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名古屋鉄道の駅については「名鉄名古屋駅」を、近畿日本鉄道の駅については「近鉄名古屋駅」をご覧ください。
名古屋駅
西方より名古屋駅を望む(2022年9月)
なごや
Nagoya
近鉄、名鉄含む名古屋駅の鉄道会社別位置関係。鉄道会社は右上の四角マークで地図を拡大しアイコンをクリックして表示される。
所在地名古屋市中村区名駅
所属事業者東海旅客鉄道(JR東海・駅詳細)
日本貨物鉄道(JR貨物)
名古屋臨海高速鉄道(駅詳細)
名古屋市交通局(駅詳細)
乗換名鉄名古屋駅(名鉄名古屋本線)
近鉄名古屋駅(近鉄名古屋線)
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名古屋駅(なごやえき)は、愛知県名古屋市中村区名駅にある、東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)・名古屋臨海高速鉄道・名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)の駅である。
概要JRセントラルタワーズと名古屋城大天守。両者を対比すると駅ビルの巨大さがわかる。(2018年3月)
中部地方・東海地方最大のターミナル駅であり、JR東海の広域輸送拠点となっている。JRは東海道新幹線の全列車が停車し、在来線は当駅を中心に各方面へ特急列車が発着している。市内各所を結ぶあおなみ線、名古屋市営地下鉄も乗り入れており、近接する名鉄名古屋駅や近鉄名古屋駅とあわせ、中京圏最大の鉄道ターミナルとして機能している。運営各企業ごとの区分のため、「JR名古屋駅」、「あおなみ線名古屋駅」、「地下鉄名古屋駅」(または「東山線名古屋駅」「桜通線名古屋駅」)と呼ばれることが多い。
略称の「名駅(めいえき)」は当駅周辺の地域名及び当駅が立地する行政上の町名となっており、中部地方最大の繁華街である栄と並ぶ名古屋を代表する繁華街・オフィス街として賑わっている。表玄関の東口は近年の再開発により日本有数の超高層ビル街にまで成長している。
JR東海本社も入居する駅ビル「JRセントラルタワーズ」は都市再開発によって1999年に竣工し、2010年現在、世界一売り場面積の広い駅ビルとしてギネス・ワールド・レコーズに申請されている。名古屋のランドマークとなり、利便性を生かして核テナントのJR名古屋タカシマヤは多大な集客力を誇っている。このビルを発端として、現在では2027年開業予定のリニア中央新幹線に向けて、今まで開発がされていなかった西口を含めて駅周辺は数多くの再開発計画が進められている[1]。
第2回中部の駅百選に選定されている。
乗り入れ・接続路線
JR東海
東海道新幹線
東海道本線 - 駅番号「CA68」 JR貨物が第二種鉄道事業者。運行形態の詳細は東海道線 (名古屋地区)を参照。
中央本線 - 駅番号「CF00」 当駅が終点。JR貨物が第二種鉄道事業者。運行形態の詳細は中央線 (名古屋地区)を参照。
関西本線 - 駅番号「CJ00」 当駅が起点。JR貨物が第二種鉄道事業者。運行形態の詳細は関西線 (名古屋地区)を参照。
※JRの特定都区市内制度における「名古屋市内」の駅であり、運賃計算の中心駅となる。※在来線における当駅の所属線は東海道本線である[2]。
名古屋臨海高速鉄道
あおなみ線 - 駅番号「AN01」 当駅が起点。JR貨物が第二種鉄道事業者。
名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)
東山線 - 駅番号「H08」
桜通線 - 駅番号「S02」
