吾妻ひでお
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吾妻 ひでお
本名吾妻 日出夫(あづま ひでお)
生誕 (1950-02-06)
1950年2月6日
日本北海道十勝郡浦幌町宝町
死没 (2019-10-13) 2019年10月13日(69歳没)
日本東京都
国籍 日本
活動期間1969年 - 2019年
ジャンルギャグ漫画
SF漫画
不条理漫画
代表作『ふたりと5人
やけくそ天使
オリンポスのポロン
不条理日記
『スクラップ学園』
純文学シリーズ
ななこSOS
夜の魚
失踪日記
受賞第10回星雲賞コミック部門
(『不条理日記』)
第34回日本漫画家協会賞大賞[1]
平成17年度(第9回)文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞[1]
第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞
第37回星雲賞ノンフィクション部門
アングレーム国際漫画祭公式セレクション(2008年)[2]
グラン・グイニージ賞(2019年)
(以上『失踪日記』)
公式サイト ⇒吾妻ひでお official homepage
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吾妻 ひでお(あづま ひでお、本名:吾妻 日出夫(読み同じ)[3]1950年昭和25年〉[4]2月6日 - 2019年令和元年〉10月13日)は、日本漫画家

北海道十勝郡浦幌町[4][3]宝町出身。血液型はO型。

1969年、『月刊まんが王』(秋田書店)12月号掲載の『リングサイド・クレイジー』(吾妻日出夫名義)でデビュー。『週刊少年チャンピオン』で連載した『ふたりと5人』(1972年 - 1976年)のヒットで地位を確立する。以後、『不条理日記』、『ななこSOS』などSFナンセンス色の強い作風で人気をえる。1979年、日本初のロリコン同人誌『シベール』に同人作家として作品を発表する。

1985年ごろから低迷期に入り、自殺未遂事件や失踪事件を起こし、アルコール依存症治療のため精神病院に入院する。2005年に同時期の体験を描いた『失踪日記』を出版し、日本漫画家協会賞大賞や文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、イタリア・グラン・グイニージ賞を受賞し、日本の漫画家の作品として初めてイグナッツ賞にノミネートした[5]
経歴
生い立ち

幼少期は野山を元気に駆け回っていたが、5歳の頃に両親が離婚。父は後に再婚し、父と義母に育てられる。実母と引き離されたトラウマで後年まで閉所恐怖症に苦しむ[6]。十二指腸潰瘍で入退院を繰り返していた。中学時代まで浦幌町で過ごした[6]。本人曰く「あまり学校行ってないんでちょっと馬鹿です」とのこと[7]
初期

石ノ森章太郎の『マンガ家入門』に触発され漫画家を志す[8]北海道浦幌高等学校在学中、『COM』主宰のマンガ愛好団体であるぐらこん北海道支部に参加。当時のぐらこん北海道支部には大和和紀忠津陽子がいた[9]

1968年に高校を卒業し、漫画家志望の仲間たちと共に上京して凸版印刷に就職するが、1か月で退職[9][注釈 1]板井れんたろうアシスタントに採用され[10][11]、仕事のかたわら『週刊少年サンデー』(小学館[12]や『まんが王』(秋田書店)の読者欄などに無記名のカットやコママンガを描く。

1969年、『まんが王』12月号付録「プロレスなんでも百科」に「リングサイド・クレイジー」を発表[13]。これが漫画家としてのデビュー作である[12]

1970年、『まんが王』で連載を獲得し独立(『二日酔いダンディー』)[14]。当時の作品は、軽いタッチのギャグ漫画にもかかわらず全体のノリは不条理で、ところどころにSFのエッセンスをちりばめ、アメリカン・ニューシネマの影響も感じさせるという作風であった。このころ、ページ内の1コマを1コママンガとして完結させるという試みを多く行っている。同年、『週刊少年サンデー』で、初の週刊誌連載となる『ざ・色っぷる』を連載するが、6回で連載終了[15]

1972年、『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で、ハレンチコメディ路線で売ろうとした編集者の阿久津邦彦の熱心な介入のもとで『ふたりと5人』を連載し、大きな人気を得る。巨根が「ピカー」と光る東大生の先輩は読者に強烈な印象を残した。しかしこれは吾妻にとって不本意な作品であり、後年のインタビュー等で「あれは編集部主導のもので、あまり乗り気でなかった。出力20%程度で執筆していた。」「あーホント、描きなおしたいね、今からでも(笑)。」等の発言をしている。吾妻曰く[16]。編集者は「ハダカ」(エロ)ばかり要求し、ギャグとSFには無関心だった[17]。吾妻は自分本来の資質とのギャップに悩む[18]。吾妻は連載終了を編集部に再三申し入れたが、人気がなくなるまで受け入れられなかった[19][20]

1973年に『プレイコミック』(秋田書店)、1974年には『月刊プリンセス』(同)で連載を開始、青年漫画誌や少女漫画誌へ活動の場を広げる[21]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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