告白_(湊かなえ)
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この項目では、湊かなえの小説について説明しています。この小説を原作とした映画については「告白 (2010年の映画)」をご覧ください。

告白
著者湊かなえ
発行日2008年8月5日
発行元双葉社
ジャンルミステリー
日本
言語日本語
形態四六判
ページ数268
公式サイトhttps://www.futabasha.co.jp/
コードISBN 978-4-575-23628-6
ISBN 978-4-575-51344-8(単行本)

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『告白』(こくはく)は、湊かなえによる日本小説

第一章「聖職者」が小説推理新人賞を受賞した、作者・湊かなえのデビュー作。2008年度の週刊文春ミステリーベスト10で第1位に、このミステリーがすごい!で第4位にランクイン。2009年には本屋大賞を受賞[1]。2010年8月に発売された双葉文庫版は2010年9月13日付のオリコン“本”ランキング文庫部門で歴代1位となり[2]、2010年11月時点で累積売上は210万部を突破した[3]。累積売上は2013年8月時点で254.4万部を超えている[2]。2022年10月時点で文庫版の部数が300万部を突破している[4]

監督中島哲也、主演松たか子により映画化され、2010年6月に公開された。
あらすじ.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2016年5月)(使い方

第一章「聖職者」
初出:『小説推理』 2007年8月号市立S中学校、1年B組。3学期の終業式の日、担任・森口悠子は生徒たちに、間もなく自分が教師を辞めることを告げる。原因は“あのこと”かと生徒から質問が飛ぶ。数カ月前、学校のプールで彼女の一人娘が死んだのだ。森口は、娘は事故死と判断されたが本当はこのクラスの生徒2人に殺されたのだと、犯人である少年「A」と「B」を(匿名ではあるがクラスメイトには分かるように)告発し、警察に言うつもりはないが、彼らには既に恐ろしい復讐を仕掛けたと宣告して去っていく。この章を書いた時点では、全登場人物の性格などの構想はあったものの、続きを書く予定はなかった[5]。湊は章の執筆中、鼻血が出たと告白した[6]
第二章「殉教者」
初出:『小説推理』 2007年12月号1年の時の終業式直後、クラス全員に「B組内での告白を外にもらしたヤツは少年Cとみなす」という謎のメールが送られる。春休み後、2年生に進級したB組の空気はどこか異様だった。「少年A」こと渡辺修哉は相変わらず学校へ来ていたが、「少年B」こと下村直樹は一度も姿を見せていなかった。その後のクラスの様子と、1年B組に何が起きたか一切知らない新任教師の「ウェルテル」こと寺田良輝の愚かな行い、そして「修哉に天罰を! 制裁ポイントを集めろ!」という第二のメールを皮切りに行われたクラスによる修哉への制裁の模様を、クラス委員長の美月が悠子へ綴った手紙の形で語る。
第三章「慈愛者」
初出:『小説推理』 2008年3月号母親を殺してしまった下村。その下村の姉・聖美が、弟が起こした事件の背景を知ろうと、母親の日記を読み始める。そこには、弟が母親を刺殺するまでの出来事が、息子を溺愛する一方的な母の思いと共に綴られていた。
第四章「求道者」
書き下ろし母を刺殺した下村は、施設の中で壁に映る幻覚を見ていた。彼が共犯者である渡辺と出会い、故意で愛美を殺し、さらに母親を殺害するまでの苦痛の生活を記憶のフラッシュバックという形で追っていく。あまりにもショックなことが起こり過ぎ、記憶障害になってしまった彼は、そのフラッシュバックを半ば他人の話のように見て、その行いをとても馬鹿にしている。
第五章「信奉者」
書き下ろし主犯である渡辺が自身のサイト『天才博士研究所』に「母親への遺書」として自分の生い立ち、愛美を殺すに至った過去の経緯や犯行後の一時の平穏と彼の心の安定を壊す一連の出来事、次なる犯行予告などをアップロードした。最後に二ページだけ渡辺の現在の視点となり、突然彼の携帯電話が鳴り響くシーンで終わる。
第六章「伝道者」
書き下ろし第五章から直接続いて森口悠子から渡辺へ携帯電話の電話口で最後の宣告が行われる。森口は渡辺が設置した爆弾を彼の母親の勤務先に移動させ、爆破が完了した後こう告げた。「これが本当の復讐であり、あなたの更生の第一歩だとは思いませんか?」
登場人物
森口家
森口 悠子(もりぐち ゆうこ)
物語の主人公にして、第一章『聖職者』、第六章『伝道者』の
