司馬 模（しば も / しば ぼ、? - 311年）は、西晋の皇族。字は元表。司馬懿の四弟である司馬馗
の孫で高密王司馬泰の四男。兄弟は東海王司馬越・新蔡王司馬騰・高密王司馬略ら。子は南陽王司馬保・范陽王司馬黎ら。子孫に司馬子如・司馬消難・司馬令姫ら。 舞陽侯
司馬防
(追)宣帝
司馬懿 安平王
司馬孚 東武城侯
司馬馗
(追)景帝
司馬師 (追)文帝
司馬昭 汝南王
司馬亮 琅邪王
司馬? 梁王
司馬? 趙王
司馬倫 太原王
司馬? 高密王
司馬泰
斉王
司馬攸 (1)武帝
司馬炎 琅邪王
司馬覲 河間王
司馬? 東海王
司馬越 新蔡王
司馬騰 南陽王
司馬模
斉王
司馬冏 (2)恵帝
司馬衷 楚王
司馬? 淮南王
司馬允 長沙王
司馬乂 成都王
司馬穎 (3)懐帝
司馬熾 呉王
司馬晏 南陽王
司馬保
愍懐太子
司馬? (4)愍帝
司馬?
若い頃より学問を好み、琅邪王司馬睿や范陽王司馬?と共に宗室内で賢名で知られた。
はじめ平昌公に封じられ、恵帝の末年に冗従僕射を拝命し、さらに太子庶子に累進し、員外の散騎常侍に任じられた。
永安元年（304年）7月、兄の東海王司馬越は右衛将軍陳?・殿中中郎?苞・成輔・上官巳らと共に、当時皇太弟として政権を握っていた成都王司馬穎討伐を掲げて決起し、恵帝を奉じて司馬穎の本拠地?へ向けて軍を発した。だが、皇帝軍は司馬穎配下の石超の前に敗北し、恵帝は捕らわれの身となった。司馬穎は混乱を鎮める為、皇族内で声望を有していた司馬越とその兄弟である司馬騰・司馬略・司馬模を?に招いて和解を図ったが、みな応じなかった。
8月、兄の東?公司馬騰は都督幽州諸軍事王浚と結託し、司馬穎討伐の兵を興した。司馬穎はこれに幾度も敗れ、大いに恐れて恵帝を連れて洛陽へ逃走した。11月、河間王司馬?配下の張方は恵帝を連れ去って長安への遷都を強行した。同年（永興元年）12月、司馬越は司馬模を北中郎将・寧北将軍・都督冀州諸軍事に任じ、司馬穎に代わって?城を鎮守させた。これにより司馬模は冀州で強大な軍権を握るようになった。
永興2年（305年）7月、司馬越が司馬?と張方の討伐を掲げて州郡に檄文を送ると、司馬模もまた兄に協力した。
同月、司馬穎の旧将公師藩は、司馬穎復権を掲げて趙・魏の地で挙兵すると、司馬模は大いに恐れ、配下の趙驤や馮嵩に命じて迎撃させた。広平郡太守丁紹は軍を率いて救援に到来し、范陽王司馬?も?州刺史の苟晞を救援に派遣し、協力して公師藩を撃破した。司馬模は丁紹の恩に感じ入り、丁紹の生まれた地に功績を称える碑を立てた。
10月、司馬模は将軍宋冑を河橋に進軍させ、司馬?配下の王闡・楼褒らを防がせた。
光熙元年（306年）、司馬?が鮮卑の騎兵と平昌・博陵の兵に河橋を襲撃させると、宋冑もまた河橋を攻めた。楼褒が西に撤退すると、騎馬で追撃して新安まで至った。この戦役により、道路には数え切れない程の死体が転がったという。司馬模は前鋒督護馮嵩に宋冑と合流させ、洛陽へ向けて進軍させた。司馬?は呂朗らを?陽に駐軍させてこれを阻ませたが、呂朗は戦意喪失して投降した。こうして宋冑らは洛陽に入った。さらに、宋冑は司馬越の傘下に入り、祁弘・司馬纂と共に長安攻略に向かい、恵帝奪還に貢献した。
8月、司馬模は功績により鎮東大将軍に昇進し、許昌を鎮守した。9月。南陽王に封じられた。12月、司馬越は朝政の混乱を鎮める為、詔書を用いて司馬?を司徒に任じ、洛陽へ招聘した。