この項目では、地名について説明しています。この地名の由来となった「名駅」と通称される駅については「名古屋駅」をご覧ください。
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日本 > 愛知県 > 名古屋市 > 中村区 > 名駅
日本 > 愛知県 > 名古屋市 > 西区 > 名駅
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名駅
町丁
桜通口側(名古屋駅東側)のビル群(2022年6月)
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名駅(めいえき)は、愛知県名古屋市中村区と西区にある名古屋駅および名古屋駅東側の地名である。栄と共に名古屋を代表する繁華街・ビジネス街として知られる。現行行政地名は、中村区名駅一丁目から五丁目および西区名駅一丁目から三丁目(いずれも住居表示実施済み区域)であり、中村区と西区とで同じ名の町丁は隣接している[注釈 1]。中村区には、「名駅」を冠した地名として他に名駅南一丁目から五丁目がある。
概要名駅地区の高層ビル群と名古屋城(2018年3月)
1999年にJR名古屋駅の駅ビル・JRセントラルタワーズ開業以降、名駅エリアの再開発が活発化し、現在のようなオフィス街・繁華街に発展した。名駅地区は、中部地方で一番の高さを誇るミッドランドスクエアや、JRセントラルタワーズ、JRゲートタワー、JPタワー名古屋などの200m級を筆頭に日本屈指の超高層ビル群がスカイラインを形成している。JRセントラルタワーズとそのキーテナントであるジェイアール名古屋タカシマヤ開業を契機に、以前から名古屋市最大の繁華街であった栄との商業地競争が激化している[WEB 6]。JRの在来線や新幹線、私鉄、地下鉄の名古屋駅が集結し、名鉄バスターミナルも位置することから、市内最大の交通の拠点地域でもある。
ジェイアール名古屋タカシマヤは駅直結というその利便性と集客力の高さから、2011年3月に月間売上高でそれまで地域一番店であった栄エリアの松坂屋名古屋店を抜き、名古屋地域で初の首位を獲得。さらに、2015年2月期における年間の売上高もトップになった。以降はゲートタワーモールへの増床もあり連続して地域一番店を獲得しており、現在では店舗別売上高において全国4位の規模を誇る。2018年以降は年間の百貨店売上高で初めて名駅地区(高島屋、名鉄百貨店)が栄地区(松坂屋、名古屋三越)を上回った[5]。近年では老朽化したビル等を建て替え超高層ビルを建設する再開発が、地区内名駅通沿いを中心に継続して行われている。また2027年に予定されるリニア中央新幹線の開業に向けてJR名古屋駅を南側の名鉄百貨店や近鉄のビルなどを一体的に建て替えたり[6]、今まで再開発があまり進んでこなかった駅西側(太閤口)のエリアにおいても大規模な再開発を行う計画がなされている。名駅に対抗するため、栄でも名古屋テレビ塔や久屋大通公園のリニューアルや、複数のビルの建て替えといった再開発を進めている。
公称地名としての「名駅」は、名古屋駅から見た東側の地域一帯を指す町丁名である。一方で「名古屋駅周辺地域」という用途で「名駅」が用いられる場合には、公称地名としての町丁「名駅」に加えて、名古屋駅西側の町丁である椿町・太閤・則武、広小路通を挟んで町丁「名駅」の南側に位置する名駅南、北東側に位置する那古野、北西側(名古屋駅から見て北側)の牛島町といった町丁の全部ないしは一部を含めた地域の総称として捉えていることとなる。
町丁名としての「名駅」は、1977年10月に当地区で住居表示が実施された際に用いられたのが最初である。後述の通り1977年・1978年・1981年の住居表示実施により、中村区鷹羽町・堀内町・泥江町・上笹島町・志摩町・米屋町・花車町・西区早苗町の全部と中村区島崎町・牧野町・笹島町・広井町・広小路西通・小鳥町・西柳町・東柳町・大船町・船入町と西区牛島町・江西町・替地町・菊井通・那古野町・西菊井町・則武町・則武新町・輪ノ内町のそれぞれ一部の町域が、中村区名駅一丁目から五丁目、西区名駅一丁目から三丁目となった[7]。町名決定にあたっては、多くの町を含むため難航した[8]。名古屋駅前であることから「名駅」が提案され、全国的に通じ、商業活動上印象が良いとして採用された[8]。
