古ノルド語
norr?nt mal
話される国スカンディナヴィア、アイスランド、グリーンランド、フェロー諸島、スコットランド、アイルランド、イングランド、ウェールズ、マン島、ノルマンディー、ヴィンランド、ヴォルガ川流域、およびそれらの間の地域
消滅時期14世紀頃までに、各方言(北ゲルマン語群)に分化消滅
言語系統インド・ヨーロッパ語族
ゲルマン語派
北ゲルマン語群
古ノルド語
表記体系ルーン文字、ラテン文字
言語コード
ISO 639-2non
古ノルド語(こノルドご、norr?nt mal、 英語: Old Norse, ON)とは、インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派北ゲルマン語群に属する言語である。古北欧語(こほくおうご)とも。
一般には、8世紀から14世紀にかけて、スカンディナヴィア人やスカンディナヴィア出身の入植者たちによって用いられていたであろう言語を指す。時代区分を2世紀から8世紀とする文献もある[1]。
アイスランド語の書物『グラーガース(英語版)』は、スウェーデン人、ノルウェー人、アイスランド人、デンマーク人がd?nsk tungaと呼ばれる同一の言語を話していた、と記している。スウェーデンやデンマークといった、東部の方言を話していた人々は、自身の言葉をd?nsk tunga(デーン人の言語)あるいはnorr?nt mal(北方人の言葉)と呼んでいた。
ノヴゴロドのノルマン人の集落では13世紀まで古ノルド語が使用された。
歴史.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}が望まれています。
古ノルド語は、8世紀にノルド祖語から発展して生まれた言語である。
時系列上、「祖語」の時代と、さらに分化の進んだ後代とに大別できる。
ヴァイキング時代(英語版)(8世紀-11世紀) – 東スカンディナヴィア祖語、西スカンディナヴィア祖語
中世盛期(11世紀以後) – 古デンマーク語(デンマーク語版)、古スウェーデン語(英語版)、古ノルウェー語(英語版)、古アイスランド語(ドイツ語版)、古ゴットランド語などの諸方言
ヴァイキング時代以後は、徐々に現在の北ゲルマン語群(アイスランド語、フェロー語、ノルウェー語、デンマーク語、スウェーデン語)へと分かれていった。
表記は、古くはルーン文字が用いられていた。2世紀から11世紀にかけて多くのルーン文字碑文が残されている(ルーン石碑、黄金の角など)。しかし、北欧のキリスト教化に伴い、次第にラテン文字が用いられるようになる。アイスランドやノルウェーでは多くのサガや詩(古エッダ、スカルド詩)がラテン文字で書かれた。
方言が望まれています。
古ノルド語の方言の内、最も話者が多かったのは古東ノルド語 (Old East Norse, OEN)(スウェーデン語版)であり、現代のデンマークからスウェーデンにあたる地域で話されていた。それに対し、中世アイスランド期に書かれた文書の中では、古アイスランド語と古ノルウェー語が用いられた。これらは古西ノルド語 (Old West Norse, OWN)(スウェーデン語版)から派生した方言である。
この2つの方言の間に明確な地理的境界線は無かった。古東ノルド語の特徴がノルウェー西部で見出されたことも、反対に古西ノルド語の特徴がスウェーデン東部で見出されたこともあった。
古ゴットランド語 (Old Gutnish) を3番目の方言として挙げる者もいる。この方言はほとんど知られていないため、ときに古東ノルド語に含めて語られるが、彼らはこの方言が古西ノルド語と古東ノルド語の両方の特徴を併せ持ち、またこの方言がそれ自体で発展してきたという理由で、もう一つの方言であるとみなしている。
他言語との関係(英語版)の話者と互いに意思疎通ができた、と主張する者もいる。しかし、この主張はやや誇張されているかもしれない。
現代のアイスランド語話者は古ノルド語で書かれた文章を理解することができる、とよくいわれる。なぜならば、アイスランド語は最も古ノルド語に近いとされ、現代アイスランド語の書き文字は、古ノルド語と現代アイスランド語の音素体系に基づいており、文法や語順・綴りにおいて、古ノルド語と現代アイスランド語との間にほとんど違いがないからだという。しかしながら、発音、特に母音の音素については、少なくとも他の北ゲルマン語群と同じくらい、変わってしまっている。
フェロー語は古ノルド語との類似点を多く残しているが、それでもデンマーク語やノルウェー語、ゲール語(スコットランド・ゲール語、アイルランド・ゲール語)の影響を受けている。
スウェーデン語、デンマーク語、ノルウェー語は最もかけ離れてしまっているが、それでも未だに相互理解可能性 (mutual intelligibility) を保持しているという(端的に言えば、相手の言語を初めて聞いたときでも、ある程度理解できるということ)。なぜそれが可能かというと、これらの言語は互いに影響を及ぼし合っており、またいずれも中低ドイツ語(英語版)の影響下で似たような発展を遂げてきたからだという[2]。
8世紀から10世紀にかけてヴァイキングがグレートブリテン島を侵略したことによって、古英語期の英語に影響を与えている。例えば、語頭に sk- をもつ単語(sky, skin, skirtなど)や、語頭に /gi-/, /ge-/ と発音する gi-, ge- をもつ単語(give, getなど)は、ほとんどが古ノルド語に由来する語である。また、三人称複数代名詞 "they" も古ノルド語由来の語である。
同じく東ヨーロッパに進出したヴァイキングも人名などで東スラヴ語群に影響を残している。ヘルギからオレグ、イングヴァルからイーゴリ、ヴァルデマールからウラジーミル等である。また、ルーシもノルマン人の部族ルーシ族から取られたとも言われている。