次の駅と接続しており、乗り換えが可能となっている。 新幹線は「のぞみ」を含め全列車が停車する。東海道新幹線は、ほとんどの列車が当駅を跨いで運転されるが、一部当駅を始発・終着とする列車がある。早朝には東京行き、新大阪方面行きとなる「のぞみ」が、深夜には新大阪方面から当駅終着となる「のぞみ」が運行される。東京方面から1時間に2本運行される「こだま」のうち1本が当駅で折り返し、1時間に2本ある「ひかり」のうち1本は当駅から各駅停車になる。2006年3月18日のダイヤ改正以降[3]、当駅で「こだま」が「のぞみ」を待避し、緩急接続する事例は朝の下りと深夜の上りに限られていたが、2020年3月14日のダイヤ改正で、終日に渡って「ひかり」・「こだま」が「のぞみ」を待避する事例が見られるようになった(一部は臨時列車の待避となり、運転されない場合もある)[注釈 1]。東海道本線は、早朝・深夜以外は当駅で快速系統と普通列車が緩急接続を行うダイヤになっている(日中は快速などの優等種別の5分後に普通が発車する)。ただし、2019年10月1日現在1番線(2018年3月17日から2019年9月30日までは2番線)の使用が停止されているため、上り列車はホームの移動が必要となる[5]。また、寝台特急サンライズ瀬戸・サンライズ出雲は上下列車とも当駅を通過する。中央本線及び関西本線はすべての列車が当駅始発・終着である[6]。なお、かつて中央線の列車は東海道本線に直通していたが、2022年3月12日のダイヤ改正に伴い、中央線の列車は全て当駅始発・終着になった。 1999年に完成したJR名古屋駅の駅ビル「JRセントラルタワーズ」は54階建てで、百貨店やホテル、オフィスなどで構成される超高層複合商業ビルである。JR東海の本社も入居している。245mの高さを誇り、完成からの数年間は「世界一背の高い駅ビル」としてギネスブックに登録されていた。また、名古屋のランドマークとして人気スポットになっている。ジェイアール名古屋タカシマヤがキーテナントとして入居しており、栄の老舗百貨店である松坂屋を超える売上高を誇り、その規模は中部地方のみならず日本有数である。
名古屋鉄道(名鉄)名古屋本線 - 名鉄名古屋駅(駅番号「NH36」)
近畿日本鉄道(近鉄)名古屋線 - 近鉄名古屋駅(駅番号「E01」)
列車ダイヤ
JR東海
駅ビル詳細は「JRセントラルタワーズ」および「JRゲートタワー」を参照
歴史初代駅舎明治時代の名古屋駅1914年(大正3年)に描かれた駅周辺1937年頃、明治橋側から見る取り壊された名古屋駅。左奥は新駅舎。戦時体制下の3代目駅舎1945年3月19日の大空襲で炎上する駅舎進駐軍専用待合室名古屋駅周辺の白黒空中写真(1960年1月撮影)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
日本の東西両京を結ぶ鉄道路線計画は、東海道経由と中山道経由のいずれにするかが、明治10年代後半まで決定されていなかった。1884年(明治17年)に中山道ルートの採用が決定し(中山道幹線を参照)たが、その建設資材を搬入するため、太平洋側と中山道を結ぶ鉄道路線が同時に計画された。三河湾に面した知多半島の武豊港と岐阜を結ぶ路線(現在の東海道本線の一部及び武豊線)がそれで、武豊駅を起点に工事が進められた。
1886年(明治19年)4月1日に熱田 - 枇杷島(当時の駅名は清洲駅)間が開業し、その翌月の5月1日に名護屋駅が開設された。現在の駅より200mほど南方、当時の広井村笹島地内で葦が茫々と繁る湿地帯であった。金山付近は台地(熱田台地)のため線路を切土構造にして、そこで発生した土砂を運搬して湿地帯に盛土するという土木工事が行われた。これが名護屋駅開業が遅れた理由だという[7]。
開業の翌年には名古屋駅と改称されるが、当時は『笹島ステンション』(『ステン所』の意[8])と広く呼ばれていた[9][10]。
その後、東西両京を結ぶ幹線鉄道は碓氷峠など山岳地帯の工事が予想以上に難航するとみられたこと、さらに当時の名古屋区長(現在の市長格)である吉田禄在が中山道幹線では名古屋を通過しないことになり、名古屋の衰退を招くと、東海道経由への計画変更を政府へ働きかけたこともあり[11]、岐阜以東の幹線鉄道ルートは美濃路・東海道経由に変更され、名古屋は東海道幹線上の駅とされることとなった。またこの吉田により、名古屋駅の近くを通り、名古屋駅と市街地を結ぶ道となる広小路通も拡幅され、後の1898年(明治31年)には京都電気鉄道に次いで日本で2番目の路面電車となる名古屋電気鉄道(→名古屋市電)がこの通り上へ開通している(笹島 - 県庁前間)。