善魔
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『善魔』(ぜんま)は、岸田國士が 1951年に発表した小説、またそれを原作とする映画。本項では小説・映画・テレビドラマについて扱う。
目次

1 ストーリー

2 映画

2.1 スタッフ

2.2 キャスト


3 テレビドラマ

3.1 スタッフ

3.2 キャスト


4 脚注

5 参考文献

6 外部リンク

ストーリー

新聞記者三國連太郎[1]は、部長の中沼より、政治家北浦氏の失踪した妻伊都子の調査を命じられた。気が進まない連太郎も、渋々ながらまず長野原に隠棲する伊都子の父を訪ね、伊都子の妹三香子の案内で久能山麓の親友の家にいる伊都子に会い話を聞いた。家出の理由は、伊都子はただ北浦と性格が合わないことを発見したと説明、連太郎は新聞に発表しないことを約束して帰った。しかし、他の新聞社があらぬ事を書き立てたので、やむなくこれを記事にする。中沼は結婚前の伊都子とは友人で、好意も持っていたため記事にするのを反対するが、それが上層部の不興を買い左遷されかける。

連太郎と三香子には恋が芽生え、中沼の心も再び伊都子に惹きつけられて行った。しかしかねてより肺の弱かった三香子が重態に陥り、長野原に向かう伊都子は中沼に遭い、その心を打ち明けられる。しかし北浦との離婚問題とそれらを一緒になって考えられるのは嫌だからと断った。中沼はこれまで関係のあった鈴江とも手を切ってしまった。長野原に行っていた連太郎は、死ぬ前の三香子と結婚式を上げたいと言って中沼に立会人を頼みに帰ると、中沼は社もやめ、北浦にも伊都子に対する気持ちをぶちまけてしまっていた。連太郎は長野原へ同行してくれるのも伊都子に会いに行くためだろうと不満をもらすが、長野原についたときには、すでに三香子は永遠の眠りについていた。

しかし、連太郎の希望で、死せる花嫁との結婚式が、父了遠、伊都子、中沼の立ち会いで行われた。更に伊都子の手を求めようとする中沼に対し、伊都子は自分は北浦を不幸にした上更に鈴江を不幸にしたくはないからといって、中沼を東京へ帰すのだった。丘の上に三香子の屍を焼く煙が白くのぼっていた。
映画

善魔
監督
木下惠介
原作岸田國士
出演者森雅之淡島千景三國連太郎
音楽木下忠司
配給松竹
公開 1951年
製作国 日本
言語日本語
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1951年に松竹配給の元で公開された。三國連太郎のデビュー作であり、彼の芸名はこの映画で自身が演じた役から取られている[2]。彼はこの映画で第2回ブルーリボン賞新人賞を受賞した[2]
スタッフ

監督:
木下惠介

キャスト

中沼茂生:
森雅之

北浦伊都子:淡島千景

三國連太郎:三國連太郎
新聞記者。

鳥羽三香子:桂木洋子

テレビドラマ

1962年5月18日と同年5月25日の2回にわたって、TBS系列の『近鉄金曜劇場』で放送。「前編 三香子の巻」と「後編 伊都子の巻」で構成されている。
スタッフ

脚本:中園みなみ
成沢昌茂

キャスト

菅貫太郎

内藤武敏

伊藤弘子

嵯峨美智子

内田朝雄

日志野晃

富永美沙子

稗田敦子

早野寿郎

TBS系列 近鉄金曜劇場
前番組番組名次番組
チャンスは三度ある
善魔
(ドラマ版)浅草ろまねすく

脚注^ 本ページで説明されているように、これはあくまで役名である。
^ a b “ ⇒善魔|木下恵介の全作品”. 松竹. 2014年4月7日閲覧。

参考文献

『新編 天才監督木下惠介』 論創社、2013年 
ISBN 978-4846012472

外部リンク

松竹での紹介ページ

善魔 - allcinema










木下惠介監督作品
1940年代

花咲く港(1943年)

生きてゐる孫六(1943年)

歓呼の町(1944年)

陸軍(1944年)

大曾根家の朝(1946年)

わが恋せし乙女(1946年)

結婚(1947年)

不死鳥(1947年)

(1948年)

肖像(1948年)

破戒(1948年)

お嬢さん乾杯!(1949年)

新釈四谷怪談(1949年)

破れ太鼓(1949年)

1950年代
婚約指環(1950年)

善魔(1951年)

カルメン故郷に帰る(1951年)

少年期(1951年)

海の花火(1951年)

カルメン純情す(1952年)

日本の悲劇(1953年)

女の園(1954年)

二十四の瞳(1954年)

遠い雲(1955年)

野菊の如き君なりき(1955年)

夕やけ雲(1956年)

太陽とバラ(1956年)

喜びも悲しみも幾歳月(1957年)

風前の灯(1957年)

楢山節考(1958年)

この天の虹(1958年)

風花(1959年)

惜春鳥(1959年)

今日もまたかくてありなん(1959年)

1960年代
春の夢(1960年)

笛吹川(1960年)

永遠の人(1961年)

今年の恋(1961年)

二人で歩いた幾春秋(1962年)

歌え若人達(1963年)

死闘の伝説(1963年)

香華(1964年)

なつかしき笛や太鼓(1967年)

1970年代
スリランカの愛と別れ(1976年)

衝動殺人 息子よ(1979年)


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