喝采投票
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喝采投票(かっさいとうひょう)とは、投票表決の一形態で、投票用紙等を用ず、発声や拍手によって意思の表明をして評決を行うものをいう。
発声投票

最も頻繁に行われるのは発声投票(英語版)である。ある議案に対して、議長が議員に賛成・反対の意思を問い、議員が一斉に声を発して、反対の声を上げるものがいなければ可決となる。議院規則においては、喝采投票により可決されたものは満場一致として扱われる[1]。または、選挙において議員が支持する候補者の名前を一斉に発声し、全員が同じ名前を言った場合にその候補者を当選とする。

この投票方法は、かつてはローマ教皇の選挙(コンクラーヴェ)での選出方法の1つとなっていた。しかし、発声投票により選出された教皇は1621年のグレゴリウス15世が最後であり、ヨハネ・パウロ2世によって、この形骸化していた方式が正式に廃止された。また、議会での決定やアメリカ合衆国大統領指名大会(英語版)などでも見られることがある。
カナダの選挙

カナダでは、議員や首長の選挙の立候補者が1人しかいなかった場合に、喝采投票が行われる。このような事態は、連邦政府の議員選挙ではほとんどないが、北部の3準州の議員選挙や地方自治体の選挙ではよく見られる。

カナダの下院議員選挙で喝采投票により選出された最後の例は、ウィリアム・ガーレイ・ブレア(英語版)の死去に伴う1957年の補欠選挙で選出されたジョージ・ドゥーセット(英語版)だった。その2か月前には、チェズリー・ウィリアム・カーター(英語版)が総選挙で喝采投票により選出されていた[2]

ノースウエスト準州のイヌビック・ブートレイク(英語版)では、フロイド・ローランド(英語版)が2003年と2007年の連続した2回の選挙で喝采投票で当選した[3]
脚注^ Robert, Henry M. (2011). Robert's Rules of Order Newly Revised, 11th ed., p. 443 (RONR)
^ “Elected by acclamation”. Electoral Results. Parliament of Canada. 2008年6月22日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2008年6月24日閲覧。
^Results of the 2003 Northwest Territories election Archived 2011-07-06 at the Wayback Machine. - Elections NWT. Retrieved 2010-01-11.

参考文献

John N. Wall. A Dictionary for Episcopalians.
Cambridge, MA: Cowley Publications, 2000.

Badian, Ernst (1996). “acclamation”. In Hornblower, Simon. Oxford Classical Dictionary. 1. Oxford: Oxford University Press. pp. 3 

関連項目

無投票当選

表決#異議なし採決

典拠管理データベース: 国立図書館

ドイツ


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