君は英雄なんかじゃない
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『君は英雄なんかじゃない』
斉藤哲夫スタジオ・アルバム
リリース1972年6月1日 (1972-06-01)(LP)
録音1972年 (1972)
ジャンルフォーク
時間53分38秒
レーベルURCレコード
プロデュース秦政明、緒方陽一
斉藤哲夫 アルバム 年表

君は英雄なんかじゃない
1972年)バイバイグッドバイサラバイ
1973年


『君は英雄なんかじゃない』収録のシングル

悩み多き者よ / とんでもない世の中だ」
リリース: 1970年2月5日 (1970-02-05)

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『君は英雄なんかじゃない』は、斉藤哲夫が1972年6月にURCレコードから唯一発売した、初めてのスタジオ・アルバム。次作は、CBS・ソニーへ移籍する。
解説

シングルデビューは1970年だが、アルバムとしてはそこから2年経過しての製作となった。

早川義夫からアルバムをやろうと話が持ち上がるも、曲はほとんどなかったので、このアルバムのために書き上げた曲が多い[1]

早川に影響を受けていた斉藤は、早川に喜んでもらいたい、気に入ってもらいたい一心で作った。歌い方も早川のアルバム「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」に影響を受けている[1]

ボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」みたいな曲を作りたかったが、結果的にはジョン・レノンのアルバム「ジョンの魂」に影響された[2]

収録曲のほとんどは、既に1970年、1971年の「全日本フォークジャンボリー」で披露している。

ジャケットの裏写真は、新宿御苑で撮影されたもの[2]
収録曲

全作詞・作曲:斉藤哲夫、全編曲:瀬尾一三
Side A
6/8 無題(素晴らしい人生)  ? (7:00)

早川から「君のうたはネガティブに捉えているものが多い、素晴らしいっていう言い方の人生があってもいいんじゃない?」と言われたことから、鈴木慶一と二人で創作した。「リヴァーブ(昔は鉄板エコーと言っていた)の効果がいい感じで出ている」
[1]

デビッド・マクウィリアムスの「パーリー・スペンサーの日々」の声が変わる部分の感じをやりたかった[1]


明日になれば  ? (4:02)

ザ・バンドの「ザ・ウェイト」を聴いてビックリして、こういう感じの曲を作りたかった[1]

ポール・マッカトニーのように高い音で歌ってみたかった[1]


悩み多き者よ(アルバム・バージョン)  ? (5:35)

ボブ・ディランの「時代は変わる」と、ビートルズの「悲しみをぶっとばせ」の影響を受けている[1]


君は英雄なんかじゃない  ? (9:03)

高校時代に金持ちの息子が、「今日も機動隊と闘って帰ってきた」と得意気に言ってたが、「お前は英雄なんかじゃない、愛とか平和とか言ってるけど、なんにも考えてないんじゃないの?」と疑問に思い、それが原点になっている[1]


Side B
時は矢の様に  ? (6:43)

柳田ヒロエルトン・ジョンの「マッドマン」のピアノの弾き方をマスターしていたので、その感じを出してみたかった[1]


斧をもて石を打つが如く  ? (7:04)

白井道夫(山平和彦の「放送禁止歌」を作詞)と大阪で会ったときに、「斧で石を打ったら刃がこぼれちゃうよ」と言われたことと、斉藤はプロテスタント系の高校で聖書の「罪なきものは石を投げよ」と、石川啄木の短歌「石をもて追わるるごとく」、PPMの「イフ・アイ・ハド・ア・ハンマー」らが合わせってできた曲[1]

学生運動をやってた人たちは、このタイトルの斧をゲバ棒だと勘違いしていたが、そういう意味ではない[1]


日の丸  ? (7:38)

TBS60年安保東北大学の委員長をやってた人がいて、「今度の週が日の丸制定の日なんだけど、それに合わせてちょっと批判的な曲を書いてくれない?」との依頼で作った[1]


とんでもない世の中だ(アルバム・バージョン) ? (5:34)

先にシングル化されたものを、ボブ・ディランの楽曲をイメージしたアレンジで録り直している[1]


ボーナス・トラック

2016年にリリースされた『君は英雄なんかじゃない+3』には、ボーナス・トラックとして以下の曲が収録されている。
日の丸(未発表ライブ音源)  ? (4:18)

されど私の人生(未発表ライブ音源)  ? (4:49)

斧をもて石を打つが如く(未発表ライブ音源)  ? (7:08)

レコーディング・メンバー

※ ほとんどはアレンジャーの瀬尾一三が連れてきたメンバーで、柳田ヒロ関連のミュージシャンも参加している[1]
ミュージシャン

唄、ギター、タンバリン  ? 斉藤哲夫

タンバリン  ?
渡辺勝

ピアノ  ? 渡辺勝、鈴木慶一、綾小路弘仁(柳田ヒロ

オルガン  ? 渡辺勝

エレクトリック・ベース  ? 鈴木重章、武部秀明

ドラム  ? 戸叶京助、田中清司

アコースティック・ギター  ? 渡辺勝、野澤享司

コーラス  ? 鈴木慶一

スタッフ

デザイン  ? 柴村無二


エンジニア  ? 神成芳彦

ディレクター  ? 斉藤哲夫、早川義夫

写真撮影  ? 池田多美江

プロデューサー  ? 秦政明、緒方陽一

発売履歴

発売日レーベル規格規格品番備考
1972年6月1日
URCレコードLPURG-4013
1977年URCレコードLPUX-8021
1980年SMS RecordsLPSM20-4131
1987年SMS RecordsCDMD30-4131
1989年9月25日Kitty RecordsCDH20K-25030
1995年6月16日東芝EMICDTOCT-8955
2002年10月9日avex ioCDIOCD-40029
2016年3月30日GREENWOOD RECORDSHQCD(紙ジャケ)GRCL-60652016年デジタルリマスター盤、ボーナス・トラック入
2018年1月17日ポニーキャニオンLPPCJA-00073
2018年1月17日ポニーキャニオンカセットテープPCTA-00288

関連項目


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