君を愛したひとりの僕へ
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僕が愛したすべての君へ
君を愛したひとりの僕へ
小説
著者
乙野四方字
イラストshimano
出版社早川書房
レーベルハヤカワ文庫JA
刊行期間2016年6月23日 -
巻数既刊3巻(2022年8月10日現在)
映画:僕が愛したすべての君へ
原作乙野四方字
監督松本淳
脚本坂口理子
キャラクターデザイン近藤圭一、佐々木里花
音楽大間々昂
制作BAKKEN RECORD
製作「僕愛」製作委員会
配給東映
封切日2022年10月7日
上映時間102分
映画:君を愛したひとりの僕へ
原作乙野四方字
監督カサヰケンイチ
脚本坂口理子
キャラクターデザイン町田真一
音楽大間々昂
制作トムス・エンタテインメント
製作「君愛」製作委員会
配給東映
封切日2022年10月7日
上映時間98分
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータル文学アニメ
舞台の大分市中心部に位置する大分駅の南口(上野の森口)

『僕が愛したすべての君へ』(ぼくがあいしたすべてのきみへ)、『君を愛したひとりの僕へ』(きみをあいしたひとりのぼくへ)は、乙野四方字による日本小説ハヤカワ文庫JA早川書房)より2016年6月23日に同時刊行された。『僕が愛したすべての君へ』の略称は『僕愛』、『君を愛したひとりの僕へ』の略称は『君愛』。2022年8月10日には両作のスピンオフ作品『僕が君の名前を呼ぶから』(ぼくがきみのなまえをよぶから)が刊行された。2022年10月7日には『僕愛』『君愛』を原作とする2作の劇場アニメ作品が同時公開された。

並行世界の存在が実証された世界における、主人公の幼年期から老年期までの人生と恋模様を描いた作品。『僕愛』『君愛』『僕が君の名前を呼ぶから』の3作ではそれぞれ異なる並行世界におけるできごとが描かれており、同じ人物でも生い立ちや他の人物との関係性は異なる。作者が大分県出身であることから大分市が舞台となっており、実在する地名や施設も登場する[1]
あらすじ

パラレルワールドの存在が明確となり、そのための学問、虚質科学がある世界で、主人公の暦は7歳のときに大きな選択をすることとなった。それは両親が離婚することとなり、どちらと共に行くかという選択だった。この選択で彼の運命は大きく変わることとなる。

君を愛したひとりの僕へ 『君愛』父親に引き取られた日高暦は父親が勤めている「虚質科学研究所」の託児施設で、佐藤栞に出会う。初対面でトラブルこそあったが、同年代かつ似ている家庭環境もあり、すぐに仲良くなり、いつも一緒にいるのが当たり前になっていた。ある日、父から研究所に呼び出され、栞と共に暦の父と栞の母から再婚の話を聞く。

僕が愛したすべての君へ 『僕愛』母親に引き取られた高崎暦は母の実家で祖父母とその愛犬のユノと暮らす。やがて高校生になった暦はクラスメイトの瀧川和音から声をかけられる。彼女の父親も暦の父親と同じく虚質科学研究所に勤めているらしく、彼女は腕につけているまだ実用化されていないIP端末とその数字を見せつつ、彼女は異なる並行世界から来たことを語りだした。
登場人物
暦(高崎 暦 / 日高 暦)
『僕愛』『君愛』における主人公。
『僕愛』にて
両親の離婚後は母親と暮らしており、名字は高崎となっている。地元の進学校に進学した高校生時に瀧川和音と出会う。後に進学した
九州大学を卒業後、虚質科学研究所に入所。後に結婚して夫婦となる。
『君愛』にて
両親の離婚後は虚質科学研究所研究員の父親と暮らしており、名字は日高となっている。幼少期より研究所の託児施設を利用しておりそこで佐藤栞と出会う。彼女の母親と自分の父親との再婚話によって生じた、栞を巡るある事情から高校中退。虚質科学研究所の研究員となる。
瀧川 和音
『僕愛』におけるメインヒロイン。『僕愛』『君愛』とも暦とは高校のクラスメイト。
『僕愛』にて
高校卒業後、虚質科学を学ぶため暦と同じ九州大学に進学。在学中に高崎暦に告白して交際することとなる。その後は共に虚質科学研究所に入所、大きな成果を残す。後に結婚、息子の涼を出産する。
『君愛』にて
虚質科学研究所にて暦の後輩にして仕事上の相棒となる。
栞(佐藤 栞 / 今留 栞)
『君愛』におけるメインヒロインで、『僕が君の名前を呼ぶから』における主人公。『僕愛』には直接的には登場しない。
『君愛』にて
両親の離婚後は母親と暮らしており、名字は佐藤となっている。研究所の託児施設で日高暦の幼馴染となるが、母親の再婚話を契機に悲劇に見舞われる。
『僕愛』にて
両親は離婚しておらず、名字は今留となっている。
佐藤 絃子
栞の母親で、虚質科学研究所の所長。大学在学中に虚質科学という学問を提唱した。卒業後は地元の大分県に虚質科学研究所を設立し所長となった。漫画、アニメ、ライトノベルを愛好する面も持ち、理論や装置にそれらから引用した命名をすることがある。
『君愛』にて
暦の父親と親密な関係になり、暦と栞に再婚の話を行う。その後、栞を巡るある事情から再婚どころではなくなるが、独り立ちした暦から催促され、再婚に至る。
『僕愛』にて
ある時の栞の言葉をきっかけに離婚せずにいる。
暦の父
虚質科学研究所の研究員で高名な学者。生活や考えの不一致から暦の母と離婚するが、その後も良好な関係を維持している。劇場版では"日高翔大"という名前に設定されている。
『君愛』にて
佐藤絃子と親密な関係になり、暦と栞に再婚の話を行う。
『僕愛』にて
離婚後も暦とは定期的に会ったり、誕生日プレゼントを贈ったりするなど、親としての愛情は変わらず持っている。
暦の祖父
暦の母の父親にあたり、資産家であるとされる。劇場版では"高崎康人"という名前に設定されている。
『君愛』にて
父親と暮らしている暦が自宅に来た際に温かく迎え、愛犬ユノのお墓参りを共に行う。
『僕愛』にて
暦が父から貰った誕生日プレゼントを訳あって取り上げる。それに怒る暦だが、その後祖父は他界してしまう。
用語
虚質空間
虚質科学における概念上の空間。分子で構成される物質空間に対し、虚質空間は虚質素子と呼ばれる量子で満ちているとされる。
アインズヴァッハの海と泡
虚質科学の概念を分かりやすく説明するために佐藤絃子が考案したモデル。虚質空間を海と考え、その中の泡のひとつひとつを並行世界だとした。名前の由来は
赤月カケヤによる小説『キミとは致命的なズレがある』に登場する「アインズヴァッハの門」[2]
パラレル・シフト
人間の虚質、すなわち意識のみが並行世界にいる自分と入れ替わる現象。
IP(Imaginary Elements Print)
自分が今どの並行世界にいるのかを特定するための指紋のようなもので、3桁の整数と3桁の小数によって表される。日本語で虚質紋とも呼ばれる。
IP端末
IPを観測するためのウェアラブル端末


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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