右ハンドル
[Wikipedia|▼Menu]

この項目では、自動車と歩行者とが対面して通行することについて説明しています。高速道路などにおいて本線車線が道路の構造上往復の方向別に分離されていないことについては「対面通行」をご覧ください。
  車両の左側通行を行っている地域  車両の右側通行を行っている地域 左側通行(日本) 右側通行(カナダ)

対面交通(たいめんこうつう)とは、自動車歩行者とが対面して通行することをいう。これによって、自動車と歩行者とが相互を認識しながら通行することができるので、自動車が普及している社会において法制化されている。目次

1 沿革

1.1 日本

1.2 韓国


2 車両の通行区分

2.1 歴史

2.2 各国の運用

2.2.1 左側通行

2.2.2 右側通行

2.2.3 左ハンドルと右ハンドル


2.3 左右交通区分の転換


3 鉄道の通行区分

4 脚注

4.1 注釈

4.2 出典


5 参考文献

6 関連項目

7 外部リンク

沿革
日本

1900年6月21日、警視庁は道路取締規則を制定し、左側通行を初採用した[1]。日本では、車両と歩行者が同じく左側通行であったが、終戦直後死亡事故が頻発した[注釈 1]ことから、道路交通取締法改正施行により1949年11月1日に車両左側・歩行者右側通行の対面交通が採用された。その際、歩行者の通行区分を右側通行(歩道・路側帯と車道の区別のない道路に限る)に変更した[注釈 2][2]が、鉄道駅構内は現在も左側通行が採用されている所が多い[注釈 3]。また、盲導犬は道路の左側を歩くよう訓練されており、道交法でも左側通行が認められている[4]
韓国

大韓帝国時代の1905年に「大韓帝国規定」で右側通行が規定され、日本統治時代1921年内地に合わせて左側通行となった[5]。そして米軍軍政期の1946年に車両が右側通行に変更され、対面交通が始まった[6]。しかし、2009年10月1日に駅、空港等の公共交通施設や公共交通機関内で歩行者も右側通行に変更され[7]、長らく韓国でも続いた対面交通は廃止された。
車両の通行区分

これには車両は原則として道路中央よりも左側の部分を通行しなければならないとする左側通行と、この逆に車両は原則として道路中央よりも右側の部分を通行しなければならないとする右側通行とがある。

日本においては上述のように左側通行が採られ、道路交通法第17条第4項に「車両は、道路の中央から左の部分を通行しなければならない」と定められている。したがって、車両は原則として道路の中央から右の部分にその全部又は一部をはみ出して通行することができない。ただし、以下の例外がある(道路交通法第17条第5項)。
当該道路が一方通行の場合

当該道路の左側部分の幅員が当該車両の通行に十分でない場合

当該車両が道路上の何らかの障害(道路の損壊や道路工事など)のため当該道路の左側部分を通行することができない場合

法令上追越しのために右側部分にはみ出して通行することが禁止される場合を除いて、当該道路の左側部分の幅員が6メートルに満たない道路で他の車両を追い越そうとする場合

勾配の急な道路のまがりかど付近で道路標識等により通行の方法が指定されている場合において、当該車両が当該指定に従い通行する場合(なお、このような道路で通行方法を指定するために路面上に描かれる白矢印の標示は、「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」の別表において「右側通行」の標示として定められている)

歴史

通行区分採用の理由には様々な説がある。日本の左側通行については、江戸時代頃から武士などが左腰に差しているが触れ合うことを避けて自然と左側通行になっていたという説[2]や、明治政府がイギリスの制度に範をとったためとする説などがある。一方、欧州大陸諸国においては、ローマ帝国の時代には左側通行が採用されていたという記録がある。その後の右側通行については、馬車の馭者は右手で鞭を振るうので、対向する馬車に鞭を当てないために自然と右側通行になったという説や、フランス革命の際に教会の定めていた左側通行に対抗して右側通行にし、その後、ナポレオンがヨーロッパ各地を占領していったことで普及したなどといった説がある。アメリカ合衆国の右側通行は、道路行政を担当した官僚オランダ出身だったためという説や、独立によってイギリスの支配から脱した記念に転換したとする説などがある。しかし、どの説も決め手に欠け、なぜ左/右側通行になったのかはっきりとわかっていない。
各国の運用

右側通行を採用している国が多数になっている。人口比では左側通行と右側通行の比率が34:66で、道路の総延長距離では27.5:72.5になる[注釈 4]
左側通行

イギリスおよび一部を除く旧イギリス領(アイルランド香港など)

一部を除くイギリス連邦加盟国(オーストラリアニュージーランドインドパキスタンマレーシアブルネイシンガポールケニア南アフリカキプロスマルタジャマイカガイアナバハマなど)

といったイギリスの影響を受けた国や地域が多い。

また、旧オランダ領のインドネシアスリナム、旧ポルトガル領のモザンビーク東ティモールマカオは、本国が右側通行に変更した[注釈 5]後も引き続き左側通行を維持している。

その他で左側通行を採用している国や地域は、日本タイなどである。
右側通行

一部を除く
北米大陸諸国(アメリカカナダメキシココスタリカパナマなど)

ヨーロッパ大陸諸国(ドイツフランススイスイタリアスペインなど)

インドシナ三国ベトナムラオスカンボジア

イスラエルサウジアラビア

ロシアCIS諸国

ペルーブラジル


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:40 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef