吹奏楽曲(すいそうがくきょく)は、主に管楽器と打楽器からなる吹奏楽編成の楽団によって演奏されるために作曲された楽曲。 吹奏楽曲は、主に以下のようなジャンル分けができる。 曲名に、作曲者によって明確にジャンルを謳っている楽曲は、上述のようなジャンル分けが可能である一方で、それを明示しておらず、曲の内容から鑑みた場合にこれらの分野の中間的な存在の作品もある。 吹奏楽の歴史的な背景から、吹奏楽曲は、 音楽ホールの舞台で演奏されることを想定したものばかりでなく、機会音楽として屋外の特設ステージなどで演奏されるものや、マーチングバンドや鼓笛隊などによって行進しながら演奏されるものも多い。 作曲家の生年順に並べている。
概要
行進曲
演奏会用序曲
組曲、交響組曲
交響詩
交響曲
協奏曲
主な作曲家と楽曲
1685年 ヘンデル - 「王宮の花火の音楽」
1734年 ゴセック - 「軍隊交響曲」、「葬送行進曲」、「古典序曲」など
1784年 L.シュポーア - 「ノットゥルノ op.34」
1770年 ベートーヴェン - 「ヨルク軍団行進曲」、「行進曲『帰営ラッパ』」、「軍隊行進曲」など
1803年 ベルリオーズ - 「葬送と勝利の大交響曲」
1809年 メンデルスゾーン - 「吹奏楽のための序曲」
1813年 R・ワーグナー - 「葬送音楽」、「忠誠行進曲」
1835年 サン=サーンス - 「行進曲『東洋と西洋』作品25」、「軍隊行進曲『ナイル川の岸辺』」、「連合国行進曲」など
1844年 リムスキー=コルサコフ - 「トロンボーンと吹奏楽のための協奏曲」「オーボエと吹奏楽のための『グリンカの主題による変奏曲』」「クラリネットと 吹奏楽のためのコンツェルトシュトゥック」
1854年 スーザ - 「星条旗よ永遠なれ」、「ワシントン・ポスト」など
1856年 J・F・ワーグナー - 「双頭の鷲の旗の下で」など
1860年 パレス - 「序曲『リシルド』」
1864年 タイケ - 「旧友」など
1867年 ケクラン - 「民衆の祭りのためのコラール」
1868年 瀬戸口藤吉 - 「軍艦行進曲」など
1870年 フローラン・シュミット - 「ディオニソスの祭り」、「セラムリク」
1872年 ヴォーン・ウィリアムズ - 「イギリス民謡組曲」、「トッカータ・マルツィアーレ」など
1872年 フチーク - 「剣闘士の入場」など
1874年 ホルスト - 「吹奏楽のための第1組曲」、「吹奏楽のための第2組曲」「前奏曲とスケルツォ『ハマースミス』」など
1874年 シェーンベルク - 「主題と変奏」
1881年 アルフォード - 「ボギー大佐」など
1881年 ミャスコフスキー - 「交響曲第19番」など
1881年 フォーシェ - 「吹奏楽のための交響曲」
1882年 ストラヴィンスキー - 「管楽器のシンフォニー」、「ピアノと管楽器のための協奏曲」、「サーカス・ポルカ」
1882年 グレインジャー - 「リンカーンシャーの花束」など
1891年 プロコフィエフ - 「行進曲変ロ長調 作品99」など
1892年 オネゲル - 「バスティーユへの行進」など
1892年 ミヨー - 「フランス組曲」など
1894年 ロバート・R・ベネット - 「シンフォニック・ソング」、「古いアメリカ舞曲による組曲」など
1895年 ジェイコブ - 「ウィリアム・バード組曲」など
1895年 ヒンデミット - 「吹奏楽のための演奏会用音楽」、「吹奏楽のための交響曲 変ロ調」
1900年 コープランド - 「戸外の序曲(野外序曲)」、「象徴」
1900年 ヴァイル - 「小さな三文音楽」
1903年 ジャンニーニ - 「交響曲第3番」など
1905年 ティペット - 「モザイク」、「勝利」
1905年 ショスタコーヴィチ - 「スカルラッティの2つの小品」、「ソヴィエト民警行進曲」
1907年 須摩洋朔 - 「歓声」「大空」など
1909年 古関裕而 - 「栄冠は君に輝く」、「スポーツショー行進曲」、「オリンピック・マーチ」など