吸血殲鬼ヴェドゴニア
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吸血殲鬼ヴェドゴニア発売元ニトロプラス
発売日
2001年1月26日
レイティング18禁
キャラクター名設定無し
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『吸血殲鬼ヴェドゴニア』(きゅうけつせんきヴェドゴニア:VAMPIRDZHIJA VJEDOGONIA)は、2001年1月26日ニトロプラスより発売された18禁PCゲーム
概要

吸血鬼をモチーフとするダークな物語に変身ヒーロー物とガンアクションを取り入れた意欲作。

吸血殲鬼(ヴァンピルズィージャ)とは吸血鬼と同等のパワーを備えた吸血鬼ハンターの総称である。その種類としてはダンピィルクレスニク等があるが、これら異能のハンターのうち死後に吸血鬼化する運命を背負ったものは、特にヴェドゴニアと称される。やがては狩る側から狩られる側へと転じるため、同業の吸血鬼ハンターからも忌み嫌われる存在。別名を「紅の胞衣を被りし子」。ボスニア・ヘルツェゴビナ民間伝承に由来する。
スタッフ

プロデューサー:
でじたろう

企画・監督・脚本:虚淵玄

キャラクターデザイン・原画:中央東口Niθ(にしー)

クリーチャーデザイン:Niθ

音楽 :ZIZZ STUDIO・CHOIR

仮面ライダーとの関連

シナリオの虚淵玄は「王道で行こうと思ったのです。学園モノで、幼なじみがいて眼鏡っ子がいて妹がお兄ちゃん発言して前世の因縁と触手が絡む、そんなヤツを俺もやってみようと。まぁそれだけじゃ不安だったんで、仮面ライダーにして、吸血鬼にしようと」と本作のマニュアルで語っている。

また主人公が乗るバイクがスズキ製である点も、平成ライダー以前のライダーマシンがスズキ製であった事に対するオマージュである。

この作品は4つのシナリオが各々13回1クールのエピソードで構成され、各エピソードはアバンタイトル→OP→本編→EDという構造を持っている。また、エピソードには「EPISODE1 変容」「EPISODE13 悠久」のように回数と漢字2文字の題名がつけられており、各シーンの冒頭には時刻と場所が明示される(例「多摩市 松が谷 AM8:15」)。これらのフォーマットは2000年1月?2001年1月に放映された平成仮面ライダーシリーズの『仮面ライダークウガ』のフォーマットのオマージュ・パロディとなっている[1]
ストーリー

吸血鬼、それは生者の血を糧に永遠の時を生き長らえ、古より歴史の影で暗躍してきた闇の眷属。その不死の肉体を求めて策謀をめぐらせる邪悪な信徒たちの前に、闇の仕置人、吸血鬼ハンターたちが立ちふさがる。現代に蘇る聖戦に運命の悪戯に巻き込まれていく主人公と、彼を取り巻く少女たち。彼らに生きて再び夜明けを迎えることは出来るのか?(パッケージ解説より)

至って普通の学生・伊藤惣太は、学校で仲間達と共にバンド活動に勤しむなど日々を過ごしていたが、ある朝に自分の首筋、それも頚動脈の真上に奇妙な二つの傷跡を発見する。失われた前夜の記憶、そしてその日から始まった身体の変調は、果てしなく続く恐ろしい戦いの予兆に過ぎなかった。

吸血鬼の女王リァノーンによって吸血された惣太は、辛うじて一命を取り留めたことで、半吸血鬼ヴェドゴニアとなってしまう。リァノーンを追う吸血鬼ハンターのモーラとフリッツに助けられた惣太は、リァノーンを滅ぼして人間に戻るため、彼らと共に吸血鬼秘密結社イノヴェルチとの戦いに挑む。

