呪われた海の怪物
Creature from the Haunted Sea
左から アントニー・カーボーン、ベッツィー・ジョーンズ=モアランド、怪物
監督ロジャー・コーマン
脚本チャールズ・B・グリフィス
製作ロジャ・コーマン
チャールズ・ハナウォルト
出演者アントニー・カーボーン
ベッツィー・ジョーンズ=モアランド
ロバート・タウン
音楽フレッド・カッツ
撮影ジャック・R・マーケット
配給 フィルムグループ
公開1961年6月
上映時間75分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
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マリーベルに扮したベッツィー・ジョーンズ=モアランドXK150に扮したエドワード・ウェインことロバート・タウン
『呪われた海の怪物』(のろわれたうみのかいぶつ、Creature from the Haunted Sea)とは、1961年公開のアメリカ合衆国のコメディホラー映画。ロジャー・コーマンが監督、チャールズ・B・グリフィスが脚本を手掛けた本作は、スパイ映画、ギャング映画、および『大アマゾンの半魚人』といったモンスター映画のパロディである。
日本では劇場未公開で、『ホラー・ムービー史』では『呪われた海から現れた怪物』という題名で紹介されていた[1]。2007年、有限会社フォワード
から『呪われた海の怪物』のタイトルでDVDがリリースされた。アメリカの秘密諜報員XK150は、キューバ革命時のキューバに潜入する。
キューバ政府軍のトスターダ将軍は、反革命の資金となる財宝を持って国外脱出を企てていたところ、アメリカ人ギャングのレンゾから協力を申し出される。
XK150はスパークス・モーランという偽名を使ってレンゾの一味に加わる。一味にはレンゾの情婦マリーベル、その弟ハッピー・ジャック、動物の鳴き声が得意なピート・パターソン・ジュニアがいた。
将軍と部下たちはレンゾのヨットに乗って船出する。
レンゾを財宝の横取りを計画し、「呪われた海の怪物」の伝説をでっちあげ、トイレのプランジャーで足跡を捏造、キューバ兵を殺害する。
さらにわざと船を座礁させる。財宝は船から脱出する途中、海に沈める。島に漂着して島の女たちと一段落した後、スキューバダイビングで財宝を回収しようとする。そこへ、でっちあげのはずだった「呪われた海の怪物」が本当に姿を現し、欲に目が眩んだ人間たちは、毛むくじゃらで目玉の飛び出た海の怪物によって次々と殺される。 ロジャー・コーマンは、プエルトリコで映画を含む何かを「製造」すれば税制上の優遇措置が得られることを知っており[2]、『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』を完成させた後の1959年、彼は少数のスタッフ・キャストを引き連れてプエルトリコに行き、監督作『地球最後の女 アイ・アム・ウーマン・オブ・レジェンド
キャスト
レンゾ・カペット:アントニー・カーボーン
マリーベル・モナハン:ベッツィー・ジョーンズ=モアランド
XK150/スパークス・モーラン/ナレーター:エドワード・ウェイン
ピーター・パターソン・ジュニア:ビーチ・ディッカーソン
ハッピー・ジャック・モナハン:ロベート・ビーン
ポルシーナ・ペレス:エステル・サンドバル
マンゴー・ペレス:ソニア・ノエミ・ゴンザレス
トスターダ将軍:エドムンド・リベラ
カベサ・グランデ大佐:テリー・ネヴィン
カルメリータ・ロドリゲス:ブランキータ・ロメロ
XK120:ジャクリン・ヘルマン
制作
脚本家チャールズ・B・グリフィスに『Naked Paradise』と『Beast from Haunted Cave』を舞台を変えて書き直すよう国際電話で指示した。グリフィスに与えられた日数はたった3日しかなく、無茶な要求に呆れたグリフィスは、お返しとしてコーマンが演じるつもりでいたハッピー・ジャック・モナハンを、ヒステリックに笑ったとか思ったら直後に赤子のように泣きじゃくるキャラにした[4][5]。脚本を読んだコーマンはハッピー・ジャックが実質的な主役になっていたと感じ、俳優に演じさせることを考え[2]、ハッピー・ジャック役にロバート・ビーンを起用した[4]。