この項目では、日本映画の『南極物語』について説明しています。
アメリカ映画の『南極物語』 (Eight Below)については「南極物語 (2006年の映画)」をご覧ください。
ヴァンゲリスのアルバムについては「南極物語 (アルバム)」をご覧ください。
南極物語
ANTARCTICA
監督蔵原惟繕
脚本野上龍雄
佐治乾
石堂淑朗
蔵原惟繕
製作総指揮日枝久
出演者高倉健
渡瀬恒彦
岡田英次
夏目雅子
荻野目慶子
音楽ヴァンゲリス
撮影椎塚彰
編集鈴木晄
製作会社南極物語製作委員会
配給 日本ヘラルド映画/東宝[1]
20世紀フォックス[1]
ティタヌス[1]
公開 1983年7月23日[2]
1984年2月(34th BIFF)[2]
1984年3月30日(NYC)(吹替版)[2][1]
1984年8月9日
1985年3月20日[3][4]
1985年7月11日[2]
1986年3月27日[2]
上映時間145分
製作国 日本
言語日本語
興行収入110.0億円[5][6]
配給収入59億円[7]
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『南極物語』(なんきょくものがたり、英: ANTARCTICA)は、1983年の日本映画。南極観測隊の苦難とそり犬たちの悲劇を描いている[6]。 南極大陸に残された兄弟犬タロとジロと越冬隊員が1年後に再会する実話を元に創作を交え、北極ロケを中心に少人数での南極ロケも実施し、撮影期間3年余をかけ描いた大作映画である[6]。 1971年の『暁の挑戦』以来、フジテレビが久しぶりに企画製作、学習研究社が半分の製作費を出資して共同製作し[6]、日本ヘラルド映画と東宝が配給。フジサンケイグループの大々的な宣伝に加え、少年、青年、成人、家庭向けの計4部門の文部省特選作品となり、映画館のない地域でもPTAや教育委員会がホール上映を行い[8]、当時の日本映画の興行成績新記録となる空前の大ヒット作品となった。1980年代に何度もテレビ放送され、21世紀に入りデジタル・リマスターでの放映の他にも、ケーブルテレビで多く放送されている。 本作の成功の勢いはその後の『ビルマの竪琴』や『子猫物語』などが続き、1980年代以降に続くフジテレビ製作映画の起点ともなった作品である[9]。 キャッチコピーは、『どうして見捨てたのですか なぜ犬たちを連れて帰ってくれなかったのですか』。 1957年(昭和32年)文部省の南極観測隊第1次越冬隊が、海上保安庁の運航する南極観測船「宗谷」に乗り南極大陸へ赴いた。1年以上にわたる南極生活の中で、隊員たちは様々なトラブルや経験に出くわす。 1958年(昭和33年)2月を迎え、第2次越冬隊と引継ぎ交代するため再び「宗谷」で南極大陸へ赴いたが、「宗谷」側は長期にわたる悪天候のために南極への上陸・越冬断念を決定する。その撤退の過程で、第1次越冬隊の樺太犬15頭を、無人の昭和基地に置き去りにせざるを得なくなった。極寒の地に餌もなく残された15頭の犬の運命、犬係だった2人の越冬隊員の苦悩、そして1年後に再開された第3次南極観測隊に再び志願してやってきた隊員の両者が、南極で兄弟犬タロとジロに再会する。
概要
ストーリー
キャスト
人間
潮田暁
演 - 高倉健第1次・第3次越冬隊員。有能な地質学者。犬係を務める。南極滞在時にボツンヌーテン
越智健二郎
演 - 渡瀬恒彦[注 1]京都大学研究員で第1次・第3次越冬隊員。関西弁を話す。温厚な潮田とは対照的に、鞭や腕力を用いる激しい調教ぶりから、潮田からは「鬼の訓練士さん」と揶揄されるが、犬たちを愛する心は潮田と変わらない。南極から帰国後、南極越冬隊での事は一切口にせず以前の仕事に復帰するが、犬たちのことを忘れられずに苦悩する。
小沢大
演 - 岡田英次第1次越冬隊長。
北沢慶子
演 - 夏目雅子越智の婚約者。南極から帰国後に苦悩する越智を支える。
志村麻子
演 - 荻野目慶子樺太犬リキの飼い主。当初、潮田がリキの代わりにと連れてきた犬の受け取りを拒否するが、のちに思い直し、自ら潮田の元を訪問する。
森岩剛士[注 2]
演 - 日下武史北海道大学教授。
堀込勇治
演 - 神山繁第2次南極地域観測隊長。
岩切竜雄
演 - 山村聡[注 3]南極観測船「宗谷」船長。
徳光
演 - 江藤潤第2次越冬隊員。犬の世話担当。
戸田
演 - 佐藤浩市第2次越冬隊員。