毎夜喉を切り裂いて失血してはヴェドゴニアに変身し、人造吸血鬼Vチューンドを滅ぼしてはその血を啜って人間に戻る日々。徐々に狂気に蝕まれていく惣太だが、イノヴェルチの魔の手は彼の幼馴染である香織、部活の友人である弥沙子にまで伸びようとしていた。
登場人物/クリーチャー
伊藤 惣太(いとう そうた)
本作の主人公。私立梅論学園高校2年。軽音楽部部員で担当はギター。東京への進学を機会にアパートでの一人暮らしを始めた、飄々とした好青年であったが、吸血鬼に咬まれたことでその日常が一変した。輸血により辛うじて一命を取り留めたものの、致命傷となるような大怪我を負ったり、激しい怒りや欲望に晒されると、体内に残る吸血鬼因子が活性化して、容貌も能力も人間とはかけ離れた「ヴェドゴニア」に変身し、吸血して渇きを癒さないと元の姿には戻れなくなってしまう。完全に吸血鬼化するのを避けるには、自分を咬んだ吸血鬼を殺すしかない。人間に戻るため、自分の生活を取り戻すために、非日常の戦いに身を投じることになるが、その残り時間は長くて2週間である。趣味はバイクで愛車は
スズキ・カタナ
ヴェドゴニア
伊藤惣太が失血により変身し、怪物化した存在。筋肉や骨格の変容による破壊を防ぐためのレザーの拘束衣を着用し、吸血衝動を抑制するために、クローム製の猿轡で顎を固定して犬歯が牙に変化することを阻害している。しかし、変身を繰り返し、倒した敵の血を啜る度に吸血鬼としての本性が露わになり、日常的にも惣太の人間としての理性や意識を脅かすようになっていく。人間では扱えない吸血鬼用の武器類(銃剣付ハンドガン「レイジングブル・マキシカスタム」、大型ナイフ「サド侯爵の愉悦」等)と、車体前後にチタンブレードを装着した専用バイク「GSX-Desmodus」を駆使して、V・チューンドや吸血鬼との戦いに臨む。並み居るキメラヴァンプとの連戦によって急速に能力を成長させていき、一週間足らずでヴァンパイア三銃士とすら互角に渡り合える領域に達する他、最終決戦ではリァノーンから引き継いだ念動力に覚醒するなど、吸血鬼としてのポテンシャルは極めて高い。コミカライズ版では「戦鬼化」と呼ばれ、人格的にも惣太とほぼ同一である。「人間にも吸血鬼にも天敵となる存在」と目されており、ナハツェーラーの計画の要となっている。終盤ではナハツェーラーを滅ぼすために完全な吸血鬼となる事を選ぶ。
来栖 香織(くるす かおり)
私立梅論学園高校2年。惣太の幼馴染で、彼が借りているアパートの家主の娘。寝坊がちの惣太を毎朝叩き起こしに来る。吸血鬼闘争の世界に巻き込まれたことで精神的に不安定となった惣太を心配し、事情を知ってからは及ばずながらも彼を守り戦おうとする強い心の持ち主。幼少時に空手修行の経験があり、当時はいじめられっ子だった惣太を守っていた。かばわれる立場に反発した惣太にからかわれたことがきっかけで道場を辞めてしまったが、シナリオの展開によっては師匠の教えを思い出し、吸血鬼化した友人と死闘を繰り広げることになる。現在でも格闘技自体への興味は失っていないようで、かなりの数の格闘技漫画を所有している。コミカライズ版ではほぼ物語に関わらない。
白柳 弥沙子(はこやなぎ みさこ)
私立梅論学園高校2年。香織の同級生で親友。惣太とは軽音楽部で一緒にバンドを組む。担当はキーボードとDTMオペレーター。旧家のお嬢様だが、ジャーマンメタルの熱狂的な愛好家である一面を持つ。惣太を密かに慕っているが、その事を言い出せない自分を情けなく思っている。プレイヤーの選択によってその命運が激変する。生前のウピエルの大ファン。コミカライズ版ではほぼ物語に関わらない。
ストリクス
シナリオの選択次第で弥沙子が辿る姿。赤いボンデージファッションに身を包む女吸血鬼で、ウピエルの忠実な下僕として嗜虐の標的となっている。鏡子におびき出されたライブハウスでウピエルに襲われ吸血鬼となり、抑圧されていた欲望や憎悪を惣太や香織、家族に向ける。歪んだ形ではありながら惣太に対しての恋心は変わらない一方で、ウピエルに対しても献身的とさえいえる思いを抱くようになる。本編中ではストリクスの名は未呼称。
モーラ
ヴァンパイアハンター。外見は10歳程度の幼女。東欧の僻地が生国。自分の身の丈ほどもあるスレッジハンマーと内部に仕込まれた杭を武器として、強大なヴァンパイアを叩き伏せる能力の持ち主。大人びた態度だが外見相応の幼い少女として振る舞う事もあり、催眠術も合わせて一般人に対する偽装としている。リァノーンに血を吸われて瀕死だった惣太に輸血を施した事で、彼と共にイノヴェルチと戦っていく。決め台詞は「灰は灰に、塵は塵に!」「あいつの行く手に茜と山査子の棘があるように」その正体は、半人半吸血鬼のダンピィル。


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