名探偵なんか怖くない
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『名探偵なんか怖くない』(めいたんていなんかこわくない)は、西村京太郎の長編推理小説(三人称小説)。

既存のミステリ作家が創造した東西の名探偵が参集する趣向の、パロディミステリ「名探偵シリーズ」4部作の第1作である。以下の4人が探偵役として共演する(登場順に記載[1])。
エラリー・クイーンエラリー・クイーン

ジョルジュ・シムノンメグレ元警部(退職後)[2]

アガサ・クリスティエルキュール・ポワロ

江戸川乱歩明智小五郎

初出は1971年昭和46年)で、講談社の当時のミステリ叢書企画「乱歩賞作家書き下ろしシリーズ」の一冊として刊行された(時代設定は1970年[3])。元版の装丁は、小林泰彦

なお、本作は4人の名探偵の過去の事件について、ネタバレが含まれている(作品名については、#「名探偵」への批判#作中で触れられる原典を参照)。
あらすじ

日本の老富豪・佐藤大造は、アメリカのエラリー・クイーン、イギリスのポワロ、フランスのメグレ、そして明智小五郎を自費で呼び集め、世界に名だたる名探偵である彼らに、一つの挑戦をつきつける。それはあの3億円事件を実際に再現し、模倣犯の行動の軌跡を追うことで、本当の3億円事件の実態にも迫ってもらおうというものだった。4人の名探偵はこれを承諾する。

彼らの前で、佐藤の部下である神崎五郎が、この途方もない計画を進行する。彼は、条件に合った、村越という若者を見出し、村越は佐藤がお膳立てした計画のまま、佐藤が用意した3億円を奪う。マンションを購入し、自動車を購入する村越。だがそれは、4人の名探偵の推理した通りだった。次に村越はガールハントに成功するが、しかしそれも名探偵の推理通りだった。

そして、計画にないはずの殺人事件が発生。3億円のうち、残った2億5千万円ほども灰となってしまう。果たして殺人犯は誰か? 懐旧に浸る、老いた名探偵たちの推理は一度は外れるものの…。
登場人物

登場順に記述。
三島
本作前半での語り手的な人物。30歳。
英語仏語に堪能なミステリマニアで、1週間前に佐藤に秘書として雇われた。エラリー、メグレ、ポワロを個別に出迎えた。
佐藤 大造(さとう たいぞう[4]
複数の企業のトップの座にある富豪。62歳。体は壮健。3億円事件が未解決なのに業を煮やし、「一市民の立場から、同事件の解決を目指し、それゆえ事件の再現と名探偵4人の参集をお膳立てした」と語る人物。ニューシブヤマンション(物語後半の舞台)のオーナーでもあり、村越監視のため、5階を名探偵たちに提供した。
神崎 五郎
佐藤が指示を下す、この計画の進行役。3億円事件を再現させるため、暗躍する。
村越 克彦
再現される3億円事件の「犯人」役となる青年。徳島出身。
金城 ゆり子
沖縄出身の美人ファッションモデル。20歳。3億円強奪に成功した村越にハントされて、彼とニューシブヤマンション506号室で同棲を始める。佐藤の計画や村越の犯行についてはまったく知らない。
吉牟田 晋吉(よしむだ[5] しんきち)
物語中盤の殺人事件から登場し、語り手的な存在となる。渋谷署[6]の刑事で、50歳ぐらいのベテラン刑事。『化人幻戯』事件の時に明智と知り合った。第3作『名探偵も楽じゃない』まで登場する。第4作『名探偵に乾杯』には名前だけ登場。第3作では警部補、第4作では警部に昇進している。
坂西 栄一
井崎製紙の役員。ニューシブヤマンション605号室(6階)の住人で、同好のカメラ仲間2人とともに、自室でヌードの撮影会を楽しんでいた。
4人の名探偵

各名探偵の詳細については、原典の項目の記述を参照(#「名探偵」への批判#作中で触れられる原典も参照)。なお、以下の名探偵の記載は登場順[7]
エラリー・クイーン
アメリカを代表する名探偵。本作では1905年生まれであり、65歳となっている[8]が、年齢より若々しい。身長180センチ以上で鼻眼鏡を使用している[8]ハードボイルド小説には批判的[9]
ジュール・メグレ
フランスを代表する名探偵だが、ベルギー人の血が混じっている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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