呉羽丘陵
中央サイクリングロードからの風景 各放送局の電波塔が並ぶ
所在地富山県(富山平野)
位置.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯36度41分52.8秒 東経137度9分50.5秒 / 北緯36.698000度 東経137.164028度 / 36.698000; 137.164028
呉羽丘陵(くれはきゅうりょう)は、富山県の富山平野にある丘陵である。
呉羽丘陵は一般に呉羽山(くれはやま)とも呼ばれるが、呉羽山は呉羽丘陵の中の標高80mの山(北緯36度42分32秒 東経137度11分6秒 / 北緯36.70889度 東経137.18500度 / 36.70889; 137.18500)の名前であり、北側の呉羽山や八ヶ山、南側の城山を含めたものが呉羽丘陵である。富山平野を二分する呉羽丘陵(富山駅西神通川上空付近から南西方向を望む)丘陵より立山連峰と富山市街を望む冬の立山連峰と富山市街地 「呉羽」は一帯の地名で、呉服部(くれはとりべ)にちなむものである。機織業を伝来した渡来人・呉織(クレハトリと読み、呉“ご”から我が国に織物を伝えた織工を指す/「はとり」は「機織り」の転)に由来するといわれる(『越中志徴』)。姉倉比売(あねくらひめ)神社の姉倉比売神 最高地点の標高は城山の145.3m。山中にある呉羽山公園展望台からの富山市街・立山連峰の眺望が素晴らしく、富山市のキャッチフレーズである「立山あおぐ特等席」を実感することができる。ドライブやサイクリング、ハイキングに適した林道や散策路、五百羅漢(長慶寺)、富山市民俗民芸村 、また過去には呉羽山温泉などもあり、市民にとっては最も身近な憩いの場の一つとなっている。頂上には国内唯一の大正天皇による漢詩の碑が建立されている。第二次世界大戦以前には富山藩主、前田正甫の銅像があったが、戦時中の金属類回収令により失われている[1]。 南北に向かい合う呉羽山と城山にはそれぞれ散策路があり、総延長約15Kmにもなるが、両山の間を通る富山県道44号富山高岡線(旧国道8号)によって分断されている。そのため富山市は、県道を跨ぎ両山の上部を結ぶ歩道橋を計画しており、2020年度着工、2022年度末の完成予定である。総事業費は12億1300万円である[2]。橋は、長さ約124m、幅1.8mの吊り橋で、吊り橋から県道まで高さは約29mとなる予定。将来はライトアップも行う予定である[3]。なお、着工後に橋の設計をめぐり、富山市の担当者らが官製談合の疑いで逮捕されている[4]。 呉羽丘陵は、全長約22kmにわたる呉羽山断層帯の西側が持ち上がってできた丘陵である。そのため、丘陵の西側はゆるやかな斜面になっているのに対し、東側は急斜面となっている。呉羽山断層は活断層であり、将来はマグニチュード7を超える地震の発生が指摘されている。 呉羽丘陵によって富山平野は二分されており、かつては言葉や風俗の境界とされていた。呉羽丘陵よりも東側が呉東(ごとう)、西側が呉西(ごせい)と俗に呼ばれる(天気予報などでは「東部」「西部」と分けられる)。富山県内の多くの箇所から見え、かつ、放送局のある富山市中心部から近いことから、頂上部には各放送局の送信塔が並ぶ。 「富山」という地名の由来について、かつて越中国の国府のあった現在の高岡市から見て、呉羽丘陵の外側にあった事から外山(とやま)と呼ばれ、それが変化して富山になったという説がある。 呉羽丘陵は全域が暖温帯のヤブツバキクラス域に属し、137科927種の植物の生育が記録されている。これは富山内で生育が知られる植物種約2500種の約4割にあたり、呉羽丘陵一帯は比較的多様な環境が存在すると言える。ただし湿性の環境が少なく、湿地性の植物はあまり見られない。 呉羽丘陵に生息する植物の中で分布上特記すべき種として、コシダ、ヤマドリゼンマイ、コバギボウシ、ホトトギス、キンラン、アケボノシュスラン、クモキリソウ、ジャヤナギ、メヤブマオ、オオヤマフスマ、サネカズラ、オクチョウジザクラ、ニオイタチツボスミレ、トウグミ、オクノフウリンウメモドキ、カラタチバナ、コシジタビラコ、オオマルバノホロシ、サワギキョウ、キキョウ、タイアザミ、ミクリ、ケナシトウササクサ、チャシバスゲ、タチスゲ、メアゼテンツキが挙げられる[5]
歴史と概要
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