歴史広小路通・名駅四丁目より柳橋交差点方向(2011年2月)タワーズライツ(2007年11月)
国鉄名古屋駅は、1886年(明治19年)5月に設置された当初は当時の名古屋市街の西端にあたる2013年現在の笹島交差点付近にあった。ここから、名古屋市街中心部に向けて、1898年(明治31年)に名古屋鉄道の前身の一つである名古屋電気鉄道(名電)により路面電車(後の名古屋市電)が開業すると、当地区は交通結節点としての発展を始めた。その後1913年(大正2年)には、名電の郊外向けのターミナルが当地区の東端の柳橋駅に設置された。
昭和になって、1937年(昭和12年)に名古屋駅が現在地に移転すると、名古屋駅東側を南北方向に走る名駅通や名古屋駅から東に伸びる桜通が整備された。また1938年(昭和13年)には関急名古屋駅(2014年現在の近鉄名古屋駅)、1941年(昭和16年)には新名古屋駅(2014年現在の名鉄名古屋駅)が相次いで開業し、これらの駅を擁する名駅地区は交通の集積地としてさらに発展するようになった。
第二次世界大戦後には、名鉄百貨店、近鉄百貨店、松坂屋が相次いで出店し、1957年(昭和32年)には、名古屋で最初の地下鉄である東山線が名古屋駅から栄町駅(2014年現在の栄駅)まで開業すると、名駅地区は地下街の開業など商業地区としての大きな発展を見せることとなる。それでも、この時期の名駅地区は名古屋駅と名古屋市中心街(栄など)への乗換えで通過する町という側面が強かった。
しかし、1999年(平成11年)にJR名古屋駅がオフィス・ホテルや商業施設から成る超高層ビルであるJRセントラルタワーズに建て替えられ、メインのテナントとして島屋が進出してくると、名駅にも人の流れが出来るようになった。また2005年には常滑沖に中部国際空港が開港し、名鉄特急の利用により同空港まで30分以内で乗り換えなしでアクセス可能なビジネス拠点という立地に着目した企業が名駅にオフィスを構えるようになった。
JRセントラルタワーズの開業以降も、名駅地区ではミッドランドスクエア(2006年竣工)・アクアタウン納屋橋(2006年竣工)・名古屋ルーセントタワー(2007年竣工)・モード学園スパイラルタワーズ(2008年竣工)・名古屋プライムセントラルタワー(2009年竣工)などの超高層ビルの建設が相次いでいる。その後も、JRゲートタワー(元:名古屋ターミナルビル、2017年竣工)、JPタワー名古屋(元:名古屋中央郵便局名古屋駅前分室、2015年竣工)や大名古屋ビルヂング(2代目、2015年竣工)などを超高層ビルとして建て替える工事が実施されるなど国内屈指の超高層ビル街への変貌を遂げつつあり、栄と並ぶ名古屋圏を代表するビジネス街としての拠点性が高まっている。
2004年には、それまでのJR西名古屋港支線を旅客路線とした名古屋臨海高速鉄道あおなみ線の名古屋駅が開業している。
町名の沿革
1977年(昭和52年)10月23日 - 以下の通り、中村区名駅一?五丁目および西区名駅一?三丁目が成立[1][2]。
中村区名駅一丁目 - 中村区鷹羽町全域および笹島町・泥江町・広井町・広小路西通・堀内町の各一部
中村区名駅二丁目 - 中村区小鳥町・笹島町・島崎町・広井町の各一部
中村区名駅三丁目 - 中村区上笹島町全域および小鳥町・米屋町・笹島町・志摩町・島崎町・泥江町・広井町・堀内町の各一部
中村区名駅四丁目 - 中村区小鳥町・米屋町・笹島町・志摩町・西柳町・花車町・東柳町・泥江町・広井町・広小路西通・堀内町の各一部
中村区名駅五丁目 - 中村区大船町・小鳥町・花車町・東柳町・広小路西通・船入町の各一部
西区名駅一丁目 - 西区則武町・牛島町の各一部
西区名駅二丁目 - 西区早苗町・那古野町・輪ノ内町の各一部