名誉殺人
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名誉殺人[1](めいよさつじん)とは、婚姻拒否、強姦を含む婚前・婚外交渉、「誤った」男性との結婚・駆け落ちなど自由恋愛をした女性、さらには、これを手伝った女性らを「家族名誉を汚す」ものと見なし、親族がその名誉を守るために私刑として殺害する風習のことである。射殺、刺殺、石打ち、焼殺、窒息が多く、現代では人権や倫理的な客観から人道的問題としても議論される。一部の文化圏では父や夫以外の男性と同空間滞在(非隔離)した女性や同性愛者が対象となったとされる。殺害被害者は基本的に女性側であり、男性の場合は同性愛者の場合である[2][3]。「名誉の殺人」ともいう[1]目次

1 概要

1.1 被害者数

1.2 方法

1.3 保護


2 イスラームにおける「名誉殺人」

3 ヒンドゥー教における「名誉殺人」

4 批判

5 脚注

5.1 出典


6 関連文献

7 関連項目

概要
被害者数

国際連合人権高等弁務官事務所の2010年の調査によると、名誉殺人によって殺害される被害者は世界中で年間5000人にのぼるとされる[4]

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}アムネスティ・インターナショナルは、名誉殺人が行われている国および地域として、バングラデシュトルコヨルダンパキスタンウガンダモロッコアフガニスタンイエメンレバノンエジプトヨルダン川西岸ガザ地区イスラエルインドエクアドルブラジルイタリアスウェーデンイギリスを挙げている[要出典]。名誉殺人は、主に中東イスラーム文化圏を中心に行われているため、イスラーム教と関連した風習と見なされることが多い[2]。しかし、イスラーム教徒以外の間でも行われており[2]、実際はイスラーム教とは無関係であり、もっぱら地域の因習によるものであるとされる[2]

名誉殺人は特に、パキスタンで多く発生しているとされる[2]。これは、パキスタンは中央政府の統制力が弱く、地方においてはその土地の部族の力が伝統的に強いため、部族の慣習法が国の法律に先立つ状態となっているためである[2]。実際にパキスタンの憲法では、連邦直轄部族地域について、パキスタン連邦議会および州議会の立法権限が及ばない地域であると明記しており、現地の部族勢力にかなりの裁量が許される状態にある[5]。また、クルド人などの中東圏出身者がヨーロッパなどに移民することによって、名誉殺人の風習も持ち込まれ、スウェーデンなどで度々行われ、社会問題になっている。パキスタンでは、2011年に900人の女性が名誉殺人の対象になったとの調査もある[6]ヨルダンなどでは年間15?20人の犠牲者が出ており、「名誉殺人」は殺人罪で裁かれるものの、婚前交渉などで家の名誉を汚したと認定された場合、情状酌量が認められて減刑になる場合がある[7]トルコでは、2000年から2005年の間に、1806人の女性が殺害され、さらに、5375人が家族からの圧力により自殺している[8]イラクにおいて、サッダーム・フセインの独裁時代に比べて、女性の地位が著しく悪化し、名誉殺人も増加している[9]

2012年にはパキスタンで結婚式に招待された女性らのうち、映像に映った女性3人が異性と隔離されずに結婚式に参加した罪で殺害された[3]。映像に映っていたのは女性らが結婚式に参加して楽しんでる様子であり、男性参加者らと一緒にいる様子そのものは映っていなかった[3]。映像に登場していた女性の親族の一人が、メディアや司法が取り上げるよりも前から、これは殺人事件であると世に訴えて法の裁きを求める異例の展開をたどったが[3]、2019年3月、パキスタン北西部のアボッターバードで射殺されてしまった[3]。2019年5月には女性3人を殺害した罪で、殺害された女性1人の兄弟と2人の女性らの父親2人に終身刑が言い渡された[3]。被害者のほとんどは女性であるが、稀に男性が対象とされることもある[3][10]
方法

殺害方法は家族会議で決定される。例として、絞殺火あぶりなどが挙げられる。直接に殺害するのではなく、自殺するように家族が強制する場合もある。また、被害者は娘に限定されず、母親なども対象となる場合がある[8]

2010年代において名誉殺人が統計上最も多いパキスタンでは[2]、地域の有力者が集まった長老会議「ジルガ(英語版)」が、名誉殺人を多発させているという[2]。政府の力が及ばない地域においてはこの組織が裁判所警察の役割を果たしており[2]、名誉殺人に当たるか否かの裁定を下し[2]、対象者の罪状も公表する[2]。その場で殺害が決定されることもある[2]。著名な例として、女性の自立を訴えつつ開放的言動を続けていたSNSモデルのカンディール・バローチ(英語版)は、ジルガの裁定が下ったことにより、2016年7月15日、実兄の手で絞殺され、国際的に大きく報じられたが[2][11]、ジルガはこれを「見せしめ」であると明言している[2]


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