印波国造
本姓丈部氏
家祖伊都許利命
印波国造(いんばのくにのみやつこ・いんばこくぞう)は下総国中部を支配した国造。 丈部氏(はせつかべうじ、姓は直)。 国造の支配領域は当時印波国と呼ばれた地域、後の下総国印旛郡に相当し、現在の千葉県成田市、佐倉市、八街市、四街道市、印西市、印旛郡に当たる。
概要
祖先
『先代旧事本紀』「国造本紀」には応神朝に神八井耳命の八世孫・伊都許利命を国造に任じたとされる。
氏族
本拠
支配領域
氏神
麻賀多神社千葉県成田市に鎮座する神社で、祭神は稚産霊命。境内社に印旛国造神社などがある。
墓
人物
伊都許利命(いつこりのみこと)古墳時代の人物で応神朝の国造。
子孫
丈部直大麻呂天平勝宝7歳2月16日(755年)、防人として筑紫に派遣される途中で詠んだ歌1首が『万葉集』巻20の4389番におさめられている。
潮船の 舳(へ)越(こ)そ白波 にはしくも 負ふせたまはか 思はへなくに(潮船の 舳先を越す白波のように いきなり お召しになることか 思いがけないのに)[1]
丈部直牛養(うしかい)奈良時代の豪族で、印幡郡大領。『続日本紀』天応元年正月条に、蝦夷征討の軍糧を進上したことで外従五位下を授与されたことが見える。
脚注[脚注の使い方]^ 『萬葉集』(六)「完訳日本の古典7」p267、小学館、1987年
参考文献
『國史大辭典』(吉川弘文館)
坂本太郎・平野邦雄『日本古代氏族人名辞典』(吉川弘文館)
『日本史広辞典』(山川出版社)
『神道大辞典』(臨川書店)
関連項目
国造の一覧
龍角寺古墳群
公津原古墳群
外部リンク
⇒房総の古墳を歩く 印波国の古墳