喜撰山ダム(きせんやまダム)は、京都府宇治市、淀川水系寒谷川に建設されたダム。
高さ91メートルのロックフィルダムで、関西電力(関電)の揚水式水力発電所・喜撰山発電所の上池を形成。下池・天ヶ瀬ダム(鳳凰湖)との間で水を往来させ、最大46万6,000キロワットの電力を発生する。
琵琶湖国定公園エリア内に位置している。
喜撰山ダム 1953年(昭和28年)、台風13号によって淀川流域は過去最悪の水害を喫し、全国的にも治水対策が重要視されるようになった。経済安定本部は諮問機関である治水調査会の答申を受け、日本の主要10水系に多目的ダム建設を柱とした総合的洪水調節対策である「河川改訂改修計画」を策定した。淀川水系でも「淀川水系改訂基本計画」が策定され、淀川本川に洪水調節を主目的とした多目的ダムを建設されることになった。これが1964年(昭和39年)に完成した天ヶ瀬ダム(建設省、現・国土交通省近畿地方整備局)である。 なお、天ヶ瀬ダム建設以前には志津川ダム
喜撰山ダム
所在地左岸:京都府宇治市池尾南組
位置.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯34度53分43秒 東経135度51分13秒 / 北緯34.89528度 東経135.85361度 / 34.89528; 135.85361
河川淀川水系寒谷川
ダム諸元
ダム型式中央土質遮水壁型
ロックフィルダム
堤高91.0 m
堤頂長255.0 m
堤体積2,338,000 m³
流域面積0.9 km²
湛水面積31.0 ha
総貯水容量7,227,000 m³
有効貯水容量5,326,000 m³
利用目的発電
事業主体関西電力
電気事業者関西電力
発電所名
(認可出力)喜撰山発電所
(466,000kW)
施工業者青木建設
着手年/竣工年1966年/1970年
備考[1]
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歴史
関電は増え続ける電力需要に対応するため、天ヶ瀬ダム湖に注ぐ寒谷川に新設する喜撰山ダムを利用した揚水発電を計画し、建設省に天ヶ瀬ダム湖の使用許可を取り付ける。天ヶ瀬ダム完成から2年後、1966年(昭和41年)より喜撰山ダムの建設が開始され、それから4年後の1970年(昭和45年)に発電所と共に完成した。最大出力は46万6,000キロワットで、関電としては初となる大規模な純揚水式水力発電所である。関電はこの後、円山川・市川の奥多々良木発電所(多々良木ダム・黒川ダム)や、熊野川水系の奥吉野発電所(瀬戸ダム・旭ダム)建設を手掛けていく。 喜撰山ダム西には、その名の由来にもなった喜撰山
周辺
喜撰山ダム湖
下池の天ヶ瀬ダム
天ヶ瀬ダム湖への放水口(揚水時の取水口も兼ねている)
喜撰山大橋(喜撰山ダム・発電所への入口)
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 日本発送電を経て、第二次世界大戦後の同社解体により関電に承継された。
出典^ 国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
関連項目
ダム
日本のダム
ロックフィルダム
電力会社管理ダム
水力発電 - 揚水発電
関西電力
喜撰 - 喜撰山
天ヶ瀬ダム
外部リンクウィキメディア・コモンズには、日本のダムに関連するカテゴリがあります。
⇒ダム便覧(財団法人日本ダム協会) 喜撰山ダム