TISにはワンマン運転時の乗務員支援・機器故障時の車上検査機能・処置ガイダンス機能を搭載した[注 3][7]。さらに機器の遠隔操作機能(ブレーキ遠隔開放[注 4]・制御遠隔開放[注 5])があり、故障時における迅速な対応が出来るようにした。

開業時は地上式CCTV(Closed Circuit Television・ホーム監視用モニター)を採用し、運転台からホームドア上部の線路側にあるモニターを見ながら戸閉操作を実施していた。その後、全線開業の際には車上方式に変更し、車掌台上にはホーム監視カメラからの映像を受信するミリ波受信機が設置され、全編成に車上ITV(車上モニター画面)が設置された。


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