中国地名の変遷
建置北魏
使用状況渭南市
南北朝華州
同州
隋同州
馮翊郡
唐同州
馮翊郡
同州
五代同州
北宋/遼同州
元同州
明同州府
清同州府
現代渭南市

同州（どうしゅう）は、中国にかつて存在した州。南北朝時代から清代にかけて、現在の陝西省渭南市一帯に設置された。
魏晋南北朝時代

北魏により設置された華州を前身とする。554年（廃帝3年）、西魏により華州は同州と改称された[1]。
隋代

隋初には、同州は3郡7県を管轄した。583年（開皇3年）、隋が郡制を廃すると、同州の属郡は廃止された。606年（大業2年）、華州が廃止され、同州に統合された。607年（大業3年）に州が廃止されて郡が置かれると、同州は馮翊郡と改称され、下部に8県を管轄した[2]。隋代の行政区分に関しては下表を参照。

隋代の行政区画変遷
区分開皇元年区分大業3年
州同州華州郡馮翊郡
郡武郷郡澄城郡白水郡延寿郡県馮翊県 朝邑県
澄城県 ?陽県
蒲城県 白水県
下?県 韓城県
県武郷県
朝邑県澄城県
?陽県蒲城県
白水県
姚谷県下?県
蓮勺県

唐代

618年（武徳元年）、唐により馮翊郡は同州と改められた。742年（天宝元年）、同州は馮翊郡と改称された。758年（乾元元年）、馮翊郡は同州の称にもどされた。同州は関内道に属し、同州は馮翊・朝邑・白水・?陽・夏陽・澄城・韓城の7県を管轄した[3]。
宋代

北宋のとき、同州は永興軍路に属し、馮翊・朝邑・白水・?陽・澄城・韓城の6県と沙苑監を管轄した[4]。

金のとき、同州は京兆府路に属し、馮翊・朝邑・白水・?陽・澄城・韓城の6県と沙苑・并臨・朝邑・新市・延祥・?谷・夏陽・寺前・良輔の9鎮を管轄した[5]。
元代

元のとき、同州は奉元路に属し、朝邑・白水・?陽・澄城・韓城の5県を管轄した[6]。
明代以降

明のとき、同州は西安府に属し、朝邑・白水・?陽・澄城・韓城の5県を管轄した[7]。

1725年（雍正3年）、清により同州は直隷州に昇格した。1735年（雍正13年）、同州直隷州は同州府に昇格した。同州府は陝西省に属し、大茘・朝邑・白水・?陽・澄城・韓城・華陰・蒲城・華州・潼関庁の1庁1州8県を管轄した[8]。

1913年、中華民国により同州府は廃止された。
脚注^ 『周書』文帝紀下
^ 『隋書』地理志上
^ 『旧唐書』地理志一
^ 『宋史』地理志三
^ 『金史』地理志下