喜劇団体列車
[Wikipedia|▼Menu]

喜劇団体列車
監督
瀬川昌治
脚本舟橋和郎
製作大川博
出演者渥美清
ミヤコ蝶々
笠智衆
大辻伺郎
由利徹
城野ゆき
佐久間良子
音楽木下忠司
撮影坪井誠
編集祖田冨美夫
配給東映
公開1967年11月12日
上映時間91分
製作国 日本
言語日本語
前作喜劇急行列車
次作喜劇初詣列車
テンプレートを表示

『喜劇団体列車』(きげきだんたいれっしゃ)は、1967年11月12日公開の日本映画。「東映列車シリーズ」の第2作。
ストーリー

愛媛県の伊予和田駅[1]に勤務する国鉄職員、山川彦一は独身の30歳。助役試験を過去に三度落ちているが、四度目に向けて張り切っている。ある日彦一はいつも通りに改札業務をしていると、客車から車掌に伴われて小さな男の子が下車する。志村敬一と名乗るその子とともに宇和島駅で彦一と下車すると、敬一の母親、志村小百合が待っていた。それがきっかけで彦一は次第に小百合に惹かれていく。もう一方で彦一の叔父、八五郎が彦一を心配し、彦一に見合い話を持ちかけてくる。相手は日高邦子。百合子と同じくらい明るい娘で、父友造も好人物。邦子は彦一に好意を抱くが、それでも彦一の気持ちは、助役試験のために試験勉強をともにしてくれた小百合に向いている。小百合のお陰で助役試験の一次試験にも受かったが、二次試験を目前にして小百合が不在の中敬一の看病を徹夜でし、翌日助役試験の試験会場にぎりぎりで滑り込む。案の定彦一は睡魔に襲われ、二次試験の自由討論も落ちる。試験後、彦一は助役試験の結果を飲み屋で友造に報告していると、助役試験に受かった太宰淳一に遭遇。友造を侮辱した淳一の態度に我慢できず、彦一は淳一を叱る。それを見た邦子は、いっそう彦一に惹かれ、絶対彦一と結婚する、と友造に言う。そして四国を巡る団体列車の運転日が来る。団体の中には友造と邦子、そして小百合と敬一もいた。旅行中も邦子は彦一と行動を共にしていたが、それでも彦一の気持ちは小百合にいっていた。しかし高知に滞在していた頃には夢で小百合に「敬一の父親になって欲しい」と言われ、彦一と結婚の約束をしたのに、徳島に滞在中の夜に、小百合は亡くなった夫の友人と結婚すると告げる。がっかりする彦一。翌年彦一は五度目の助役試験に受かり、講習会のために大阪に向かう。伊予和田駅には彦一を見送りにきた妻の邦子と二人の子供の姿もあった。
出演者

クレジット順

渥美清:山川彦一。主人公。伊予和田駅に8年勤務している国鉄職員。情に厚いが計算が苦手。

小沢昭一:中村部長

笠智衆:日高友造。邦子の父で元国鉄職員。42年勤務し、助役試験に八度落ちたが、鉄道事故を未然に防ぎ、表彰された。

城野ゆき:日高邦子。友造の娘。彦一に好意を持っている。

東けんじ:東。東京から来た漫才師。高知の旅館で漫才を披露する。

宮城けんじ:宮城。東京から来た漫才師。高知の旅館で漫才を披露する。

ミヤコ蝶々:お杉。彦一の母。実家である山川雑貨店を営む。
ミヤコ蝶々は、渥美清主演の国民的映画『男はつらいよ』の初期作品においても、主人公車寅次郎の実の母の役を演じている。

楠トシエ:絹代。了賢の妻。了賢とともに国鉄の企画した団体旅行に参加するが、途中徳島駅で気分が悪くなる。

三遊亭歌奴:木村

大辻伺郎:太宰淳一。松山駅勤務の国鉄職員。助役試験に落ちている彦一を馬鹿にし、友造を侮辱する。

市村俊幸:倉持駅長。伊予和田駅駅長。

河野秋武:了賢。住職。絹代とともに国鉄の企画した団体旅行に参加する。

南広:小百合の再婚相手

中村是好:宇和島の医者

左卜全:クレジットのみ。

由利徹:風間八五郎。彦一の叔父。理髪店を営む。

上田吉二郎:関口。缶詰会社の社長。会社の慰安旅行で伊予和田駅近くの旅館に来ていた。

沢彰謙:柳助役。伊予和田駅助役。

佐藤晟也:柴田

小林稔侍:新婚の夫

津路清子:すみ江。小百合の母。

清水みつえ:新婚の妻

武智豊子

南幸伸:中学生

原直人:志村敬一。小百合の子。目を離しているとすぐ迷子になる。

木村修:専務車掌

秋山敏:試験官B

菅野直行

三和清一郎

仲塚康介:宇和島駅長

田川恒夫

山田甲一:次の客

谷本小代子

大竹真理子

竹村清女:後の客

岩本好恵

中川久子

田沼瑠美子

鈴木三重子(ローヤル):三重子

東ひかり(コロムビア):歌手

佐久間良子:志村小百合。学校の教師。現在は未亡人。

クレジット無し

丸平峰子:徳島駅の旅行者援護相談所の看護婦。

南風夕子:若い娘

スタッフ

監督 -
瀬川昌治

助監督 - 三堀篤

製作 - 大川博

企画 - 秋田亨、加茂秀男

脚本 - 舟橋和郎

撮影 - 坪井誠

録音 - 小松忠之

照明 - 元持秀雄

美術 - 北川弘

音楽 - 木下忠司

編集 - 祖田冨美夫

進行主任 - 武田英治

現像 - 東映化学工業株式会社

挿入歌「駅弁小唄」

作詞 - 大倉宏之

作曲 - 和田香苗

編曲 - 河村利夫

唄 - 東ひかり


協力 - 奥道後国際観光、国鉄四国支社

ロケ地

「伊予和田駅」のモデルとして撮影されたのは、予讃線堀江駅であった[2]。作中で登場する車両のうち、C58形蒸気機関車333号機は、廃車後に多度津工場に保存されている[2]。また、国鉄車両のほか、土佐電気鉄道(現・とさでん交通)の路面電車も登場している[2]
興行

タイトルに因み、国鉄関係で前売り券が相当分消化され[3]、国鉄関係者の入場が目立った[3]。併映もNHK朝ドラでも高い視聴率を誇った『旅路』の映画化で、通常のヤクザとエロではなく、家族でも安心して観ることができる組み合わせでヒットした[3]
参考文献

喜劇団体列車DVD
脚注^ 実在しない、架空の駅である。
^ a b c 『喜劇 団体列車』 - 渥美清が四国の駅員を演じる列車シリーズ第2作 - 杉山淳一「詠む鉄道、見る鉄道(42)」(マイナビニュース、2013年11月10日)
^ a b c “封切映画興行記録 『旅路』『団体列車』”. 週刊映画ニュース (全国映画館新聞社): p. 3. (1967年11月18日) 


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:13 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef