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出典検索?: "収録"
この項目では、放送における音声・映像の記録について説明しています。一般論については「記録」をご覧ください。
放送における収録(しゅうろく)とは、番組素材を前もって録音・録画・編集すること。または、そうした上で、本編枠中にその素材のみを送出する番組形態(生放送の対義語)。
この項目では放送後の収録素材の保管(番組保存)についても扱う。 ラジオ放送初期には、放送用の録音媒体にはセルロース盤を用いていた[1]。当時のセルロース盤の再生時間は片面最大約3分[2]であったため、片面時間を超える録音を行う場合は、2つの円盤録音機を交互に切り替えて収録する方法がとられた[2]。それでも放送時にシームレスに再生することは困難だったため、音楽、演芸、文化講演といった長時間のコンテンツはスタジオからの生放送か、劇場からの生中継放送に限られていた。玉音放送もセルロース盤による収録放送である[2]。 日本のラジオ放送においては、1932年(昭和7年)11月22日午後4時20分からの、NHK東京放送局における「国際聯盟会議の経過」と題する佐藤尚武の演説放送が収録放送の嚆矢である。これはジュネーブ発の国際放送を写真化学研究所で受信しながらセルロース盤に記録し、それを放送局へ運んで再生する、という段取りであったが、「成績が余り芳しくなかった」としている[1]。 その後収録によるラジオ放送が本格化したことが公式に確認できる最初の例は1936年(昭和11年)10月29日の特別番組「海軍特別大演習観艦式御模様[3]」で、2つの中継現場のうち、神戸港沿岸からの様子を録音で放送した[4]。 1938年(昭和13年)には、NHK全体の1年の放送時間総計の152,400時間59分のうち、10時間17分で録音放送を行うに至っている[5]。 東京放送局では、30分の継続録音が見込まれていた鋼線式磁気録音や、トーキー映画で用いられる光学録音の導入を目指していた[1]が、実現に至らなかった。日本では第二次世界大戦後の1950年(昭和25年)頃[2]、音声用磁気テープの実用化および放送現場への普及に至った。 テレビ放送開始当初は、収録のための機材や媒体が高価であった、あるいは存在しなかったため、生放送が主流であったが、ドキュメンタリー番組(短編映画、テレビ映画などと称していた)、一部のCM等は、当初からフィルムによる収録素材を用いて放送されていた。 日本の放送史において、既存のフィルム作品でない、純然たる収録による初のテレビ番組は、テレビ放送開始2年目の1954年(昭和29年)10月にNHKで放送された歌舞伎の録画番組とされる[6]。これはテレビカメラの映像信号をフィルムへ変換複製する装置、キネコ(キネレコ)の導入によって実現したものだった。
概要
前史・ラジオ放送
テレビ放送