語り部。S中学校、1年B組の担任。学生時代には化学の研究者という道もあったが、家が貧しく、安定した職に就きたいという思いから理科教師になった。結婚目前に妊娠が発覚、喜びも束の間、恋人の桜宮正義がHIVに感染していることが発覚する。自身と胎内の娘に感染はなかったが、ショックは大きかった。「子どもは産んで欲しい」「子どもの幸せを最優先に考えたい、HIV感染者である自分の為に差別されることはあってはならない」という彼の頑なな態度が崩れず、未婚の母(シングルマザー)となる。一人娘の愛美を、甘やかしはしないが溺愛していた。教師としては無理をしないで熱血教師を目指さず、生徒を信頼し過ぎず中学生特有の未熟さや幼稚さを冷静に否定しながら、一方で学業やクラブ活動等で結果を出した生徒に対しては一人一人きちんと評価し、そのことをクラスメイトの前で褒めるなど、生徒の一部からは評判が良かった。潔癖な性格で、恋人の桜宮を尊敬しているという教え子にも「教師になってからの彼だけ見習って欲しい」と言い、マスメディアに過剰に取り上げられる少年犯罪については「少年少女達による犯罪を大袈裟に騒ぎ立てる報道は、かえって彼らを自己陶酔させるだけ」という持論を持つ(そのため後述の娘が殺害された真相を知った際も警察にそのことを伝えなかった)。2月13日。娘の愛美が保健室にいないことを知り、教え子達と共に彼女を探すが、プールで溺れて浮かんでいる娘を発見。人工呼吸などの応急手当の甲斐なく、娘は命を落とす。その後事件を独自に調べ上げ、事故とするには不可解な点をいくつか見つけ、この事件が殺人であること、犯人が自らの教え子である渡辺修哉と下村直樹であること、彼らが愛美を殺す相手に選んだ理由が、あまりに理不尽なことだということを知る。犯人である渡辺と下村への憎悪から復讐の鬼と化し、3学期終業式のホームルームにて「娘を殺害され、教師の仕事を辞めることを決意した」と告白。事件を調べ上げた結果と、クラスの誰もが渡辺と下村とわかる犯人の「少年A」「少年B」のプロフィールを発表。そして、桜宮の血液を渡辺と下村の牛乳の中に混入させたことを宣告する。教え子達に犯人二人への敵意を植えつけた後は宣言した通りS中学校を去り、その後しばらくは桜宮と一緒に二人だけで生活をしていた。後にこのまま復讐しても気が晴れることはないと自分の気持ちに区切りをつけ、人生を一からやり直そうとしていたが最初の復讐が桜宮の手によって阻止されたことから第二の復讐を決行。桜宮の元教え子である新任教師の寺田を利用し、下村と母親との歪んだ母子関係を揺さぶって下村への復讐は成功した。渡辺に関しては、エイズになりたがってさえいたことや北原を殺したことをウェブ上に掲載された遺書を見て知り、復讐に失敗したことを知る。彼の悲しい生い立ちを知り、ことの発端と渡辺の弱点は渡辺の母親だということを知ると、今までの中で最も恐ろしい復讐で渡辺を追い詰める。
森口 愛美(もりぐち まなみ)
悠子の娘。いつも、愛美を預けている学校のプールの裏手に住んでいる竹中が入院してからは昼間は保育所に預け、なるべく早く仕事を終わらせ迎えに行っていたが、職員会議のある水曜日だけは学校の保健室で預かってもらっていた。B組の女子生徒、内藤由香里と松川早紀と仲がいい。ふわふわとしたものが好きで、若い女性や少女達に人気の『わたうさちゃん』を特に気に入っていた。学校のプールで遺体として発見され、警察には事故死と判断されるが、その実態は殺人であり、悠子の担任生徒である「少年A」こと渡辺修哉が愛美をわたうさちゃんのポシェットに仕掛けた『びっくり財布』による電気ショックで気絶させ、同じく担任生徒である「少年B」こと下村直樹にプールに投げ落とされるというものだった。彼女がターゲットに選ばれた理由は、母親である森口悠子に対する逆恨みからであり、「先生が「びっくり財布」を褒めてくれなかった」(渡辺)、「校則違反をした時、先生が自分を迎えにきてくれなかった」(下村)というあまりに自己中心的なものであった。2月13日水曜日没。
桜宮 正義(さくらのみや まさよし)
悠子がS中学校の前に、新任の頃から3年間勤めたM中学校の教師。愛美の父親。「世直しやんちゃ先生」としてメディアで取り上げられ有名になった。少年時代は両親に恵まれず、特に継母と上手くいかず手のつけられない不良であり、海外を放浪しながら乱れた生活をしていたが、そこで過酷な生活をする人々を見ていくうちに改心。英語教師になった後はかつての自分のように道を外した子供達を更生させようと活動していた。悠子のフィアンセだったが、HIVに感染したことで子供のためを思い、彼女との結婚を断念。


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