和弓
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竹弓

和弓(わきゅう)とは、日本の弓道弓術およびそこで使用される長弓を指す。また「和弓」とは洋弓アーチェリーの弓)に対する語。日本の弓の特徴は、長さが2メートル以上もある長弓であるということと、弓幹の中央よりも下を握って使用することの二点である[1]。古来は大弓(だいきゅう、おおゆみ)と呼ばれており、全長およそ2メートル以上のものを指した。現代では全長は七尺三寸(約221センチメートル)が標準とされている。これ以外に半弓(六尺三寸)や、より短いものも存在する。一般的には複数種の素材を積層させた複合弓「ラミネーテッドボウ(英語版)」に分類される。

なお、和弓において、弓を製作する人のことを弓師、矢を作る人は矢師、ゆがけ(手にはめる手袋)を作る人はかけ師と呼ぶ。
特徴和弓を引いたイラスト

洋弓が全長160センチメートル前後、弓の中心を把持しハンドル、リム等にパーツが分かれている構造なのに対し、和弓は全長が標準で七尺三寸(約221センチメートル)、下から3分の1、弓の中心から見て下部寄りを把持し(上長下短)下から上まで全長に渡ってひと繋がりの構造となっており、全長だけ見れば和弓は世界最大の弓である。

上長下短の構造は一見バランスが悪いように思えるが、握りの位置が丁度弓の震動の節にあたり、持ち手に来る振動が少ないという利点がある[2]。また高度な技術ではあるが、上下の長さの差から来る弓の上下の反発力の違いを利用し、矢の飛び方に変化(飛距離を出す、鋭く飛ばす等)を付けることができる。

また一説では、弦を張った状態の弓を矢を番える位置で上下に分けると長さの比率が黄金比になると言われており、そのことも美しさの所以とされている。

弓は原則として左手(弓手)に持ち、矢は弓の右側に番え(洋弓は左側)、右手に?(ゆがけ)を挿して(はめて)引く[* 1]。取り掛けは右手親指根辺りで弦を保持し、筈を人差し指根で抱え込むように保持する蒙古式を取る(洋弓は人差し指?薬指で弦を保持する地中海式)。上から大きく引き下ろし、最終的に右手が右肩辺り、弦が耳の後ろに来るまで大きく引く。

なお、弓本体の右側に矢をつがえて放つという構造上、そのまま矢を放てば矢は弓本体に阻まれ、狙いは右に逸れてしまう[2]が、弓手の手の内の働きにより弓は反時計回りに素早く回転する。射手の技量の度合いによるが完全に弓手の手の内が働くと弓は180度以上回転し、これを「弓返り」(ゆがえり)と言う。但し放った後に弓が回転しながらも握り革より下に落ちる場合は弓手の手の内の働きは不十分かつ、緩く弓を握っているだけであり、正しい弓返りとは言わない。また弓返りすることで弦が矢に接触している時間が長くなり、矢はより加速されるという[3]

日本の武士は長弓を騎乗時にも使っていたが、短弓と比較して馬上で扱いにくく、馬手(右手)側を狙うのが困難であるため、長弓を馬上で扱う技術は日本以外では発展しなかった。モンゴルなどの騎射を主体とした騎馬民族の多くは馬上で扱いやすい短弓を使っていた。
定義

弓の全長は直線距離ではなく、弓の曲線に沿った長さを測る。すなわち、素材そのものが持つ長さである。標準とされている七尺三寸は「並寸(なみすん)」と言い、七尺五寸(約227センチメートル)を「伸び寸(のびすん)」或は「二寸伸び(にすんのび)」、七尺七寸(約233センチメートル)を「四寸伸び(よんすんのび)」、七尺(約212センチメートル)を「三寸詰め(さんすんづめ)」あるいは「寸詰め(すんづめ)」としている。それぞれ射手の体格や身長から来る矢束の長さに適した長さの弓を選ぶ必要があり、一般的には矢束85センチメートル程度までは並寸、90センチメートル程度までは伸び寸、95センチメートル程度までは四寸伸び、80センチメートル以下で七尺とされている。

全日本弓道連盟では、「弓の長さは221センチメートル(7尺3寸)を基準とし、射手の身長または競技の種類により若干の長短を認められる。…握りの位置は弓の上部から約3分の2のところにあることを要す。矢摺籐の長さは6センチメートル以上。弓には照準のための装置や目印をしたり、類似のことをしてはならない。」としている。競技性を考慮した規定をある程度定めてはいるが、同時に「弓道の用具はまだ完全に均一化されていないため…また、用具の充分な性能発揮のためにも各個の工夫、愛着も必要である。それは伝統的な弓道理解のための一助ともなる…」として、先人が培ってきた一律に定義付けできない和弓の多様性を一部で認めている。

握りの位置は弓の上部から約3分の2とされるが、厳密には5分の3あたりにある。
威力

和弓は世界的に見ても大型の弓であり、矢も長くて重いため射程は短くなるが、武器としての威力は高い。「ナショナルジオグラフィックチャンネル」の番組「武士道と弓矢」の中で、ドロー・ウェイト23キログラムの和弓と、同23キログラムのイギリスの長弓(ロングボウ)の威力を科学的に比較する実験を行い、高速度カメラで撮影して検証したところ、矢の速度は両者とも34メートル毎秒で同等だが、和弓のほうが矢が長くて重いこと、和弓独特の射法のおかげで和弓から放たれた矢は安定して直進すること(イギリスの長弓から発射された矢は、飛行中わずかに斜めに曲がる)などの理由により、威力は和弓が勝るという結果になった。具体的には、人体の密度を再現した銃弾テスト用のジェルブロックを的として矢の貫通力を比較したところ、イギリスの長弓の矢が25センチメートルの深さまで刺さったのに対して、和弓の矢は30センチメートル刺さった[4]

また、筑波大学教授であり日本武道学会弓道専門分科会会長[5]他を務める森俊男が行なった実験では、全日本弓道連盟五段の人物の放った矢は15メートル先の水の入ったブリキのバケツ、厚さ9ミリメートルの木材3枚を貫通するなどし、空中に吊した厚さ1ミリメートルの鉄板を火花を散らせつつ数センチメートル射貫き、また厚さ1.6ミリメートルのフライパンをも2センチメートル程度射貫く威力を見せた[6]。この実験に用いた弓は、22キログラム(矢尺90センチメートルの時)。この文献には矢の性能諸元は明記されていないが、2005年現在の平均的な射手の場合、矢の初速は60メートル毎秒(216キロメートル毎時)程度であると述べられている[* 2][7]
構造身長を超えた長さの弓を抱えた武士。弓で鹿を仕留める源経基を描いた『貞観殿月』(月岡芳年「月百姿」)大山祇神社所蔵の中世和弓(鎌倉 - 南北朝時代、重要文化財)右より、赤漆塗重籐弓、黒漆塗二引重籐弓(正中二十一年針書銘)、塗籠所糸巻弓(貞治二年墨書銘)、吹寄籐弓、黒漆塗二引重糸巻弓、塗籠二引樺巻弓、塗籠重糸巻弓、塗籠匂糸巻弓(2張)
反り

和弓は全体的に滑らかな曲線を描くが、その独特の曲線で構成された弓の姿を成りと言う。弓に弦を張った状態での姿を張り顔・成り、充分に引いた時の弓の姿を引き成り、弦を外した状態では裏反りと呼び、それぞれ弓の性格や手入れする際に見る重要な要素である。

和弓は基本的に5つの成り場で構成される。下から小反り、大腰、胴、鳥打ち、姫反りと呼ばれ、5カ所それぞれの反発力の強弱バランスによって張り顔は成り立ち、また弓の性能を引き出している。弓の張り顔には江戸成り、尾州成り、紀州成り、京成り、薩摩成り等と呼ばれる産地毎の特徴や、それを作る弓師によってもそれぞれ特徴がある。また射手の好みや癖、材料の個体差から来る要因から弓の成りは一定ではなく、一張り毎に少しずつ張り顔は違う。

和弓は弦を手前に弓幹を向う手に見た時に上下真っ直ぐな直線ではなく、矢を番える辺りで弦が弓幹の右端辺りに位置するよう僅かに右に反らされている。この弦が弓の右端に位置する状態を入木(いりき)と呼び、矢を真っ直ぐ飛ばすために必要な反りとなっている。逆に弦が弓の左に来るような状態は出木(でき)と呼ばれ、これは故障の部類に入り調整が必要となる。
造り

伝統的な竹弓は基本的に三層構造をしており、弦側から内竹(うちだけ:前竹〔まえだけ〕ともいう)・中打ち(なかうち)・外竹(とだけ)と呼ばれ、中打ちを芯材に、内竹、外竹で前後から挟み合わせた形となっている。中打ちはさらにヒゴと呼ばれる黒く焦がした短冊状の竹を数本横並びに重ね合わせ、さらにその両脇を木で挟み込んでいる。完成品の弓の横脇には前竹、外竹に挟まれた形で木が見える形になり、この木を側木(そばき)と呼んでいる。竹弓を製作する際、和弓独特の反りを出すために、接着剤を塗布した内竹、中打ち、外竹をそれぞれ重ね、全体を「藤蔓」で等間隔で巻いていき、そして紐と竹の間に竹製の楔を100?200本前後打ち込みながら材料を圧着しつつ撓らせていくことで弓の反りを付ける。これを由来として和弓を製作することを「弓を打つ」と表現される。

竹弓は引くことにより、中打ちを芯として外竹が引き延ばされ、内竹が圧縮され内外竹がスプリングのような働きをすることで弓としての反発力を得ており、側木や竹の性質、中打ちのヒゴの焦がし様やヒゴの数によって弓の性格が大きく変わってくる。


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