各国における夏時間(かっこくにおけるなつじかん)では、各国の夏時間(英: summer time、米: daylight saving time、略: DST)の採用・実施状況について記述する。夏時間とは、1年のうち夏を中心とする時期に通常期よりも時計を進めて夕暮れの時刻を遅らせる制度のことである。典型的には、春から夏頃にかけて時計を1時間進める。サマータイムとも呼ばれる。
2022年現在[update]、サマータイムは北半球の夏の期間にヨーロッパおよび北アメリカのほとんどの国・地域とアジアの一部の国で、南半球の夏の期間に南アメリカおよびオセアニアの一部の国・地域で、それぞれ実施されている。また、過去にはその他の地域でも採用されていたことがある。
2023年現在の採用地域と実施期間 夏時間の採用地域を色分けした世界地図。同色で塗られた地域は夏時間の開始・終了日時の差が1週間未満であることを表す。
サマータイムが実施される地域および日時(2023年3月1日 (2023-03-01)現在[update])[1]実施地域開始日時終了日時時差
アメリカ合衆国[a]
カナダ[b]
ハイチ
バハマ
バミューダ諸島
メキシコ[d]
グリーンランド[e]
サンピエール島・ミクロン島
タークス・カイコス諸島3月第2日曜2時11月第1日曜2時1:00
キューバ3月第2日曜0時11月第1日曜1時1:00
欧州連合[f]
アルバニア
アンドラ
イギリス
ウクライナ[g]
北キプロス
北マケドニア共和国
コソボ
サンマリノ
スイス
セルビア
ノルウェー
バチカン市国
ボスニア・ヘルツェゴビナ
モナコ
モンテネグロ
リヒテンシュタイン
アクロティリおよびデケリア
ガーンジー
グリーンランド[h]
ジブラルタル
ジャージー島
フェロー諸島
マン島3月最終日曜1時 (UTC)10月最終日曜1時 (UTC)1:00
モルドバ
沿ドニエストル共和国3月最終日曜2時10月最終日曜3時1:00
イスラエル3月最終日曜前の金曜2時10月最終日曜2時1:00
レバノン4月第3金曜0時[2]10月最終日曜0時1:00
エジプト[3]4月最終金曜0時10月最終木曜24時1:00
パレスチナ4月最終土曜2時[4]10月最終日曜前の土曜2時1:00
チリ[i]9月第1土曜24時 (UTC?04:00)[j]4月第1土曜24時 (UTC?03:00)[j]1:00
パラグアイ10月第1日曜0時3月第4日曜0時1:00
オーストラリア[k]10月第1日曜2時4月第1日曜3時1:00
オーストラリア: ロード・ハウ島10月第1日曜2時4月第1日曜2時0:30
ニュージーランド9月最終日曜2時 (UTC+12:00)[l]4月第1日曜2時 (UTC+12:00)[l]1:00
特に断りのない限り、上表に掲載したサマータイムの開始・終了時刻は、それぞれの時刻に切り替わる前の現地時刻を指す。時差は、サマータイムの開始時に付け加えられ、終了時に差し引かれる時間の長さを指す(単位は時間)。たとえば、アメリカ合衆国とカナダでは、サマータイムの開始時に現地時刻が2時から3時に切り替わり、終了時に2時から1時に切り替わる。時刻の切り替え日時は各地域のタイムゾーンに依存するため、これらの国々のすべての地域で一斉に時刻が切り替えられるわけではない。ただし、サマータイムを導入しているヨーロッパの一部では、各地域のタイムゾーンにかかわらず、ほぼすべての地域で1時00分 (UTC) に一斉に時刻が切り替わる。
モロッコは、西サハラの一部を統治していることもあり、季節的な日中の時間の変化とは関係なく、毎年時刻が変更される。同地の現地時刻は、ラマダーン前の日曜日の3時に1時間減じられ、ラマダーン後の日曜日の2時に1時間加えられる。 国・地域備考[1]
過去の実施記録
アイスランド1917?1918年および1939?1968年に実施。
アイルランド1916?1968年および1972年以降に実施。
アクロティリおよびデケリア1939年以降に実施。
アゼルバイジャン1981?1992年および1996?2015年に実施。
アメリカ合衆国詳細は「§アメリカ合衆国」を参照1918年に初導入。1942?1945年および1974?1975年は年中実施。2022年現在[update]
アルジェリア1916?1921年、1939年の秋、1944?1945年、1971年、1977?1978年、1980?1981年に実施。
アルゼンチン1930?1969年、1974年、1988?2000年、2007?2009年に実施。
アルバニア1940?1943年および1974年以降に実施。
アルメニア1981?1995年および1997?2011年に実施[9]。
アンドラ1985年以降に実施。