古代ペルシア語
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古代ペルシア語

話される国
ペルシア帝国アケメネス朝
話者数?
言語系統インド・ヨーロッパ語族

インド・イラン語派

古典語

古代ペルシア語



表記体系古代ペルシア楔形文字
言語コード
ISO 639-2peo
ISO 639-3peo
'"`UNIQ--templatestyles-00000002-QINU`"'Linguist List ⇒peo
Glottologoldp1254[1]
 

注意: この表にはユニコードで記述されたIPA発音記号が含まれているかもしれません。

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古代ペルシア語(こだいペルシアご)は、イラン語派に属する言語のひとつである。古代ペルシア帝国アケメネス朝)の公用語の一つで、古代ペルシア楔形文字を用いて書かれた紀元前6世紀から紀元前4世紀までの碑文が残る。

アヴェスター語とともに古代イラン語に含まれる。中世ペルシア語(パフラヴィー語)や現代ペルシア語(ペルシア語ダリー語タジク語)の祖先にあたる。
概要

古代ペルシア語はダレイオス1世以降の王の言葉を伝える碑文によって知られる。実務的な文章はこの言語では書かれず、アケメネス朝以前から使われていたエラム語や、アラム語が使われた。

古代ペルシア語はアヴェスター語に似ているが、イラン語派のうち南西部の言語であり、アヴェスター語とは異なる音韻変化を見せることがある。またアヴェスター語に比べると新しい要素が多い。

ダレイオス1世クセルクセス1世の碑文はまだ古形を保っているが、それ以降の碑文はすでに中期ペルシア語に近づいている[2]
音声

古代ペルシア楔形文字の制約により、正確な音韻には不明な点も多いが、母音は a ? i ? u ? ai ?i au ?u があったと考えられている。ただし後期には ai au は ? ? に変化していた[3]。音節形成的な r (r?) もあったと思われるが、つづりの上では単に ar と書かれている。

子音は、つづりの上で以下の22種類を区別する[4]

両唇音歯音歯茎音後部歯茎音
硬口蓋音軟口蓋音声門音
破裂音破擦音p bt dc /t?/ j /d?/k g
摩擦音fθs z? /?/xh
鼻音mn
接近音v /w/y /j/
ふるえ音r
側面音(l)

ほかに c と翻字される音がある。この音はアヴェスター語の θr に対応し、s に近い音だったと考えられるが、正確な音価はわかっていない[5]。例:puca「息子」(アヴェスター語: puθra‎, サンスクリット: putra)。

側面音 l は外来語にのみ現れる。例:Lab(a)n?na「レバノン」[6]
形態論

名詞は性・数・格で変化する。は男性・女性・中性がある。は単数・双数・複数があるが、双数の用例はごく限られている[7]。アヴェスター語で8種類あったのうち、古代ペルシア語では属格与格具格奪格の区別がなくなり、6格になっている。人称代名詞には独立形のほかに後倚辞形が発達している。

動詞は人称・数で語尾変化する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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